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砺波チューリップ公園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
砺���チューリップ公園
Tonami Tulip Park
砺波チューリップ公園 地図
砺波チューリップ公園の位置(富山県内)
砺波チューリップ公園
分類 都市公園(総合公園)
所在地
富山県砺波市花園町1番32号
座標 北緯36度38分24.7秒 東経136度57分42.4秒 / 北緯36.640194度 東経136.961778度 / 36.640194; 136.961778座標: 北緯36度38分24.7秒 東経136度57分42.4秒 / 北緯36.640194度 東経136.961778度 / 36.640194; 136.961778
面積 約7.9ha(79,435 m2[1]
前身 富山県農業試験場砺波園芸分場[2][3]
開園 1964年昭和39年)[3]
運営者公財)砺波市花と緑と文化の財団
設備・遊具 チューリップタワー
五連水車〈日本最大級〉
機関車「中越弁慶号」(1050形)
チューリップ四季彩館
駐車場
アクセス 西日本旅客鉄道(JR西日本)城端線砺波駅より徒歩約15分
北陸自動車道砺波ICから車で約5分
能越自動車道小矢部東ICから車で約17分
公式サイト 砺波チューリップ公園
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砺波チューリップ公園(となみチューリップこうえん、: Tonami Tulip Park)は、富山県砺波市花園町にある都市公園(総合公園)である。

富山県県花砺波市の市花であるチューリップをテーマとして四季折々のを楽しむことができる。毎年、春に「となみチューリップフェア」、冬に「KIRAKIRAミッション」が開催されている[4][5]

概要

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砺波チューリップ公園は、富山県農事試験場出町園芸分場(現在の富山県農林水産総合技術センター園芸研究所果樹研究センター)[2]が由来とされる[6]第二次世界大戦後、1951年連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の指導により園芸分場の廃止案が上がった[6]。同年、生産農家や研究者が分場の一般開放を考案し[7]、GHQ関係者を招待。チューリップが咲く風景を見て廃止案を撤回した[6]。これが現在の「となみチューリップフェア」の前身にもなっている。

1964年、砺波園芸分場(砺波市市制移行後に名称変更)の果樹部門が魚津市へ移転後にチューリップフェアの会場も現在のチューリップ公園へ会場を移し開園した[3]1976年に公園整備に着手し、1986年の第35回となみチューリップフェア開催時に現在の公園の整備が完了した[7]

歴史

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  • 1952年昭和27年)4月29日 - 5月3日 第1回となみチューリップフェアが「出町園芸分場」にて開催[6][7]
  • 1953年(昭和28年) 新しくなった富山県立砺波高等学校体育館で切花品評会
  • 1954年(昭和29年)3月22日 チューリップが富山県の郷土の花に選ばれる[8]。第3回となみチューリップフェア開催。
  • 1956年(昭和31年) 砺波市市街地にアーチや花首のデコレーションが登場。
  • 1957年(昭和32年) 入場者10万人を突破
  • 1958年(昭和33年)10月22日 昭和天皇・皇后が砺波市へ行幸啓[9]
  • 1959年(昭和34年) 新作チューリップ音頭発表
  • 1961年(昭和36年)10月14日 当時の皇太子夫妻が砺波市を訪問[9]、第10回チューリップフェア開催。
  • 1962年(昭和37年)6月 県農業試験場砺波園芸分場の懇談会で、公園建設構想が打ち上げられる[10]
  • 1963年(昭和38年)10月3日 自衛隊砺波駐屯部隊の協力を得て着工[11]
  • 1964年(昭和39年)3月 旧砺波園芸分場の果樹部門(魚津市に移転)跡地を砺波市が県から借用して砺波チューリップ公園が整備され[3][10][12]、第13回となみチューリップフェア開催。
  • 1965年(昭和40年) 中越弁慶号保存会が完成。
  • 1966年(昭和41年) チューリップ公園管理棟(旧)完成、入場者が23万人を突破。
  • 1968年(昭和43年) 児童交通公園[注釈 1] が完成。
  • 1972年(昭和47年)4月26日 チューリップ公園のシンボル「チューリップタワー[注釈 2]」が完成[7][13][14]
  • 1974年(昭和49年) 第1回ミスチューリップコンテスト開催。
  • 1975年(昭和50年) 会場駐車場増設。
  • 1976年(昭和51年)3月31日[15] チューリップ公園総合計画を制定し、同年5月に都市公園整備事業として認可される[10]、同年中に砺波市内の高波にあった旧中嶋家を移築[16]
  • 1978年(昭和53年) 円形花壇完成。
  • 1979年(昭和54年)
  • 1980年(昭和55年) 公園内に池、北門、擬木橋完成。ミスフラワーラインを選考。
  • 1981年(昭和56年) 東門、芝生広場、しょうぶ園完成[10]
  • 1982年(昭和57年)4月27日 砺波市文化会館[18]完成。同年中に野外ステージ、円形噴水[20]、園路灯、おまつり広場完成。
  • 1983年(昭和58年) おまつり広場タイル貼り、四阿2棟、チャンドラ号展示館完成。
  • 1985年(昭和60年) チューリップ公園管理棟完成。
  • 1986年(昭和61年)
    • 3月31日 チューリップ公園開設[15]
    • 4月23日 チューリップ公園の整備が完了[21]
    • 8月9日 第1回カンナ祭り開催[19]
  • 1989年平成元年) 駐車場1,250台分を整備。
  • 1992年(平成4年)
  • 1993年(平成5年) となみチューリップフェアの運営を砺波市から第三セクターの「フラワーランドとなみ」へ移管[24]
  • 1995年(平成7年) 新又口用水を利用した水車苑造成[1]
  • 2000年(平成12年) となみチューリップフェアの運営をフラワーランドとなみから花と緑の財団(現在の砺波市花と緑と文化の財団)へ移管[25]
  • 2001年(平成13年) 第50回となみチューリップフェア開催[注釈 5]
  • 2005年(平成17年) チューチップ公園北門口にチューリップベルを設置。[注釈 6]
  • 2007年(平成19年) 五連揚水水車を改修。
  • 2008年(平成20年) チューリップタワーの花の部分を改修。
  • 2009年(平成21年) 砺波市美術館北側に遊具ゾーンを整備。
  • 2011年(平成23年) 第60回記念となみチューリップフェア開催。
  • 2017年(平成29年) チューリップ公園北門を改装。
  • 2020年令和2年)7月 新チューリップタワー建設開始[26][27]
  • 2021年(令和3年)
    • 4月22日 第70回記念となみチューリップフェア開催[28][29]。新(二代)チューリップタワー完成[5][29][30][31]
    • 6月初旬 旧(初代)チューリップタワー解体[26][32]

