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ガブリエル・デールマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ガブリエル・デールマン
Gabrielle Daleman
フィギュアスケート選手
2018年平昌オリンピックでのデールマン
生誕 (1998-01-13) 1998年1月13日(26歳)
オンタリオ州トロント
身長 155 cm
選手情報
代表国 カナダの旗 カナダ
コーチ リー・バーケル
所属クラブ Richmond Training Centre
ISUパーソナルベストスコア
総合214.152017 国別対抗戦
SP72.702016 フランス杯
FS142.412017 国別対抗戦
大会成績
国際スケート連盟主催大会 1 2 3
オリンピック(団体戦) 1 0 0
世界選手権 0 0 1
四大陸選手権 0 1 0
世界国別対抗戦 0 1 0
合計数 1 2 1
フィギュアスケート
主要国際大会
世界選手権
2017ヘルシンキ 女子シングル
四大陸選手権
2017 江陵 女子シングル
世界国別対抗戦
2013札幌 団体

ガブリエル・デールマン英語: Gabrielle Daleman1998年1月13日 - )は、カナダ出身のフィギュアスケート選手(女子シングル)。

主な戦績は、2014年ソチオリンピック2018年平昌オリンピックカナダ代表。2015年カナダ選手権優勝。2017年世界選手権3位。2017年四大陸選手権2位。平昌オリンピック団体戦 金メダル。

経歴

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4歳でスケートを始める。

2012-2013シーズン、ジュニアグランプリシリーズに出場。カナダ選手権はシニアクラスに初出場で銀メダルを獲得した。世界ジュニア選手権では6位に入った。

2013-2014シーズン、ジュニアグランプリシリーズのバルティック杯で銅メダルを獲得。カナダ選手権では2年連続の2位で、ソチオリンピックの代表に決定した。初出場の世界選手権では13位だった。

2014-2015シーズン、シニアクラスへ移行。スケートカナダオータムクラシックで国際大会初優勝。グランプリシリーズにも参戦した。カナダ選手権では初優勝した。世界選手権は前年より大きく順位を下げ、21位に終わった。シーズン終了後、長年指導を受けたアンドレイ・ベレジンツェフとインガ・ズセフの元を離れた。トロントに練習拠点を移し、リー・バーケルとブライアン・オーサーにコーチを変更した。

2015-2016シーズン、カナダ選手権では3位のケイトリン・オズモンドを0.12の僅差でかわし、銀メダルを獲得。四大陸選手権は怪我のために欠場した[1]

2016-2017シーズン、ネーベルホルン杯で3位に入り、GPシリーズでは スケートアメリカでSP.FS共に4位。総合でも4位となりGPシリーズの自己最高順位を更新した。続くフランス杯ではSPで自己ベストを大きく更新し72.70を獲得、自身初の70点越えを果たし2位につけた。しかし、FSでジャンプが乱れ6位でトータル4位と惜しくも表彰台を逃した。 カナダ選手権ではオズモンドに敗れるも、前年に続き銀メダルを獲得。2度目の挑戦となった四大陸選手権はパーソナルベストを更新し銀メダルを獲得。世界選手権では銅メダルを獲得し、カナダの女子選手としてジョアニー・ロシェット以来、8年ぶりに表彰台に立った。また、2位のオズモンドと共に、カナダの女子フィギュアスケート史上初のダブル表彰台の快挙を達成し、平昌オリンピック及び2018年世界選手権の出場枠「3」の獲得に貢献した。

2017-2018シーズン、初戦のISUチャレンジャーシリーズフィンランディア杯では、転倒が相次ぎ6位。GPシリーズにおいて、中国杯ではSP1位で躍進を期待されるもFSでは7位と沈み総合6位、スケートアメリカでも総合6位に終わる。カナダ選手権ではSP、FS共にミスのない完璧な演技で3年ぶりの優勝を果たし、平昌オリンピックの代表に決まった。平昌オリンピックでは、団体戦のFSに出場しカナダの金メダルに貢献した。しかし女子シングルではFSのミスが相次ぎ15位、その後の世界選手権も7位でシーズンを終えた。

