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風さやか

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
風さやか
イネ属 Oryza
イネ O. sativa
交配 北陸178号×信交485号
亜種 ジャポニカ O. s. subsp. japonica
品種 風さやか
開発 長野県農業試験場
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風さやか(かぜさやか)は、日本イネの品種名および銘柄名である。長野県中晩生品種(信交526号)で、栽培適地は標高600m以下(北信は400m以下)[1]。名称は「信州のすがすがしい清らかな空気の元で育てられたこと」をイメージして命名。

概要

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内陸に位置し、全体に標高が高い長野県は夏季の日照時間の長さ、気温の日較差の大きさ、台風の影響の受けにくさといった気候面の条件だけでなく、病害虫の発生が比較的少ないことも加わり、稲作には好適な地域となっている。日本において最大の生産量を誇るコシヒカリ一等米比率も、2002年以降ほとんどの年で95%を上回っており、イネ全体を見ても一等米比率は全国トップに輝く年が多い[2]

本品種は中晩生で、コシヒカリに比べ出穂期がやや遅いことから、高温障害[3]による品質低下の回避が期待できる。稈長が短いことから耐倒伏性があり、穂いもち病にも強い。コシヒカリより粘りは少ないものの旨味と甘みがあり、香りもよく全体にバランスがとれた食味が特徴である。なお、粘りの少なさは冷めてからの食味・硬さ・粘りに変化が少ないという特性をもたらしている。おいしい信州ふーど(風土)[4]大使の玉村豊男小泉武夫中村勝宏鎧塚俊彦・岸本直人らの評価も高い[5]

  • 『水稲新品種「風さやか」早期産地化の推進』[6]
  • 水稲「風さやか」高品質栽培マニュアル (平成28年度版)[7]
  • 平成23年度 普及に移す農業技術[8]
  • 交配系譜[9]
北陸148号[10]
(どんとこい)[11][12]
 
奥羽339号
 
コシヒカリ
 
空青143号
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
北陸178号
 
 
 
 
 
 
信交485号
(ゆめしなの)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
風さやか
(信交526号)

経過

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  • 2000年 - 長野県農事試験場において人工交配。
  • 2011年 - 7月、「風さやか」の品種登録出願を公表。
  • 2013年 - 3月、種苗登録。
  • 2016年 - 2月8日、「風さやか」推進協議会 会長:丸山秀子(信州水田農業経営者議)が設立 [13]
    • 10月29日、統一デザインの米袋で県内販売。
  • 2017年 - 5月8日、「風さやか」推進協議会の総会を開催(新会長として高橋義三を選任)[14]

関連項目

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脚注

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  1. ^ 白米アミロース含有率が安定した低アミロース米新品種「あさゆき」の育成”. 2017年4月12日閲覧。
  2. ^ 2.米の生産関連情報”. 公益社団法人米穀安定供給確保支援機構. 2021年5月24日閲覧。
  3. ^ 高温障害(こうおんしょうがい)”. 農山漁村文化協会. 2017年4月12日閲覧。
  4. ^ おいしい信州ふーど(風土)”. 長野県 農政部 農業政策課 農産物マーケティング室. 2017年4月12日閲覧。
  5. ^ 「風さやか」の評価”. 長野県 農政部 農業政策課 農産物マーケティング室. 2017年4月12日閲覧。
  6. ^ 『水稲新品種「風さやか」早期産地化の推進』”. 長野県. 2017年4月12日閲覧。
  7. ^ 水稲「風さやか」高品質栽培マニュアル (平成28年度版)”. 長野県. 2017年4月12日閲覧。
  8. ^ 平成23年度 普及に移す農業技術(第2回)”. 長野県. 2017年4月12日閲覧。
  9. ^ 「風さやか」の系譜”. 風さやか推進協議会長野県農政部農業技術課. 2017年4月12日閲覧。
  10. ^ 水稲新品種候補系統「北陸148号」の育成”. 農業・食品産業技術総合研究機構. 2017年4月11日閲覧。
  11. ^ 「どんとこい」は多肥条件でも食味の低下が少ない”. 農業・食品産業技術総合研究機構. 2017年4月11日閲覧。
  12. ^ どんとこい”. 米店・米屋サイト お米ガイド. 2017年4月11日閲覧。
  13. ^ 「風さやか」推進協議会が設立されました。”. 長野県農政部農業技術課. 2017年4月12日閲覧。
  14. ^ 「風さやか」推進協議会”. facebook. 2017年6月10日閲覧。

外部リンク

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専門雑誌