曽谷龍平
オリックス・バファローズ #17 | |
---|---|
2023年9月5日、ほっともっとフィールド神戸にて | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 奈良県生駒郡斑鳩町 |
生年月日 | 2000年11月30日(23歳) |
身長 体重 |
182 cm 80 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2022年 ドラフト1位 |
初出場 | 2023年4月26日 |
年俸 | 1600万円(2024年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
| |
この表について
|
曽谷 龍平(そたに りゅうへい、2000年11月30日 - )は、奈良県生駒郡斑鳩町出身のプロ野球選手(投手)。左投左打。オリックス・バファローズ所属。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]斑鳩町立斑鳩小学校1年生の時に野球を始め、斑鳩町立斑鳩中学校在学時は硬式野球のクラブチームである志貴ボーイズでプレーした[2]。
自立して野球をすることに憧れていたこともあり、高校は地元の奈良ではなく、秋田の明桜高等学校に進学[3]。1年夏からベンチ入りし、2年夏には控え投手として同学年の山口航輝と共に第99回全国高等学校野球選手権大会に出場した。同大会では二松学舎大付との初戦(2回戦)、1-11と大量リードを許した8回表から救援登板して2回3失点[3]。チームもそのまま敗れた[4]。3年夏は秋田県大会決勝で吉田輝星擁する金足農業高校に敗れた[5]。
白鷗大学に進学し、1年秋からベンチ入り。3年時からエースとして活躍し、同年秋のリーグ戦では4勝、防御率0.24の好成績を記録し、最優秀選手、最多勝など多くのタイトルを受賞した[6]。4年時にはハーレムベースボールウィークの日本代表に選出された[7]。
その後、2022年9月16日にプロ志望届を提出すると[6]、オリックス・バファローズが曽谷をドラフト1位指名すると公言。そして、10月20日に行われたドラフト会議にて、オリックスから単独1位指名を受け、11月24日、小山市内のホテルで契約金は1億円プラス出来高払い5000万円、年俸は1600万円(金額は推定)で合意した。背番号は17[8]。担当スカウトは岡崎大輔[9][10]。
オリックス時代
[編集]2023年は開幕を二軍で迎え、4月25日にリリーフとして出場選手登録され[11]、翌26日の北海道日本ハムファイターズ戦で3点ビハインドの8回裏からプロ初登板。1イニングを投げ、2奪三振を含む3者凡退に抑えた[12]。この試合を含めて3試合のリリーフ登板を経て[13]、5月4日に登録抹消[14]。二軍では先発調整を続け、田嶋大樹が左前腕の張りで出場選手登録を抹消されると、その代役として6月7日の読売ジャイアンツ戦でプロ初先発となったが[13]、4回2/3を7安打1四球3奪三振2失点(自責点1)という内容[15]でプロ初黒星を喫した[16]。その後は登録抹消と再登録を繰り返しながら[17]、6試合に先発登板したものの、白星は挙げられず。レギュラーシーズン最終戦となった10月9日の福岡ソフトバンクホークス戦[18]では6回1安打2四球5奪三振無失点[19]、二塁を踏ませない力投でプロ初勝利を挙げた[20]。ルーキーイヤーは一軍で10試合(7先発)に登板し、1勝2敗・防御率3.86を記録[21][注 1]。オフに現状維持となる推定年俸1600万円で契約を更改した[17]。
2024年は3月13日の春季教育リーグでアクシデントにより1回2失点で降板。大事には至らなかったものの[23]、続く同20日のオープン戦では4回5失点と結果を残せず[24]、開幕を二軍で迎えた。4月7日の千葉ロッテマリーンズ戦でシーズン初登板初先発となったが[25]、3回0/3を4失点で敗戦投手となり、翌8日に登録抹消[26]。中10日で4月18日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦に先発し[27]、5回無失点でシーズン初勝利を挙げた[28]。その後も登板間隔が空くことによる[29][30][31]登録抹消がありながら[32][33][34]、先発ローテーションの一角を担ったが、7月12日のロッテ戦で6回2/3を投げ、1失点(自責点0)で敗戦投手となって[35]以降は、この試合を含めて6戦6敗[36]。同期間では36回1/3を投げて自責点9ながら、味方の得点がわずかに1と打線の援護に恵まれなかったものの[37]、8月30日の楽天戦では6回無失点の好投でシーズン6勝目を挙げ[38]、自身の連敗を止めた[39]。
選手としての特徴
[編集]ゆったりとしたフォームのスリークォーター[40]から投じるスライダーが武器[41]。斜めに大きく曲がるのが特徴である[42]。