2018-2019シーズン、初戦のISUチャレンジャーシリーズUSクラシックでは6位。競技後に数々の病気を発症し年内の競技は棄権し休養に入る。カナダ選手権ではSP1位で折り返し復活をアピールするも、FSでは3度の転倒で8位と崩れ総合5位となったものの、実績から世界選手権への派遣が決定。世界選手権では、総合11位となるも、23位[2]アレーヌ・シャルトランと合わせて27ポイントだったために、辛うじて来季のカナダ選手団の2枠は死守した。

技術・演技

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アクセルを除く5種類の3回転ジャンプを跳ぶことができる。 コンビネーションジャンプは3T+3T、 3Lz+3T、2A+3Tなどを成功させている。特に3T+3Tは速度、高さ、幅、流れ全てが高水準であり、2016-2017シーズンは、3T+3Tを跳んだほぼすべて試合のSP、FSとも全員がGOE満点である「+3」をつけるほどである。

ダイナミックな演技が特徴の選手であり、それを生かした選曲が多い。

主な戦績

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大会/年 2010
-11
2011
-12
2012
-13
2013
-14
2014
-15
2015
-16
2016
-17
2017
-18
2018
-19
2019
-20
2020
-21
2021
-22
2022
-23
冬季オリンピック 17 15
世界選手権 13 21 9 3 7 11
四大陸選手権 7 2
世界国別対抗戦 11
カナダ選手権 6 N 1 J 2 2 1 2 2 1 5
GP NHK杯 6 WD
GP中国杯 5 6 WD
GPフランス杯 6[3] 4
GPスケートカナダ 5 WD 10 10
GPスケートアメリカ 4 6
GP MKジョン・ウィルソン杯 8
CSフィンランディア杯 6 13
CSネーベルホルン杯 3
CSネペラ杯 4
CS USクラシック 6
CSオータムクラシック 1 WD
世界Jr.選手権 6
JGPタリン杯 4
JGPバルティック杯 3
JGP B.シュベルター杯 5
JGPオーストリア 6
チャレンジカップ 2 J
  • N - ノービスクラス
  • J - ジュニアクラス

