赤線協定(あかせんきょうてい、Red Line Agreement)は、1928年7月31日に、当時のトルコ石油会社(the Turkish Petroleum Company, TPC:後の the Iraq Petroleum Company, IPC)の出資者間に結ばれた協定。この協定の目的は、TPC の企業体制を整えることにあり、すべての出資者に対して、旧オスマン帝国領において独自に石油権益を求めることを禁じた「自粛条項」を含んでいた。この協定によって、石油の独占ないしカルテル体制が築かれ、広い領域にわたって極めて大きな影響力が及ぶことになった。このカルテル体制は、1960年に結成された石油輸出国機構 (OPEC) によって成立した新たなカルテル体制に、30年以上も先んじていた。