チューリップタワー

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初代

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公園内のシンボルであるチューリップタワーは高さ21.9m、1972年(昭和47年)4月26日[14]1970年大阪万博の中央広場に設けられた太陽の塔に魅せられて、「チューリップ公園にも立派なシンボルタワーを」と、第20回チューリップフェアの記念事業として建設したもので、2008年(平成20年)チューリップタワーの花の部分を改修、上部の赤いチューリツプのオブジェは高さ3m、幅1.8mあるが[26]、老朽化のため現タワーの東側に2021年令和3年)の70回記念チューリップフェア開催までに新タワーを建て替えることとなり、初代は同年6月初旬に解体されることとなった。跡地には、直径26.8mの花壇が設置され、花壇中央には初代タワーの赤いチューリップのオブジェが再塗装され設置され[32]、2021年(令和3年)11月21日に除幕式が執り行われた[33]

二代

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2021年(令和3年)3月下旬完成し[26][27]、同年4月22日に完成式が行われた新(二代)タワーは[29]、高さは約26mと、初代タワーより約4m高くなり[27]、展望台の位置も約1m高い[34]。新タワーの各頂点には高さ約2m、幅約1.6mの3品種のチューリップのオブジェ(赤「とやまレッド」、白「白雲」、黄「黄小町」)が取り付けられている[26][27]。また、展望台に続く螺旋階段の途中高さ4mの位置には、延長が138mあるスカイウオーク(展望園路)に繋がっている[30][35]

2021年(令和3年)の70回記念チューリップフェア終了後の6月上旬に、初代タワーは取り壊されるため、2本のタワーが並ぶ最初で最後のフェアとなり[36][29]、5月下旬から29日まで、2本のタワーがライトアップされ[37]、29日には旧タワーのクロージングイベントが開催された[38]

左・初代チューリップタワー、右・二代目チューリップタワー(2021年5月3日)

画像解説

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脚注

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注釈

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  1. ^ 公園の一部を子供の交通教育の場として活用しようという構想から、園内の遊歩道にこども用の自転車や三輪車を備え、実際の道路と同じように信号機や模擬標識を置き、児童交通公園として整備した。
  2. ^ 1970年日本万国博覧会(大阪万博)の中央広場に設けられた太陽の塔に魅せられて、「チューリップ公園にも立派なシンボルタワーを」と、第20回チューリップフェアの記念事業として建設した。
  3. ^ 1989年(平成元年)、当時の内閣総理大臣竹下登が打ち出したふるさと創生事業を受けて、チューリップ公園に流れている農業用水路に国内でも珍しい五連揚水水車を整備した。
  4. ^ トルコヤロバ市との姉妹友好都市交流の一環として、ヤロバ市内各地にある湧き水施設を模した水飲み場を設置した。外壁にはめ込んだ伝統的デザインの白磁器タイルは、1991年第40回チューリップフェアの際にヤロバ市から贈られた。
  5. ^ となみチューリップフェア50年と日蘭友好400周年を記念して、チューリップ四季彩館にオランダ王国より風車を移設。日蘭友好のシンボルとして「ヴリンスキャップ(VRIENDS CHAP)」(友情)と名付けられる。
  6. ^ 砺波ロータリークラブ設立50周年を記念して、チューリップ公園へ寄付される。名称は公募で決定された。

