赤枯病
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赤枯病(あかがれびょう)は、植物に褐変枯死などを引き起こす病害。
スギ赤枯病
[編集]スギ赤枯病はスギ赤枯病菌(Passalora sequoiae、旧学名Cercospora sequoiae)を病原菌とする病害[1]。
スギの深刻な苗畑病害で[1]、スギの苗木や幼齢木に発生する[2]。発生初期には地際に近い針葉に小さな褐色斑点が出る[2]。針葉の枯死にとどまる例もあるが、病勢によっては苗木全体に及び枯死する[2]。罹病葉の表面には胞子の塊が突出して毛羽立っているのが確認できる[2]。
同一病原菌の赤枯病罹患性の樹種にラクウショウ、メキシコラクウショウ、ギガントセコイア、イトスギ、スイショウ、リュウサンなどがあり赤枯病の伝染源となっている[3]。これらは樹種ごとにラクウショウ赤枯病、スイショウ赤枯病などと呼ぶ。
原因となる病原菌は、もともと日本には存在していたものではなく、1900年代初頭に北アメリカから輸入された針葉樹苗木とともに持ち込まれたものと考えられている [4]。
ラッキョウ赤枯病
[編集]ラッキョウ赤枯病はラッキョウにみられるラッキョウ赤枯病菌(Fusarium avenaceum (Fries) Saccardo)を病原菌とする病害[5]。
発生初期には地際付近の外葉葉鞘部が赤紫色に変色する[5]。症状が進行すると新葉は歪曲し、地際付近の葉身部は赤紫色、その上部は黄緑色となり外葉も褐変枯死する(通称「赤茎」)[5]。
出典
[編集]- ^ a b c 高畑義啓「戦前期の九州地方で発生していたスギ赤枯病とその対策と実態」(九州の森と林業 No.129) 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所、2022年8月21日閲覧。
- ^ a b c d コンテナ苗生産マニュアル 埼玉県寄居林業事務所森林研究室、2022年8月21日閲覧。
- ^ 小林享夫「緑化樹の病害とその防除」(グリーン・エージ1984年2月号) 日本緑化センター、2022年8月21日閲覧。
- ^ “自然探訪2019年9月 スギの大敵 ―赤枯病―”. 森林総合研究所 (2019年9月2日). 2023年1月3日閲覧。
- ^ a b c 試験研究成果普及情報 ラッキョウの新病害・赤枯病 千葉県、2022年8月21日閲覧。