BMW・Z4
BMW・Z4 | |
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2019 BMW Z4 M40i | |
概要 | |
販売期間 |
2003年 - 2016年 2019年 - |
ボディ | |
ボディタイプ |
2ドアオープンカー 2ドアクーペ (2代目まで) |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
系譜 | |
先代 | BMW・Z3 |
Z4(ツェット・フィーア)はドイツの自動車メーカー・BMWが製造・販売しているロードスターおよびクーペタイプの乗用車である。
2002年にソフトトップを採用した2シーターロードスターとして登場し、2006年にはクーペモデルも追加された。
初代(2003年 - 2008年)E85/E86
[編集]BMW・Z4 (初代) E85/E86型 | |
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Z4 前期型(E85) | |
Z4 クーペ 後期型(E86) | |
2007年型Z4 クーペの内装 | |
概要 | |
製造国 | アメリカ合衆国 |
販売期間 | 2003年 - 2008年 |
デザイン |
アンダース・ウォーミング (E85) トーマス・シーカ (E86) ヤン・ヘトラー (Z4 M)[1] クリス・バングル |
ボディ | |
ボディタイプ |
2ドアロードスター 2ドアクーペ |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 本文参照 |
最高出力 | 本文参照 |
最大トルク | 本文参照 |
変速機 |
5速AT 6速AT 6速セミAT 6速MT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,495 mm |
全長 | 4,090 mm |
全幅 | 1,780 mm |
全高 |
E85: 1,300 mm E86: 1,285 mm |
車両重量 | 1,295-1,465 kg |
その他 | |
関連車種 |
BMW・3シリーズ (E46) BMW・3シリーズ コンパクト (E46/5) |
系譜 | |
先代 | BMW・Z3 |
2002年のパリモーターショーでデビュー。アメリカのサウスカロライナ州スパータンバーグで生産される。モデルコードはロードスターがE85、クーペがE86。
開発自体はZ3と同時期から行われており、2002年に生産を終了したZ3の後継車種にあたるが、車格としてはZ3の上位モデルとなる。Z3よりボディサイズを拡大し、当初は全モデルが直列6気筒エンジン搭載で登場したが、2005年に直列4気筒エンジン搭載モデルも追加された。デザインはアメリカ人デザイナーのクリス・バングルが担当している。
2003年1月、日本で「Z4 3.0i」、「Z4 2.5i」が発売。5月、「Z4 3.0i」に6速SMG(セミAT)搭載モデルを追加。10月、「Z4 2.2i」を追加。
2005年9月、フランクフルトショーでクーペの「Z4クーペ コンセプト」を発表。
2006年4月、マイナーチェンジ。「Z4 2.2i」と「Z4 3.0i」のSMG搭載車を廃止し、「Z4 3.0i」と「Z4 2.5i」もエンジン、トランスミッション、内装を変更する。「Z4クーペ 3.0si」が追加されたが、クーペの販売は不調であった[2]。クーペとの区別のため、ロードスターは「Z4ロードスター 3.0si」、「Z4ロードスター 2.5i」に名称が変更された。
2008年3月、限定車「Z4ロードスター 2.5i Limited」を発売。限定165台。Mスポーツ+レザーシート+シートヒーター仕様が標準。同時に、M3(E46)と同じ直6エンジンを搭載するMモデルの「Z4 Mロードスター」「Z4 Mクーペ」を追加。トランスミッションは6速MT。 Z3時代の「Mロードスター」「Mクーペ」と区別するため、モデル名の先頭に「Z4」が付与された。
特徴・機構
[編集]ソフトトップは、マイナーチェンジ前まで「Z4 3.0i」のみ電動式、「Z4 2.5i」「Z4 2.2i」は手動式であったが、マイナーチェンジ後は電動式が標準装備となった。マイナーチェンジ後の3.0siの6速ATは1シリーズ(130i Mスポーツ)にも採用されている「スポーツAT」であり、パドルシフトを装備する。
価格は443 - 837万円。
日本での販売
[編集]グレード | 製造年 | 排気量 | エンジン | 最高出力/最大トルク | 変速機 | 駆動方式 |
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Z4 3.0i | 2003年 - 2006年 | 3.0L | 直列6気筒DOHC M54B30 | 231ps/30.6kgm | 5速ATおよび6速セミAT | FR |
Z4 2.5i | 2.5L | 直列6気筒DOHC M54B25 | 192ps/25.0kgm | 5速AT | ||
