13の理由 (テレビドラマ)
13の理由 | |
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ジャンル |
ドラマ ミステリー |
原作 |
Jay Asher 『Thirteen Reasons Why』 |
企画 | Brian Yorkey |
出演者 |
|
作曲 | Eskmo |
オープニング |
Eskmo 「Oh in This World of Dread, Carry On」 |
国・地域 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
シーズン数 | 4 |
話数 | 49(各話リスト) |
各話の長さ | 49 - 98分 |
製作 | |
製作総指揮 |
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プロデューサー |
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編集 | Leo Trombetta |
放送 | |
放送チャンネル | Netflix |
放送期間 | 2017年3月31日 | - 2020年6月5日
『13の理由』(原題: 13 Reasons Why)は、ジェイ・アッシャーが2007年に発表した同名の小説を基に、ブライアン・ヨーキーが製作したアメリカのティーンドラマテレビシリーズ。
Netflixによって第1シーズンは2017年3月31日、第2シーズンは2018年5月18日、第3シーズンは2019年8月23日、最終第4シーズンは2020年6月5日に公開された[1][2][3]。
ストーリー
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
ティーンエイジャーのクレイ・ジェンセンが学校から帰宅すると、玄関に7本のカセットテープが入った箱が置いてあることに気がつく。それには2週間前に自殺した同級生、ハンナ・ベイカーが自らこの世を去る決断をした13の理由が録音されていた。
登場人物
[編集]「リバティー・ハイスクール」生徒
[編集]- クレイ・ジェンセン
- 演:ディラン・ミネット/吹き替え:杉山紀彰
- ハンナ・ベイカーと同級生で、彼女に密かに好意を持っていた少年。ある日カセットテープを送られ、彼女の死の真相に近づいていくことになる。
- ハンナ・ベイカー
- 演:キャサリン・ラングフォード/吹き替え:山根舞
- 2週間前に自殺した少女。リバティ・スクールに転校し、最初にデートをしたジャスティンにスカートの中が見える写真を撮られ、それが他の生徒らにより拡散されて以降「尻軽女」という評判がつくようになり、その後も親しくなった生徒達との間にことごとく不幸があり、徐々に孤立していく。死の直前、この世を去る理由がハンナ当人を含めた13人にあるとして、カセットテープを回させる方法で自分の声を彼らに聞かせようとする。
- トニー・パディーラ
- 演:クリスチャン・ナバロ/吹き替え:谷口悠
- クレイの親友。カセットテープなど古いものを好む。13人以外でハンナのテープを全て聞いた一人で、クレイにハンナの死の真相を知るよう促していく。
- ジャスティン・フォーリー
- 演:ブランドン・フリン/吹き替え:新祐樹
- バスケ部の有望な選手で、ハンナと最初に親しくした生徒。典型的なプアホワイトの母子家庭で育ち、軽薄な態度を取る一方母親の面倒はよく見ている。
- ジェシカ・デイビス
- 演:アリーシャ・ボー/吹き替え:濱口綾乃
- ハンナと親しくなった一人で、後にチアリーダー部に所属しジャスティンの恋人となる。父親は空軍の兵士。
- ブライス・ウォーカー
- 演:ジャスティン・プレンティス/吹き替え:小田柿悠太
- ジャスティンの友人にして、裕福な家庭の子息。しかし実際は傍若無人な行動が目立つ。
- コートニー・クリムゼン
- 演:ミシェル・セレーネ/吹き替え:弘松芹香
- 生徒会の一員。同性愛者であり、ある日ハンナと弾みでキスをするが、それが明らかになったことで彼女と疎遠になる。
- マーカス・コール
- 演:スティーブン・シルバー/吹き替え:大泊貴揮
- 生徒会の一員。実際は狡猾な性格で、無関係を装いながら事態の隠蔽を図る。
- ザック・デンプシー
- 演:ロス・バトラー/吹き替え:水中雅章
- バスケ部のエース。追い詰められるハンナに同情を寄せるが、強引な接し方からハンナのほうからは疎まれる。
- アレックス・スタンダール
- 演:マイルズ・ハイザー/吹き替え:野田てつろう
- かつてハンナ、ジェシカと友人関係になるが、やがてジャスティンやブライスと交流を持つようになる。父親は警察官。
- タイラー・ダウン
- 演:デヴィン・ドルイド/吹き替え:霧生晃司
- クラスの写真を撮リ続ける。大人しい性格だが、ハンナに対して盗撮をするといった一面も見られる。
