堪 能(かんのう)
- (仏教) よくたえしのぶ能力。
堪 能(古:かんのう、百姓読み:たんのう)
- 才能優れ深くその道に通じ巧みであること。
- オットセイは鼻の頭で鞠をつく芸当に堪能である。(寺田寅彦 『ゴルフ随行記』)
堪 能(たんのう 百姓読み、上記の語の転訛とも、また、「足んぬ」への当て字とも、湛(たん)の字に似ていることから誤読が定着したとも言われる。)
- 満足すること、十分に満ち足りること。
- それらの前でどれほどの時間を費やしたかは覚えないが、いろいろ説明も聞き、解らないところを探索し、堪能するまでそれらを眺めた。(和辻哲郎 『四十年前のエキスカージョン』)
- 会話とも言いがたいような、ほんのひと言ふた言を交わしただけだが、おそらく時間の感覚がずれているおかげだろう、彼は久しぶりに見かけた僕の父親を相手に、よもやま話に堪能した気分になれたのではないか。(片岡義男 『ラハイナまで来た理由』)
- (古用法) 心を晴らすこと、気が晴れること。