詳細

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2022-2023 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2022年11月11日 - 13日 ISUグランプリシリーズ MKジョン・ウィルソン杯シェフィールド 8
58.95
8
104.82
8
163.77
2022年10月28日 - 30日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダミシサガ 2
66.65
11
104.96
10
171.61
2020-2021 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2021年4月15日 - 18日 2021年世界フィギュアスケート国別対抗戦大阪 10
57.22
10
107.30
6
団体
2019-2020 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2019年10月25日 - 27日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダケロウナ 5
63.94
11
100.40
10
164.34
2019年10月11日 - 13日 ISUチャレンジャーシリーズ フィンランディア杯エスポー 15
45.82
11
93.07
13
138.89
2018-2019 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2019年3月18日 - 24日 2019年世界フィギュアスケート選手権さいたま 11
69.19
12
123.48
11
192.67
2019年1月14日 - 20日 カナダフィギュアスケート選手権セントジョン 1
70.18
8
96.74
5
166.92
2018年9月12日 - 16日 ISUチャレンジャーシリーズ USインターナショナルクラシックソルトレイクシティ 3
63.28
7
105.87
6
169.15
2017-2018 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2018年3月19日 - 25日 2018年世界フィギュアスケート選手権ミラノ 6
71.61
8
125.11
7
196.72
2018年2月21日 - 23日 2018年平昌オリンピック平昌 7
68.90
19
103.56
15
172.46
2018年2月9日 - 12日 平昌オリンピック 団体戦(平昌 - 3
137.14
1
団体
2019年1月8日 - 14日 カナダフィギュアスケート選手権バンクーバー 1
77.88
1
151.90
1
229.78
2017年11月24日 - 26日 ISUグランプリシリーズスケートアメリカレークプラシッド 3
68.08
8
121.06
7
189.14
2017年11月3日 - 5日 ISUグランプリシリーズ中国杯北京 1
70.65
7
126.18
6
196.83
2017年9月22日 - 24日 ISUチャレンジャーシリーズ フィンランディア杯エスポー 5
60.72
7
114.11
6
174.83
2016-2017 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2017年4月20日 - 23日 2017年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 4
71.74
4
142.41
4
団体
(214.15)
2017年3月27日 - 4月2日 2017年世界フィギュアスケート選手権ヘルシンキ 3
72.19
3
141.33
3
213.52
2017年2月14日 - 19日 2017年四大陸フィギュアスケート選手権江陵 1
68.25
3
128.66
2
196.91
2017年1月16日 - 22日 カナダフィギュアスケート選手権オタワ 2
75.04
2
136.05
2
211.09
2016年11月11日 - 13日 ISUグランプリシリーズ フランス杯パリ 2
72.70
6
119.40
4
192.10
2016年10月21日 - 23日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカシカゴ 4
64.49
4
122.14
4
186.63
2016年9月22日 - 24日 ISUチャレンジャーシリーズ ネーベルホルン杯オーベルストドルフ 3
60.15
3
115.25
3
175.40
2015-2016 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2016年4月22日 - 24日 2016年コーセー・チームチャレンジカップスポケーン 5
68.45
8
115.93
[4]
2016年3月26日 - 4月3日 2016年世界フィギュアスケート選手権ボストン 8
67.38
9
128.30
9
195.68
2016年1月18日 - 24日 カナダフィギュアスケート選手権ハリファックス 3
64.44
1
133.55
2
197.99
2015年11月13日 - 15日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯ボルドー 6
55.35
中止 6
2015年10月30日 - 11月1日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダレスブリッジ 8
54.13
3
116.20
5
170.33
2015年9月30日 - 10月4日 ISUチャレンジャーシリーズ オンドレイネペラトロフィーブラチスラヴァ 4
60.76
4
110.96
4
171.72
2014-2015 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2015年4月16日 - 19日 2015年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 8
57.59
8
98.87
4
団体
2015年3月23日 - 29日 2015年世界フィギュアスケート選手権上海 21
48.13
20
85.44
21
133.57
2015年2月9日 - 15日 2015年四大陸フィギュアスケート選手権ソウル 8
55.25
6
111.84
7
167.09
2015年1月19日 - 25日 カナダフィギュアスケート選手権キングストン 1
62.91
2
123.11
1
186.02
2014年11月28日 - 30日 ISUグランプリシリーズ NHK杯門真 7
53.46
6
111.28
6
164.74
2014年11月7日 - 9日 ISUグランプリシリーズ 中国杯上海 4
58.49
5
102.77
5
161.26
2014年10月14日 - 17日 ISUチャレンジャーシリーズ スケートカナダオータムクラシックバリー 1
59.38
2
106.21
1
165.59
2013-2014 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2014年3月24日 - 30日 2014年世界フィギュアスケート選手権さいたま 14
55.72
11
109.06
13
164.78
2014年2月6日 - 22日 ソチオリンピックソチ 19
52.61
16
95.83
17
148.44
2014年1月9日 - 15日 カナダフィギュアスケート選手権オタワ 3
58.38
2
124.09
2
182.47
2013年10月9日 - 13日 ISUジュニアグランプリ タリン杯タリン 5
51.62
4
96.27
4
147.89
2013年9月18日 - 22日 ISUジュニアグランプリ バルティック杯グダニスク 5
46.77
3
101.52
3
148.29
2012-2013 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2013年4月11日 - 14日 2013年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 12
48.82
11
92.00
11
140.82
2013年2月25日 - 3月3日 2013年世界ジュニアフィギュアスケート選手権ミラノ 8
50.70
6
98.69
6
149.39
2013年1月13日 - 20日 カナダフィギュアスケート選手権ミシサガ 5
51.80
2
112.10
2
163.90
2012年10月10日 - 13日 ISUジュニアグランプリ ブラエオン・シュベルター杯ケムニッツ 4
52.00
6
86.33
5
138.33
2012年9月12日 - 15日 ISUジュニアグランプリ オーストリアリンツ 7
48.55
5
91.22
6
139.77
2011-2012 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2012年3月8日 - 11日 2012年チャレンジカップ ジュニアクラス(ハーグ 3
47.06
2
84.52
2
132.48
2012年1月16日 - 22日 カナダフィギュアスケート選手権 ジュニアクラス(モンクトン 1
47.59
1
82.98
1
130.57
2010-2011 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2011年1月17日 - 23日 カナダフィギュアスケート選手権 ノービスクラス(ビクトリア 12
30.55
3
61.27
6
91.82