- シェリ・ホランド
- 演:エイジオナ・アレクサス/吹き替え:小若和郁那
- チアリーダー部の一員。クレイと親しくなるが、実はあるきっかけでハンナを傷つけるきっかけを引き起こす。
- ライアン・シェイバー
- 演:トミー・ドーフマン/吹き替え:渡辺和貴
- 新聞部の部長で、ハンナを追悼する特別号を作っている。実はハンナの書いた詩を勝手に掲載してしまった。
- モンゴメリー・デラクルス
- 演:ティモシー・グラナデロス/吹き替え:西谷修一
- ブライスの友人。乱暴な性格で、周囲に対して攻撃的な態度を繰り返す。
- スカイ・ミラー
- 演:ソシー・ベーコン/吹き替え:寺依沙織
- カフェでバイトをしているパンク少女。クレイとの親交が深い。
- ジェフ・アトキンス
- 声:ブランドン・ラーラクエンテ/吹き替え:霧生晃司
- スポーツマンながらクレイの親友だった。ハンナに好意を寄せるクレイの後押しをする。
大人たち
[編集]- オリヴィア・ベイカー
- 演:ケイト・ウォルシュ/吹き替え:斎賀みつき
- ハンナの母親。娘の死の真相に少しづつ近づいていく。
- アンディ・ベイカー
- 演:ブライアン・ダーシー・ジェームズ/吹き替え:矢野智也
- ハンナの父親。ドラッグストアを経営しているが、娘の死に加え、隣に大手チェーンが出来たことの危機にも瀕している。
- ケビン・ポーター
- 演:デレク・ルーク/吹き替え:西谷修一
- リバティー・ハイスクールの教師にして生徒達のカウンセラー。ハンナがたびたび受けた行為がいじめであると見ている。
- レイニー・ジェンセン
- 演:エイミー・ハーグリーブス/吹き替え:寺依沙織
- クレイの母親。弁護士であり、ハンナの死の真相に近づいていく息子に心配を見せる。
- マット・ジェンセン
- 演:ジョシュ・ハミルトン/吹き替え:増元拓也
- クレイの父親。息子に対し寛大でアドバイスを行う。
エピソード
[編集]シーズン | 話数 | 放送期間 | |||
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1 | 13 | 2017年3月31日 | |||
2 | 13 | 2018年5月18日 | |||
3 | 13 | 2019年8月23日 | |||
4 | 10 | 2020年6月5日 |
*各シーズン全話一斉配信
シーズン1 (2017)
[編集]通算 話数 | シーズン 話数 | タイトル | 監督 | 脚本 | 公開日 |
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1 | 1 | "カセット1: A面" "Tape 1, Side A" | トム・マッカーシー | Brian Yorkey | 2017年3月31日 |
2 | 2 | "カセット1: B面" "Tape 1, Side B" | トム・マッカーシー | Brian Yorkey | 2017年3月31日 |
3 | 3 | "カセット2: A面" "Tape 2, Side A" | ヘレン・シェイヴァー | Diana Son | 2017年3月31日 |
4 | 4 | "カセット2: B面" "Tape 2, Side B" | ヘレン・シェイヴァー | Thomas Higgins | 2017年3月31日 |
5 | 5 | "カセット3: A面" "Tape 3, Side A" | Kyle Patrick Alvarez | Julia Bicknell | 2017年3月31日 |
6 | 6 | "カセット3: B面" "Tape 3, Side B" | Kyle Patrick Alvarez | Nic Sheff | 2017年3月31日 |
7 | 7 | "カセット4: A面" "Tape 4, Side A" | グレッグ・アラキ | Elizabeth Benjamin | 2017年3月31日 |
8 | 8 | "カセット4: B面" "Tape 4, Side B" | グレッグ・アラキ | Kirk Moore | 2017年3月31日 |
9 | 9 | "カセット5: A面" "Tape 5, Side A" | カール・フランクリン | Hayley Tyler | 2017年3月31日 |
10 | 10 | "カセット5: B面" "Tape 5, Side B" | カール・フランクリン | Nathan Louis Jackson | 2017年3月31日 |
11 | 11 | "カセット6: A面" "Tape 6, Side A" | Jessica Yu | Diana Son | 2017年3月31日 |
12 | 12 | "カセット6: B面" "Tape 6, Side B" | Jessica Yu | Elizabeth Benjamin | 2017年3月31日 |