Z4 2.2i | 2.2L | 直列6気筒DOHC M54B22 | 170ps/21.4kgm | |||
Z4 2.0i* | 2005年 - 2008年 | 2.0L | 直列4気筒DOHC N46B20 | 150ps/20.0kgm | ||
Z4 M ロードスター Z4 M クーペ |
2006年 - 2009年 | 3.2L | 直列6気筒DOHC S54B32 | 343ps/37.2kgm | 6速MT | |
Z4 ロードスター 3.0si Z4 クーペ 3.0si |
3.0L | 直列6気筒DOHC N52B30 | 265ps/32.1kgm | 6速AT | ||
Z4 ロードスター 3.0i | 218ps/25.0kgm | |||||
Z4 ロードスター 2.5i | 2.5L | 直列6気筒DOHC N52B25 | 177ps/23.5kgm | |||
Z4 ロードスター 2.5si | 218ps/25.0kgm |
* 2.0iはヨーロッパ市場でのみ販売された[3]。
第2世代(2009年 - 2016年)E89
[編集]BMW・Z4 (第2世代) E89型 | |
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Z4 sDrive 23i | |
Z4 sDrive 23i | |
Z4 sDrive 35is | |
概要 | |
製造国 | ドイツ |
販売期間 | 2009年 - 2016年 |
デザイン |
ジュリアン・ブラシ (外装) ナディア・アルナアウト (内装) |
ボディ | |
ボディタイプ | 2ドアコンバーチブル |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
プラットフォーム | BMW L2[4] |
パワートレイン | |
エンジン | 本文参照 |
最高出力 | 本文参照 |
最大トルク | 本文参照 |
変速機 |
6速/8速スポーツAT 7速DCT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,495 mm |
全長 | 4,239 mm |
全幅 | 1,790 mm |
全高 | 1,291 mm |
車両重量 | 1,420-1,525 kg |
その他 | |
関連車種 |
BMW・1シリーズ ハッチバック (E87) BMW・3シリーズ (E90) |
2008年12月13日に発表され、2009年1月のデトロイトモーターショーでデビューした。同モーターショーの期間中にアイズオン・デザイン賞を受賞している[5]。ドイツのバイエルン州レーゲンスブルクで生産された。
先代に存在したクーペは販売が不振であったために廃止され、ロードスターとクーペを統合した、クーペカブリオレタイプのリトラクタブル式ルーフを採用した[2]。デザインはアドリアン・ファン・ホーイドンクが担当。車体のデザインは「鍛え上げられたアスリート」をイメージして作成され、リヤのホイール周辺も盛り上がった造形にそれが表現されている[5]。
金属製(素材はアルミニウム)となったルーフは油圧アクチュエーターで駆動し、2分割されトランクに収納される[5]。そのためトランクが拡大され、前モデルと比較して全長が150mm長くなった[2]。ルーフの開閉は20秒と早いが、完全停止時でないと動作しない[2]。iDriveや電動パーキングブレーキ[注釈 1]が採用され、内装では金属調の装飾が増えた[2]。車体サイズの大型化と金属屋根採用により重量は約100kg増加したが、ボディ剛性も向上している[2]。遮音性も50%改善され、静粛性が向上している[5]。サイドウインドウの面積は約40%、リアウインドウは約50%も拡大され、先代と比較して周囲の視認性も改善している[5]。シフトレバー脇にはスロットル、トランスミッション、ステアリングのレスポンスを3段階に変えられる「ダイナミック・ドライビング・コントロール」のスイッチが装備される[2]。「sDrive23i」にはパドルシフトを装備するスポーツ6速ATが搭載されたが、直列6気筒ツインターボエンジンを搭載する「sDrive35i」には7速セミオートマ(DCT)が採用された。燃料タンクは全て55 L。トランク容量は、ハードトップを収納した状態で180 L。ハードトップを閉めた状態は310 Lであった[5]。
日本での販売
[編集]- 2009年
- 5月 -「sDrive35i」(699万円~)と「sDrive23i」(485万円~)の販売を日本で開始した。スタンダード、ハイラインパッケージ、Mスポーツが用意された。
- 「sDrive23i」のスタンダードおよびハイラインパッケージには17インチホイールが標準装備されたが、スタンダードはタイヤサイズが前後同サイズとされるところをハイラインパッケージではフロントタイヤが225/45R17、リアタイヤが255/40R17とされた。ハイラインパッケージでは電動シートやシートヒーター、革シート、カンザス・レザー・インテリアが標準装備された。