持ち球はその他に最速154km/hのストレート[43]、カットボール[44]、鋭く落ちるフォーク[45][注 2]がある。
大学時代は藤倉多祐監督の方針でチェンジアップは使わず、右打者には入ってくるボール、左打者は逃げるボールだけで打者と勝負していた[40]。
人物
[編集]幼少期はオリックスファンで、8歳の曽谷が20歳の自らへ宛てて書いた「おとなになったらプロやきゅうにはいりたいです。20さいになったらオリックスにはいってください」という手紙を14年後に実現させた[9][48]。
詳細情報
[編集]年度別投手成績
[編集]年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2023 | オリックス | 10 | 7 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | .333 | 138 | 32.2 | 33 | 0 | 15 | 0 | 1 | 27 | 2 | 0 | 16 | 14 | 3.86 | 1.47 |
2024 | 20 | 20 | 0 | 0 | 0 | 7 | 11 | 0 | 0 | .389 | 490 | 119 | 112 | 4 | 27 | 0 | 1 | 117 | 1 | 0 | 37 | 31 | 2.34 | 1.17 | |
通算:2年 | 30 | 27 | 0 | 0 | 0 | 8 | 13 | 0 | 0 | .381 | 628 | 151.2 | 145 | 4 | 42 | 0 | 2 | 144 | 3 | 0 | 53 | 45 | 2.67 | 1.23 |
- 2024年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
年度別守備成績
[編集]年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2023 | オリックス | 10 | 1 | 6 | 1 | 0 | .875 |
2024 | 20 | 5 | 9 | 2 | 0 | .875 | |
通算 | 30 | 6 | 15 | 3 | 0 | .875 |
- 2024年度シーズン終了時
記録
[編集]- 初記録
- 投手記録
- 初登板:2023年4月26日、対北海道日本ハムファイターズ5回戦(エスコンフィールドHOKKAIDO)、8回裏に5番手で救援登板・完了、1回無失点[12]
- 初奪三振:同上、8回裏に上川畑大悟から空振り三振[12]
- 初先発登板:2023年6月7日、対読売ジャイアンツ2回戦(京セラドーム大阪)、4回2/3を2失点(自責1)で敗戦投手[15]
- 初勝利・初先発勝利:2023年10月9日、対福岡ソフトバンクホークス25回戦(京セラドーム大阪)、6回無失点[19]
- 打撃記録
背番号
[編集]- 17(2023年 - )
代表歴
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 「オリックス - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2023年12月2日閲覧。
- ^ 「曽谷龍平(オリックス・バファローズ)」『週刊ベースボールONLINE』。2022年12月19日閲覧。
- ^ a b 「曽谷龍平(白鴎大・投手)151キロ左腕の最終決断「大学日本代表と、この秋の結果が、自分の背中を押してくれる」 | 野球コラム」『週刊ベースボールONLINE』2022年7月16日。2022年9月29日閲覧。
- ^ 「二松学舎大付の強打変わらず、19安打14得点大勝」『日刊スポーツ』2017年8月13日。2022年9月29日閲覧。
- ^ 「金足農が明桜に雪辱V 豪腕吉田11K完封/秋田」『日刊スポーツ』2018年7月25日。2022年9月29日閲覧。
- ^ a b 「白鴎大の152キロ左腕・曽谷龍平がプロ志望届 1位指名候補として注目の球団も」『Full-Count』2022年9月16日。2022年9月29日閲覧。
- ^ 「侍ジャパン 大学」『野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト』。2022年9月29日閲覧。
- ^ 「白鷗大・曽谷龍平、オリックスと仮契約 ドラ1、背番号「17」」『毎日新聞』2022年11月24日。2022年12月19日閲覧。
- ^ a b 「プロ5年で引退→スカウト転身の24歳が1年目から“超いい仕事”…左腕・曽谷龍平を一本釣り「お兄さんみたい」と信頼される理由とは?」『Number Web』2023年2月14日、1頁。2024年6月13日閲覧。
- ^ 「プロ5年で引退→スカウト転身の24歳が1年目から“超いい仕事”…左腕・曽谷龍平を一本釣り「お兄さんみたい」と信頼される理由とは?(2/4)」『Number Web』2023年2月14日、2頁。2024年6月13日閲覧。