13 | 13 | "カセット7: A面" "Tape 7, Side A" | Kyle Patrick Alvarez | Brian Yorkey | 2017年3月31日 |
シーズン2 (2018)
[編集]通算 話数 | シーズン 話数 | タイトル | 監督 | 脚本 | 公開日 |
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14 | 1 | "1枚目の写真" "The First Polaroid" | グレッグ・アラキ | Brian Yorkey | 2018年5月18日 |
15 | 2 | "女同士のキス" "Two Girls Kissing" | グレッグ・アラキ | Thomas Higgins | 2018年5月18日 |
16 | 3 | "酔った尻軽女" "The Drunk Slut" | Karen Moncrieff | Marissa Jo Cerar | 2018年5月18日 |
17 | 4 | "2枚目の写真" "The Second Polaroid" | Karen Moncrieff | Hayley Tyler | 2018年5月18日 |
18 | 5 | "ラインカー" "The Chalk Machine" | Eliza Hittman | Nic Sheff | 2018年5月18日 |
19 | 6 | "港で見せた笑顔" "The Smile at the End of the Dock" | Eliza Hittman | Julia Bicknell | 2018年5月18日 |
20 | 7 | "3枚目の写真" "The Third Polaroid" | Michael Morris | Brian Yorkey | 2018年5月18日 |
21 | 8 | "我が愛しき娘" "The Little Girl" | Michael Morris | Felischa Marye | 2018年5月18日 |
22 | 9 | "破られたページ" "The Missing Page" | Kat Candler | Rohit Kumar | 2018年5月18日 |
23 | 10 | "ほら笑えよ" "Smile, Bitches!" | Kat Candler | Kirk Moore | 2018年5月18日 |
24 | 11 | "ブライスとクロエ" "Bryce and Chloe" | Jessica Yu | Marissa Jo Cerar & Thomas Higgins | 2018年5月18日 |
25 | 12 | "写真が入った箱" "The Box of Polaroids" | Jessica Yu | Hayley Tyler & Brian Yorkey | 2018年5月18日 |
26 | 13 | "さよなら" "Bye" | Kyle Patrick Alvarez | Brian Yorkey | 2018年5月18日 |
シーズン3 (2019)
[編集]通算 話数 | シーズン 話数 | タイトル | 監督 | 脚本 | 公開日 |
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27 | 1 | "転入生" "Yeah. I'm the New Girl" | Michael Morris | Brian Yorkey | 2019年8月23日 |
28 | 2 | "生きてる限りウソつき" "If You're Breathing, You're a Liar" | Michael Morris | Allen MacDonald | 2019年8月23日 |
29 | 3 | "善人も悪人も大差はない" "The Good Person Is Indistinguishable from the Bad" | Jessica Yu | Hayley Tyler | 2019年8月23日 |
30 | 4 | "怒れる若い男" "Angry, Young and Man" | Jessica Yu | Thomas Higgins | 2019年8月23日 |
31 | 5 | "誰もクリーンじゃない" "Nobody's Clean" | ブロンウェン・ヒューズ | Trevor Marti Smith | 2019年8月23日 |
32 | 6 | "悲しみ方でその人が分かる" "You Can Tell the Heart of a Man by How He Grieves" | ブロンウェン・ヒューズ | Mfoniso Udofia | 2019年8月23日 |
33 | 7 | "クレイにはいくつも問題がある" "There Are a Number of Problems with Clay Jensen" | Kevin Dowling | Julia Bicknell | 2019年8月23日 |