- Mスポーツでは「sDrive35i」と「sDrive23i」の双方で18インチホイールが標準となり、フロントが225/40R18、リアは255/35R18のタイヤが装着され、Mスポーツサスペンション(Z4 sDrive35isはアダプティブMサスペンション)が装備され車高が1㎝低くなり、またスポーツシートが採用される。オプションとしては、ウエルカムライトやルーフのリモート操作・エンジンキー差し込み不要のコンフォートアクセス、ライト照射範囲が車体進行方向に対して可変となるアダプティックヘッドライト、3段階の可変ダンパーとなるアダプティブMサスペンションなどが設定された。ボディ色は全17色が設定された。
- 10月 - iDriveを省略して低価格化した廉価グレード「Style Essence」を追加。
- HIDライトではなくバイキセノンヘッドライトが標準装着されるほか、iDriveとナビゲーションシステムが非装着となり、Z4 sDrive23iより38.0万円安い485.0万円で販売された。
- 2010年
- 5月12日 - 最上級グレードとなる「sDrive35is」の販売を開始(815万円~)。
- 最高出力340ps、最大トルク45.9kgm(オーバーブースト時最大トルク51.0kgm)の直6ツインターボエンジンを搭載する。Mエアロダイナミクスパッケージ、スポーツシート、マルチファンクションMスポーツ・レザーステアリング(パドルシフト付き)を含むMスポーツパッケージを標準装備し、18インチMライトアロイホイール、アダプティブMサスペンション、BMWインディビデュアル・アンソラジット・ルーフライニング、マットオキサイドシルバー色のドアミラーなどを採用する。ATは7速DCTを採用し、車重は35iと同じ1600kg。
- 11月4日 - 特別仕様車「BMW Z4 Silver-Top(シルバー・トップ)」が15台限定で販売される[6]。
- 2011年10月24日 - 自然吸気エンジンを搭載する「sDrive23i」が廃止。代替として4気筒ターボの「sDrive20i」の販売が開始(499万円~)され、Z4はターボエンジン車のみとなる。BMW社の二酸化炭素削減計画に基づくエンジン変更とされる。
- 「sDrive20i」には新型8速ATやUSBオーディオインターフェースなどが新規搭載されたが、価格調整のためにマニュアルエアコン装備車も設定された。「sDrive20i」は重量を20kg増加させて車重1520kgとし、エコカー減税の枠に適合させた「クルージング」グレードが設定された。「クルージング」グレードにはサーボトロニック、ウインドディフレクター、専用アルミホイールが装備された。
- 車体色をミネラルホワイトとして、マットアルミニウム仕上げのキドニーグリルバーとエアインテークフレーム、エクステンド・レザー・メリノ・インテリア(カラー:コイーバ・ブラウン/ブラック)、ファインライン・アンソラジット・ウッド・インテリアトリムなどを装備した[7]。価格はベースモデルより70万円高の569万円[7]。
- 2013年 - マイナーチェンジ。
- 変更点は少なく、ヘッドライトにLEDスモールライトリングを採用、サイドウインカーとはパドルシフトの形状変更などのみに留まる(ウインカーとパドルは前期型にも導入可能)。「sDrive20i」オートエアコンが標準となり、マニュアルエアコンの設定が無くなった。マイナーチェンジ後のモデルでは、ハードトップの開閉が微速進行状態でも可能となっている。
価格は2016年10月現在、「sDrive20i」が518万円、「sDrive35i」が726万円、「sDrive35is」が850万円となっている。
グレード | 製造年 | 排気量 | エンジン | 最高出力 | 最大トルク | 変速機 | 駆動方式 |
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Z4 sDrive 23i | 2009年 - 2011年 | 2.5L | 直列6気筒DOHC N52B25A |
204ps/6,300rpm | 25.5kgm/3,000rpm | 6速スポーツAT | FR |
Z4 sDrive 20i | 2011年 - 2016年 | 2.0L | 直列4気筒DOHCターボ N20B20A |
184ps/5,000rpm | 27.5kgm/4,500rpm | 8速スポーツAT | |
Z4 sDrive 35i | 2009年 - 2016年 | 3.0L | 直列6気筒DOHCツインターボ N54B30A |
306ps/5,800rpm | 40.8kgm/5,000rpm | 7速DCT | |
Z4 sDrive 35is | 2010年 - 2016年 | 340ps/5,900rpm | 45.9kgm/1,500rpm オーバーブースト時:51.0kgm |
第3世代(2019年 - )G29
[編集]BMW・Z4 (第3世代) G29型 | |
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Z4 M40i フロント | |
Z4 M40i リア | |
Z4 M40i インテリア | |
概要 | |
製造国 | オーストリア |