出典

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  1. ^ a b 砺波市 2004, p. 386.
  2. ^ a b 富山県農林水産総合技術センター 沿革
  3. ^ a b c d 「砺波チューリップ公園(富山県砺波市) 赤・白・黄…広がる地上絵」『日本経済新聞』朝刊(北陸版)2021年5月1日、35面。
  4. ^ とやま観光ナビ チューリップ公園KIRAKIRAミッション - とやま観光推進機構
  5. ^ a b “新タワー、光のショー 砺波 10回目「ミッション」”. 富山新聞. (2021年12月11日). オリジナルの2021年12月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20211211173214/https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/605018 2022年4月11日閲覧。 
  6. ^ a b c d 「花の力GHQ動かす 試験場存続祭典開催へ」『北日本新聞』2021年4月22日、30面。
  7. ^ a b c d 砺波市 2004, p. 117.
  8. ^ 『新聞に見る20世紀の富山 第2巻』(1999年7月30日、北日本新聞社発行)84頁。
  9. ^ a b 砺波市 2004, p. 541.
  10. ^ a b c d 砺波市 2004, p. 385.
  11. ^ 砺波市 2004, p. 385、539.
  12. ^ 『保存版 ふるさととなみ野』(2010年7月15日、郷土出版社発行)162ページ。
  13. ^ “「心血注いださみしい」 旧チューリップタワー あすお別れ行事”. 北陸中日新聞Web. (2021年5月28日). オリジナルの2021年6月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210608090320/https://www.chunichi.co.jp/article/261818 2022年4月11日閲覧。 
  14. ^ a b 砺波市 2004, p. 537.
  15. ^ a b 『とやまの都市公園』(1987年3月、富山県土木部都市計画課編集)、33頁。
  16. ^ 砺波市 2004, p. 121.
  17. ^ 砺波市 2004, p. 120-121.
  18. ^ a b 砺波市 2004, p. 534.
  19. ^ a b 砺波市 2004, p. 535.
  20. ^ 砺波市 2004, p. 385、386.
  21. ^ 砺波市 2004, p. 117、535.
  22. ^ 砺波市 2004, p. 533.
  23. ^ 砺波市 2004, p. 532.
  24. ^ 砺波市 2004, p. 289.
  25. ^ 砺波市 2004, p. 531.
  26. ^ a b c d e “新しい「花」お目見え 砺波チューリップ公園に新タワー”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北日本新聞). (2021年2月2日). https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000026471 2022年4月11日閲覧。 
  27. ^ a b c d 3色の花オブジェ設置 砺波・新チューリップタワー 県産品種イメージ、3月末に完成”. 富山新聞 (2021年2月2日). 2022年4月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月14日閲覧。
  28. ^ 『70回 祝福の航跡 となみチューリップフェア開幕 ブルーインパルス来た!』北日本新聞 2021年4月23日1面
  29. ^ a b c d “華やか300万本 となみチューリップフェア開幕 70回記念、ブルーインパルス初飛行”. 富山新聞. (2021年4月23日). オリジナルの2021年4月23日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210423005923/https://www.hokkoku.co.jp/articles/tym/392774 2021年4月23日閲覧。 
  30. ^ a b 『70年の輝き となみチューリップフェア 新シンボル誕生祝う タワー完成式』北日本新聞 2021年4月23日23面
  31. ^ “咲いた咲いた70回目の春 チューリップフェア 富山”. 朝日新聞デジタル. (2021年4月24日). オリジナルの2021年4月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210424041043/https://www.asahi.com/articles/ASP4R7TWZP4QPISC01N.html 2021年6月8日閲覧。 
  32. ^ a b 『旧チューリップタワー跡 花壇整備 憩いの場に』北日本新聞 2021年4月24日20面
  33. ^ 『砺波チューリップ公園 円形花壇 花形オブジェお目見え 旧タワーから移設』北日本新聞 2021年11月22日24面
  34. ^ 『26m新タワー 花3本 21年完成』北日本新聞 2018年2月20日28面
  35. ^ 『70年の輝き となみチューリップフェア 気分も華やぐ』北日本新聞 2021年4月23日23面
  36. ^ 『となみチューリップフェア 見どころチェック! 新旧ツインタワー 今回限り』北日本新聞 2021年4月17日25面
  37. ^ 『新旧タワー光の共演 砺波チューリップ公園』北日本新聞 2021年5月23日1面
  38. ^ 『砺波チューリップ公園 さようなら旧タワー クロージングイベント』北日本新聞 2021年5月30日19面

参考文献

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  • 『となみチューリップフェア50年の歩み』(となみチューリップフェア50回記念誌編集委員会 編・砺波市)2001年(平成13年)3月発行
  • 『となみチューリップフェアの軌跡~60年を終えて~』(砺波市 編・砺波市花と緑の財団)2012年(平成24年)3月発行
  • 『砺波市五十年史』砺波市、2004年3月25日。 

関連項目

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外部リンク

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