34 | 8 | "高校では誰が味方か分からない" "In High School, Even on a Good Day, It's Hard to Tell Who's on Your Side" | Kevin Dowling | Felischa Marye | 2019年8月23日 |
35 | 9 | "いつも悪い知らせを待ってる" "Always Waiting for the Next Bad News" | Aurora Guerrero | M.K. Malone | 2019年8月23日 |
36 | 10 | "深まる疑惑" "The World Closing In" | Aurora Guerrero | 原案: Rohit Kumar and Allen MacDonald & Thomas Higgins & Hayley Tyler 脚本: Allen MacDonald & Thomas Higgins & Hayley Tyler & Brian Yorkey | 2019年8月23日 |
37 | 11 | "秘密" "There Are a Few Things I Haven't Told You" | Kevin Dowling | Helen Shang | 2019年8月23日 |
38 | 12 | "事のいきさつ" "And Then the Hurricane Hit" | Kevin Dowling | 原案: Thomas Higgins & Hayley Tyler & Trevor Marti Smith 脚本: Allen MacDonald & M.K. Malone & Helen Shang | 2019年8月23日 |
39 | 13 | "死者をして死者を葬らしめよ" "Let the Dead Bury the Dead" | John T. Kretchmer | Brian Yorkey | 2019年8月23日 |
シーズン4 (2020)
[編集]通算 話数 | シーズン 話数 | タイトル | 監督 | 脚本 | 公開日 |
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40 | 1 | "冬休み" "Winter Break" | ラッセル・マルケイ | Brian Yorkey | 2020年6月5日 |
41 | 2 | "大学見学" "College Tour" | ラッセル・マルケイ | Allen MacDonald | 2020年6月5日 |
42 | 3 | "バレンタインデー" "Valentine's Day" | Michael Sucsy | Hayley Tyler | 2020年6月5日 |
43 | 4 | "卒業前のキャンプ旅行" "Senior Camping Trip" | Michael Sucsy | Thomas Higgins | 2020年6月5日 |
44 | 5 | "ハウスパーティー" "House Party" | ブレンダ・ストロング | M. K. Malone Franky D. Gonzalez | 2020年6月5日 |
45 | 6 | "木曜日" "Thursday" | ブレンダ・ストロング | Evangeline Ordaz | 2020年6月5日 |
46 | 7 | "大学の面接" "College Interview" | Sunu Gonera | Allen MacDonald & Hayley Tyler & Evangeline Ordaz | 2020年6月5日 |
47 | 8 | "合否" "Acceptance/Rejection" | Sunu Gonera | Sahar Jahani Thomas Higgins | 2020年6月5日 |
48 | 9 | "プロム" "Prom" | Tommy Lohmann | Brian Yorkey | 2020年6月5日 |
49 | 10 | "卒業" "Graduation" | Brian Yorkey | Brian Yorkey | 2020年6月5日 |
製作
[編集]2011年2月8日、ユニバーサル・スタジオが本作の原作となるジェイ・アッシャーの小説『13 Reasons Why』の映画化権を購入し、ハンナ・ベイカー役にセレーナ・ゴメスがキャスティングされた[4]。2015年10月29日、Netflixが同小説の映像化を行うことが発表され、代わりにセレーナ・ゴメスが製作総指揮を務めることが明らかになった[5]。
2016年夏、撮影がカリフォルニア北部の町、ヴァレーホ、ベニシア、サンラファエル、クロケット、セバストポリで行われた[6]。撮影には、俳優たちのためにセラピードッグが手配された[7]。
