洗礼(せんれい、希: Βάπτισμα、「バプテスマ」とも)は、キリスト教の入信に際して行われるサクラメント(秘跡=カトリック、聖礼典=プロテスタント、機密=正教会)の中心的な儀式で、水の中に沈めると言う意味。儀式は、浸水(浸礼、身体を水に浸す)または灌水(頭部に水を注ぐ)や滴礼(頭部に手で水滴をつける)によって行われる。 カトリック教会、正教会、聖公会および大半のプロテスタントで「洗礼」と表記されるが、バプテスト教会では専ら「浸礼(しんれい)」または「バプテスマ」と表記される。洗礼を受けることを「受洗(じゅせん)」もしくは「受浸(じゅしん)」と言う。「領洗(りょうせん)」(正教会)とも。受洗者はキリストの死のうちに沈められ、キリストと共に「新しく創造された者」として復活するとされ、受洗者は「照らし(洗礼)」により「光の子」になる。 日常において用いる日本語の「洗礼」には、ここから派生した語義として比喩的に「初めての経験」・「仕打ちを受ける」・通過儀礼などが用いられる事があるが、本項ではキリスト教における洗礼を扱う。