コンテンツにスキップ

Power–speed number

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Power–speed number (略称:PSN) とは、野球において、本塁打数と盗塁数を組み合わせた、野手の指標の1つ。

パワーとスピードを兼ね備えた者を簡易的に評価する指標であり、本塁打数(HR)と盗塁数(SB)から以下の式で与えられる。

 [1]

これは本塁打数と盗塁数の調和平均となっている[2]

概要

[編集]

この指標は本塁打・盗塁をともに量産できる、パワーとスピードを兼ね備えた選手を簡易的に評価するもので、ビル・ジェームズが提唱したものである[2][3][4]
なおこの指標は、本塁打・盗塁のどちらかのみを量産するよりも、両方をバランスよく積み重ねた方が数値が大きくなる。例えば過去のNPBの選手では、王貞治[5]福本豊[6]よりも張本勲[7]秋山幸二[8]衣笠祥雄[9]の方が大きな数値を残している。

メジャーリーグベースボール

[編集]

MLB通算記録

[編集]
  • 記録は2024年シーズン終了時点[10]

MLBシーズン記録

[編集]
順位 選手名 所属球団 PSN HR SB 記録年 備考
1 大谷翔平 ロサンゼルス・ドジャース 56.39 54 59 2024 史上唯一の50-50達成
2 ロナルド・アクーニャ・ジュニア アトランタ・ブレーブス 52.51 41 73 2023 右打者記録、史上唯一の40-70達成
3 アレックス・ロドリゲス シアトル・マリナーズ 43.91 42 46 1998 アメリカンリーグ記録、40-40達成
4 アルフォンソ・ソリアーノ ワシントン・ナショナルズ 43.36 46 41 2006 40-40達成
5 エリック・デービス シンシナティ・レッズ 42.53 37 50 1987 史上初の30-50達成
6 リッキー・ヘンダーソン ニューヨーク・ヤンキース 42.37 28 87 1986 20-80達成
7 ホセ・カンセコ オークランド・アスレチックス 40.98 42 40 1988 史上初の40-40達成
バリー・ボンズ サンフランシスコ・ジャイアンツ 1996 左打者初の40-40達成
9 ボビー・ボンズ サンフランシスコ・ジャイアンツ 40.90 39 43 1973 30-30達成
10 バリー・ボンズ ピッツバーグ・パイレーツ 40.38 33 52 1990 30-50達成

脚注

[編集]
  1. ^ http://baseballanalysts.com/archives/2004/07/abstracts_from_15.php
  2. ^ a b Neil Paine (2019年4月23日). “We Came Up With A New Way To Determine Baseball’s Top Power-Speed Guy”. FiveThirtyEight. ABCニュース. 2024年11月22日閲覧。
  3. ^ http://www.chesscafe.com/text/heisman23.pdf
  4. ^ http://baseballanalysts.com/archives/2004/07/abstracts_from_15.php
  5. ^ 868本塁打84盗塁、PSN153.18
  6. ^ 208本塁打1065盗塁、PSN348.03
  7. ^ 504本塁打319盗塁、PSN390.71
  8. ^ 437本塁打303盗塁、PSN357.87
  9. ^ 504本塁打266盗塁、PSN348.22
  10. ^ https://www.baseball-reference.com/leaders/power_speed_number_career.shtml
  11. ^ https://www.baseball-reference.com/leaders/power_speed_number_season.shtml

関連項目

[編集]