- ^ “【25日の公示】ヤクルト・成田翔、オリックス・曽谷龍平らを登録”. Sponichi Annex (2023年4月25日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ a b c “オリックス ドラ1曽谷がプロ初登板 最速152キロで1回無失点2奪三振「自信につながる」”. Sponichi Annex (2023年4月26日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ a b “オリ・田嶋抹消 ドラ1・曽谷が7日プロ初先発「いただいたチャンスをものにできるように」”. Sponichi Annex (2023年6月7日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “ヤクルト塩見泰隆、楽天松井友飛ら登録 オリックス杉本裕太郎、ロッテ中村稔弥ら抹消/4日公示”. 日刊スポーツ (2023年5月4日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ a b “オリックスが大敗 初先発の曽谷龍平は4.2回2失点(自責点1)”. パ・リーグ.com (2023年6月7日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “プロ初先発、新人の曽谷龍平は2失点初黒星 「改善していきたい」中嶋監督からは「よう頑張ったな」【オリックス】”. 中日スポーツ (2023年6月7日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ a b “オリックス・曽谷龍平、ルーキーイヤー1勝で現状維持1600万円サイン 移籍加入の吉田輝星は「ライバルですね」”. 中日スポーツ (2023年12月2日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “【オリックス】曽谷龍平9日先発“7度目の正直”プロ初勝利目指す「自分の投球ができるように」”. 日刊スポーツ (2023年10月9日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ a b “ドラ1・曽谷龍平が待望のプロ初勝利 6回1安打0封の好投”. パ・リーグ.com (2023年10月9日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “【オリックス】曽谷龍平が6回1安打無失点 7度目の先発でプロ初勝利「苦しいことばかりで、うまくいかないことの方が多かった」”. スポーツ報知 (2023年10月10日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “2023年度 オリックス・バファローズ 個人投手成績(パシフィック・リーグ)”. 日本野球機構. 2024年6月22日閲覧。
- ^ 「2023年度 ウエスタン・リーグ ファーム成績」『NPB.jp 日本野球機構』。2024年6月13日閲覧。
- ^ “【オリックス】曽谷龍平にアクシデント、右足首気にするそぶりも大事に至らず「全然大丈夫です」”. 日刊スポーツ (2024年3月13日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “【オリックス】開幕ローテ候補の曽谷龍平4回5失点「ずるずるといってしまった」”. 日刊スポーツ (2024年3月20日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “オリ・曽谷 7日ロッテ戦で今季初先発 貧打の打線救う快投へ「そこは助け合い」”. Sponichi Annex (2024年4月6日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “【オリックス】曽谷龍平の1軍登録抹消 7日のロッテ戦では4回途中4失点で敗戦投手に”. 日テレNEWS NNN (2024年4月8日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “内星龍と曽谷龍平が今季初勝利をかけて投げ合う 小郷裕哉は9試合連続安打”. パ・リーグ.com (2024年4月17日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “オリックス曽谷、我慢実って2勝目 プロ野球”. 時事通信 (2024年4月18日). 2024年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年6月22日閲覧。
