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セルウィリア・カエピオニス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

セルウィリア・カエピオニス
Servilia Caepionis
セルウィリア・カエピオニスを模ったと思われるアウレウス金貨
出身階級 パトリキ
氏族 セルウィリウス氏族
配偶者 マルクス・ユニウス・ブルトゥス (紀元前83年の護民官)
デキムス・ユニウス・シラヌス
後継者 マルクス・ユニウス・ブルトゥス
ユニア・プリマ
ユニア・セクンダ英語版
ユニア・テルティア英語版
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セルウィリア・カエピオニスラテン語: Servilia Caepionis, 紀元前100年頃 - 紀元前42年以降)は、共和政ローマ末期の女性。ガイウス・ユリウス・カエサルが最も愛した女性とも言われ、娘テルティアをもカエサルに捧げたと噂された[1]

セルウィリウス氏族小カエピオの娘で、祖父は大カエ��オ。弟はクィントゥス・セルウィリウス・カエピオ、異父弟はカエサルの政敵マルクス・ポルキウス・カト・ウティケンシス(小カト)。息子にガイウス・ユリウス・カエサル暗殺事件英語版に関与したマルクス・ユニウス・ブルトゥスがいる。プルタルコスは、彼女の先祖を独裁官ルキウス・クィンクティウス・キンキナトゥスマギステル・エクィトゥム(副官)で、当時王位を狙っていると噂されたスプリウス・マエリウスを斬り殺したガイウス・セルウィリウス・アハラとしている[2]

略歴

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彼女が生まれて早くに両親が離婚し、母方の叔父マルクス・リウィウス・ドルスス (護民官)の元で育てられたが[3]、彼女が9歳の時に死別した。2度結婚しており、最初はマルクス・ユニウス・ブルトゥス・マイヨル(大ブルトゥス)と結婚、同名の息子ブルトゥスを産んだ。大ブルトゥスの死別後はデキムス・ユニウス・シラヌスと再婚、3人の娘を儲けた。

カエサルの愛人になったのは紀元前63年で、愛人関係は彼の暗殺(紀元前44年)まで続いた。息子ブルトゥスが暗殺の中心人物の1人だったことから陰謀はセルウィリアの邸宅で行われていたと考えられている。しかしながら第二回三頭政治では彼女はプロスクリプティオの対象とはならず、息子が紀元前42年フィリッピの戦いで自死すると、遺灰は彼女の元に届けられたと言う。

没年は分かってはいないが、老衰で死んだと伝えられる。

家族

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出典

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  1. ^ スエトニウス『ローマ皇帝伝』カエサル、50
  2. ^ プルタルコス『対比列伝』ブルトゥス、1.5
  3. ^ プルタルコス『対比列伝』小カト、1.1