2017年5月7日、Netflixはシーズン2にリニューアルしたことを発表し、2018年5月18日に配信された。シーズン1と同じく13話構成、製作総指揮はセレーナ・ゴメスが続投した。シーズン1は、ジェイ・アッシャーの小説「13 Reasons Why」に基づいていたが、シーズン2は完全オリジナルになっている。
2018年末にシーズン3の製作の開始がアナウンスされ、2019年8月23日に配信された。シーズン1・2に続き13話構成となったが、シーズン1・2と比較すると、セレーナ・ゴメスの本シーズンへの大きな関与は見られていない。その象徴として、本シーズンではセレーナ・ゴメスによる主題歌の製作はなかった。また、シーズン2よりクロエ・ライスを演じるアン・ウィンターズは、「一度もセレーナを見ていない」とUS Weaklyに語っている[8]。しかし、依然として制作には関わっており、シーズン3の予告映像をTwitter上でリツイートしている。
シーズン3配信の数週間前に、Netflixは配信直後から激しい批判と議論を起こしていたシーズン1の生々しい自殺シーンを削除することを発表している。(詳細は後述 #自殺シーンの削除と社会的影響)
2019年8月1日、シーズン4へのリニューアルとそのシーズンで完結することが発表された[9]。最終第4シーズンは2020年6月5日に配信された[10]。
評価
[編集]批評
[編集]第1シーズンは、批評集積サイトのRotten Tomatoesに63件のレビューがあり、批評家支持率は78%、平均点は10点満点で7.14点となっている[11]。また、Metacriticには17件のレビューがあり、加重平均値は76/100となっている[12]。批評家からは、特に主人公を演じたキャサリン・ラングフォードの演技が絶賛された。
第2シーズンは、Rotten Tomatoesに51件のレビューがあり、批評家支持率は27%、平均点は10点満点で5.31点となっている[13]。また、Metacriticには16件のレビューがあり、加重平均値は49/100となっている[14]。
第3シーズンは、Rotten Tomatoesに17件のレビューがあり、批評家支持率は12%、平均点は10点満点で1.43点となっている[15]。また、Metacriticには4件のレビューがあり、加重平均値は23/100となっている[16]。
受賞とノミネート
[編集]- 第75回ゴールデングローブ賞:テレビドラマ部門主演女優賞ノミネート(キャサリン・ラングフォード)
- 第22回サテライト賞:テレビドラマ部門作品賞, テレビドラマ部門女優賞ノミネート(キャサリン・ラングフォード)
論争
[編集]自殺シーンの削除と社会的影響
[編集]アメリカ児童青年精神医学会(AACAP)は雑誌に、シーズン1の公開後の4月に10代の自殺が急増したとする調査を掲載した。また、配信直後から、自殺シーンに対する批判が相次いでいた。
シーズン1の最終話(13話)では、ハンナ・ベイカーが自殺するために両親が経営する店から刃物を盗むシーン、そして、お湯をはったバスタブの中で手首を刃物で切り自殺するシーンが描かれている。
Netflixと制作陣は当該のシーンを擁護している。プロデューサーのジョイ・ゴーマンは、「子供たちは知るべきだと思います。自分が体験していることの多くを、誰もが体験しているということを」とバズフィードに対して語っている。また、脚本を担当したニック・シェフは、「Vanity Fair」に寄稿したコラムで、自殺シーンを描いたのは、自身がメンタルヘルスの問題を抱え、自殺未遂を経験しているからだとしている。
「実際の自殺が���のようなものかを見せる絶好の機会だと思いました。眠るように眠るという神話を打ち消し、視聴者に現実を直視して欲しいと思いました。燃え盛る建物から飛び降りたら、それ以上の地獄が待ち受けているということを」[17]
2019年7月16日、NetflixはTwitter上で当該シーンを削除したことを発表した[18]。過去の熱心な擁護から一転したものだった。Netflixの担当者はハフポストの取材に対し「若い人の難しい問題を扱った力強い作品と思っているが、その分様々な調査結果が出ていることは把握していた。多数の専門家らにアドバイスを受け、脚本・製作総指揮のブライアン・ヨーキーとも相談した結果、シーンを修正するのが正解と判断しました。」と語った[19]。多くのメンタルヘルス専門家がNetflixの発表を歓迎する一方、配信開始から2年後の編集というNetflixの決断の遅さに対する批判もある。13の理由の視聴後に娘が自殺したジョイス・ディーソーンは、バズフィードの取材に対してこう語っている。
「(この発表は)少し遅すぎました。彼らは間違ったことをしたと認めたのでしょう。私は思いました。自ら命を絶った人々のどれくらいが彼らの責任なのだろうと。Netflixは私の家族を壊しました。私たちは今も、破壊された暮らしを戻そうとしているところです」[17]