プログラム使用曲

[編集]
シーズン SP FS EX
2022-2023 Diamonds
曲:リアーナ, シーア, Benjamin Levine, Mikkel Eriksen, Tor Erik Hermansen
振付:
Tzigane, M. 76
曲:モーリス・ラヴェル
Variations on Dark Eyes
曲:ララ・スト・ジョン, Ilan Rechtmanm
振付:
2021-2022
2020-2021 歌劇『カルメン』より
ハバネラ
作曲:ジョルジュ・ビゼー
振付:ローリー・ニコル
歌劇『サムソンとデリラ』より
作曲:カミーユ・サン=サーンス
振付:ローリー・ニコル
2019-2020 Jazz Man
歌:ベス・ハート
イッツ・オール・カミング・バック・トゥ・ミー・ナウ
作詞・作曲:ジム・スタインマン
歌:セリーヌ・ディオン
2018-2019 ハバネラ 歌劇『カルメン』より
作曲:ジョルジュ・ビゼー
振付:ローリー・ニコル
歌劇『サムソンとデリラ』より
作曲:カミーユ・サン=サーンス
振付:ローリー・ニコル
I Have Nothing
ボーカル:ホイットニー・ヒューストン
2017-2018 グラディエーター・ラプソディー 映画『グラディエーター』より
演奏:ラン・ラン
作曲:ハンス・ジマー
振付:ローリー・ニコル

ラプソディー・イン・ブルー
作曲:ジョージ・ガーシュウィン
振付:ローリー・ニコル
2016-2017 歌劇『エロディアード』より
Acte IV Prelude
Scene XIV Ballet
作曲:ジュール・マスネ
振付:ローリー・ニコル
ラプソディー・イン・ブルー
作曲:ジョージ・ガーシュウィン
振付:ローリー・ニコル
スカイフォール
曲:アデル
2015-2016 You'll Have to Swing It (Mr. Paganini)
作曲:サム・コスロウ
振付:ローリー・ニコル
タンゴオペラ『ブエノスアイレスのマリア』より
Tema de Maria
Yo Soy Maria
作曲:アストル・ピアソラ
振付:ローリー・ニコル
ブレイク・フリー
曲:アリアナ・グランデ
2014-2015[5] 夏と冬 『四季』より
作曲:アントニオ・ヴィヴァルディ
編曲:マックス・リヒター

アート・オン・アイス
作曲:エドウィン・マートン
振付:ローリー・ニコル
アランフェス協奏曲
作曲:ホアキン・ロドリーゴ
振付:ローリー・ニコル
Upside Down
曲:パロマ・フェイス
2013-2014 Canción Triste
演奏:ジェシー・クック
女海賊、アンジェリカ
作曲:ハンス・ジマー、エドゥアルド・クルス、ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ
振付:ローリー・ニコル
だったん人の踊り
弦楽四重奏曲第2番第3楽章
作曲:アレクサンドル・ボロディン
振付:ローリー・ニコル
Pure Imagination
ボーカル:グリーキャスト
パレードに雨を降らせないで
ボーカル:リア・ミシェル
2012-2013 映画『アバター』サウンドトラックより
作曲:ジェームズ・ホーナー
ピアノ三重奏曲第4番
作曲:アントニン・ドヴォルザーク
Papi
Let's Get Loud
ボーカル:ジェニファー・ロペス

参考文献

[編集]
  1. ^ Gabrielle Daleman, Julianne Séguin and Charlie Bilodeau withdraw from 2016 ISU Four Continents Figure Skating Championships
  2. ^ 2枠の条件は上位二人で28ポイント。FSに進出し16位以下の順位の場合は、16ポイントで計算。
  3. ^ パリ同時多発テロ事件によるフリー種目の中止でSPの順位が最終結果となった。
  4. ^ 男女シングルSP団体2位、総合団体1位
  5. ^ Injury-free, Daleman eyes national title

外部リンク

[編集]