- ^ “日本ハム北山亘基のストレートか、オリックス曽谷龍平のスライダーか「キレキレ対決」”. SPAIA (2024年4月29日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “曽谷龍平は対東北楽天で2戦2勝と好相性 内星龍は3試合連続QS達成中”. パ・リーグ.com (2024年5月17日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “【予告先発】首位・ソフトバンクは3連勝中の有原航平 オリックス・曽谷龍平は前回12奪三振の好投”. 日テレNEWS NNN (2024年6月24日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “巨人ウレーニャ、日本ハム清宮幸太郎ら登録 阪神西勇輝、オリックス小田裕也ら抹消/19日公示”. 日刊スポーツ (2024年4月19日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “日本ハム堀瑞輝、西武ボー・タカハシら登録 巨人梶谷隆幸、ソフトバンク和田毅ら抹消/7日公示”. 日刊スポーツ (2024年5月7日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “ヤクルト清水昇、西武増田達至ら登録 楽天C・ポンセ、西武上田大河ら抹消/12日公示”. 日刊スポーツ (2024年6月12日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “小島和哉が7回112球0封で7勝目 千葉ロッテが投手戦を制す”. パ・リーグ.com (2024年7月12日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “オリ・曽谷 自身6連敗、その間援護わずか1点も気持ちは「全然折れていないです。むしろ、もっと…」”. Sponichi Annex (2024年8月21日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “オリックスが今季19度目の零敗 中嶋監督は7回1失点の曽谷かばう「もう毎度毎度ですよね、援護なしで」”. Sponichi Annex (2024年8月22日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “オリックス・曽谷、6回無失点で6勝目 野手のミス救う力投「カバーできた」”. BASEBALL KING (2024年8月30日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ “オリ・中嶋監督「いろんなミスもありますし、それが助け合い」自身6連敗を脱した曽谷を称える”. Sponichi Annex (2024年8月30日). 2024年8月30日閲覧。
- ^ a b 「スカウト絶賛の声が相次ぐドラフト1位候補・曽谷龍平。具体的に素晴らしい点は何?」『週刊ベースボールONLINE』2022年10月9日。2023年2月8日閲覧。
- ^ 「【オリックス】ドラ1左腕・曽谷龍平の売りは奪三振率! 最速151キロ、憧れは能見」『日刊スポーツ』2022年12月1日。2024年3月5日閲覧。
- ^ 「オリのドラ1・曽谷、宝刀スライダー初試投 「しっかり腕を振って」新人合同自主トレで2度目ブルペン」『Sponichi Annex』2023年1月22日。2024年3月5日閲覧。
- ^ 「オリックス・曽谷龍平、八回途中1失点 今季3戦3勝の〝楽天キラー〟が弘前で躍動」『サンケイスポーツ』2024年7月2日。2024年11月13日閲覧。
- ^ 「【オリックス】曽谷龍平が「岩瀬スライダー」完全習得で山崎福也の穴埋める」『スポーツ報知』2024年1月19日。2024年3月5日閲覧。
- ^ 「オリックスの曽谷、ゾーン勝負が奏功 2年目左腕が好アピール―プロ野球オープン戦」時事ドットコム、2024年3月5日。2024年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月5日閲覧。
- ^ 「山﨑武司氏が「力のある投手」、「バランスも良い」と評価したオリックス・曽谷」『BASEBALL KING』2023年6月7日。2024年3月5日閲覧。
- ^ 「【オリックス】白鴎大・曽谷龍平をドラフト1位指名へ、福良GMが公表 最速150キロ超え左腕」『日刊スポーツ』2022年10月14日。2022年10月14日閲覧。
- ^ 「「20さいになったらオリックスに」ドラ1曽谷、幼い頃の夢を現実に」『毎日新聞』2022年10月20日。2024年6月13日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 個人年度別成績 曽谷龍平 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 17 曽谷 龍平 選手名鑑 - オリックス・バファローズオフィシャルサイト
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- 曽谷龍平 (@ryuhei_sotani_) - Instagram