またこの問題は、世界保健機関(WHO)が全世界に向けて、「テレビや映画製作者らに向けた『自殺予防の指針』[20]」を策定するきっかけにもなった[21]。
出典
[編集]- ^ “『13の理由』シーズン2、Netflixで5・18配信開始”. oricon. 2018年5月25日閲覧。
- ^ “13 Reasons Why: Season 3 | Official Trailer | Netflix” 2019年8月1日閲覧。
- ^ Petski, Denise (2020年5月11日). “‘13 Reasons Why’: Netflix Sets Premiere Date For Fourth & Final Season, Cast Says Goodbye – Watch” (英語). Deadline. 2020年5月19日閲覧。
- ^ Schwartz, Terri. “Selena Gomez To Star In '13 Reasons Why'” (英語). MTV News. 2020年6月8日閲覧。
- ^ Jaafar, Ali (2015年10月29日). “Netflix Gives Selena Gomez’s ‘13 Reasons Why’ Straight-To-Series Order” (英語). Deadline. 2020年6月8日閲覧。
- ^ “Marin Netflix series shoot brings economic benefits” (英語). Marin Independent Journal (2016年6月23日). 2020年6月8日閲覧。
- ^ Keaney, Quinn (2017年4月7日). “How Netflix's 13 Reasons Why Is the Most Important YA Adaptation Yet” (英語). POPSUGAR Celebrity UK. 2020年6月8日閲覧。
- ^ Flynn, Caitlin (2019年8月13日). “In Case You've Forgotten, Selena Gomez Is Still Executive Producing 13 Reasons Why” (英語). POPSUGAR Entertainment. 2020年6月8日閲覧。
- ^ White, Peter (2019年8月1日). “‘13 Reasons Why’: Netflix Orders Fourth & Final Season Of Controversial Drama, Sets Season 3 Premiere Date” (英語). Deadline. 2020年6月8日閲覧。
- ^ Petski, Denise (2020年5月11日). “‘13 Reasons Why’: Netflix Sets Premiere Date For Fourth & Final Season, Cast Says Goodbye – Watch” (英語). Deadline. 2020年6月8日閲覧。
- ^ (英語) 13 Reasons Why: Season 1 2020年6月7日閲覧。
- ^ 13 Reasons Why 2020年6月7日閲覧。
- ^ (英語) 13 Reasons Why: Season 2 2020年6月7日閲覧。
- ^ 13 Reasons Why 2020年6月7日閲覧。
- ^ (英語) 13 Reasons Why: Season 3 2020年6月7日閲覧。
- ^ 13 Reasons Why 2020年6月7日閲覧。
- ^ a b Yandoli, Krystie Lee (2019年8月25日). “『13の理由』を見た数週間後、娘は自殺した。物議を醸した自殺シーンをNetflixは削除”. BuzzFeed. 2020年3月11日閲覧。
- ^ “「13の理由」シーズン1の自殺シーンを再編集”. シネマトゥデイ (2019年7月18日). 2020年3月11日閲覧。
- ^ “Netflix、衝撃作「13の理由」の自殺シーンを削除。佐々木俊尚さん「文化の保存としていいのだろうか」”. ハフポスト (2019年7月20日). 2020年3月11日閲覧。
- ^ “自殺対策を推進するために”. 自殺総合対策推進センター (2020年1月20日). 2020年3月11日閲覧。
- ^ “WHO指針「自殺シーンやめて」に賛否…ドラマ「13の理由」は自主削除[#しんどい君へ]”. 読売新聞 (2020年2月22日). 2020年3月11日閲覧。
参考文献
[編集]- 辰巳JUNK「少女の自殺が呼んだ大きな波紋――13の理由」『ネットフリックス大解剖』DU BOOKS、2019年1月。