販売期間 | 2019年 - |
デザイン | カルビン・ルク[8] |
ボディ | |
ボディタイプ | 2ドアロードスター |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
プラットフォーム | BMW・CLARプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン | 本文参照 |
最高出力 | 本文参照 |
最大トルク | 本文参照 |
変速機 |
8速スポーツAT 6速MT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,470 mm |
全長 | 4,324 mm |
全幅 | 1,864 mm |
全高 | 1,304 mm |
車両重量 | 1,405-1,535 kg |
その他 | |
関連車種 |
トヨタ・スープラ (DB型) ボールドマン・CR4[9] |
2017年8月17日、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスでコンセプトZ4が公開された。
2018年8月23日、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスで発表された。トヨタ自動車との共同開発車であり、車両構成の基礎となるエンジンやシャシーなどのプラットフォームをDB型トヨタ・スープラと共用している。製造はオーストリアにあるマグナ・シュタイアが担当する[10]。
初代および2代目のZ4やスープラとは異なり、本モデルはソフトトップ式のオープンカーのみとなっている。
日本での販売
[編集]2019年3月25日、日本市場で発表された[11]。グレードは「sDrive20i」「M40i」が導入された。価格は2019年3月現在、「sDrive20i」が566万円、「M40i」が835万円となっている。
2022年12月、一部改良[12]。ヘッドライト周辺をブラックに塗装し、キドニーグリルを水平基調のデザインに変更した。
グレード | 発売 | 排気量 | エンジン | 最高出力 | 最大トルク | 変速機 | 駆動方式 |
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Z4 sDrive 20i | 2019年 | 2.0L | 直列4気筒DOHCターボ | 197ps/4,500–6,500rpm | 32.6kgm/1,450–4,200rpm | 8速スポーツAT | FR |
Z4 M40i | 2019年 | 3.0L | 直列6気筒DOHCターボ | 340ps/5,000–6,500rpm | 51.0kgm/1,600–4,500rpm |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ただし解除は手動。
出典
[編集]- ^ “Patent Images” (英語). United States Patent and Trademark Office. 2022年9月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g BMW Z4 sDrive23i(FR/6AT)【試乗記】webCG 2009年7月30日 2024年10月18日閲覧
- ^ “Z4 E85 2.0i model selection”. www.realoem.com. 15 July 2017閲覧。
- ^ “Supplying BMW. 2013 edition”. sae.org. 19 November 2023閲覧。
- ^ a b c d e f BMW Z4(E89)中古車徹底購入ガイド club cars 2016年2月24日 2024年10月18日閲覧
- ^ a b c d 「BMW Z4」にスペシャルペイントの特別限定車 WEBCG 2010年11月5日
- ^ a b c 限定92台 特別な白の「BMW Z4」発売 webCG 2012年3月15日 2024年10月21日閲覧
- ^ Bruce, Chris (6 June 2019). “BMW Z4 Designer Rules Out Hardtop Version”. Motor1. 8 June 2020閲覧。
- ^ “Boldmen CR4 is a BMW Z4-based Sports Car from Friedhelm Wiesmann”. bmwblog.com (14 July 2021). July 14, 2021閲覧。
- ^ “トヨタ スープラ 新型は欧州製、BMW Z4 と同じ工場で生産へ…マグナが生産を受託”. Response.jp. (2019年1月17日)
- ^ “約2年ぶりに復活 新型「BMW Z4」が上陸 【ニュース】”. webCG. 2019年6月29日閲覧。
- ^ “BMWがZ4を一部改良して発売開始。圧倒的な存在感を放つ、新たなフロントデザインへ進化”. web.motormagazine.co.jp. Webモーターマガジン. 2022年12月18日閲覧。