琉璃厰
表示
琉璃厰(るりしょう、リウリーチャン、拼音: 、異体字: 琉璃廠、簡体字: 琉璃厂)は、中華人民共和国北京市西城区の新華街に位置する街である。文人墨客の街[1]、書店街[2][3]として知られる。
「琉璃厰」という名は、明清代に琉璃瓦を焼く工場(工厰)があったことに由来する[4]。
清代の康熙11年(1672年)開業の「栄宝斎」を始めとした、筆・墨・硯・紙の文房四宝や印章、書画骨董を販売する店が立ち並ぶ。
乾隆年間には『四庫全書』編纂のための資料収集にも利用された[5]。上京した科挙受験者の訪問地にもなり、清末民初には葉徳輝・翁同龢・李慈銘・魯迅も訪れた[5]。李氏朝鮮からの燕行使も訪れ、実学派の朴趾源『熱河日記』にも記されている[5]。日本からは中国学者の吉川幸次郎や奥野信太郎が訪れている[5]。現代では北京市内に大型書店が複数でき、書店街としての重要性は落ちているが、名所として独特の地位を維持している[5]。2008年北���オリンピックの際に都市整備の一環として復元工事がされた[5]。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “北京と胡同の物語│琉璃厰文化街”. japan.visitbeijing.com.cn. 2023年2月13日閲覧。
- ^ 一ノ瀬雄一「清代琉璃廠書肆に関する一考察 : 朝鮮使節の記録を中心に」『史泉』67、関西大学史学・地理学会、1988年。
- ^ 大木康 著「〈中国の商業出版〉 中国書肆史考―近世を中心に」、藤本幸夫 編『書物・印刷・本屋 日中韓をめぐる本の文化史』勉誠出版、2021年。ISBN 9784585300021。706f頁。
- ^ “琉璃廠ーAraChina中国旅行”. www.arachina.com. 2023年2月13日閲覧。
- ^ a b c d e f 横久保義洋「コラム 琉璃廠」、湯浅邦弘編『概説 中国思想史』ミネルヴァ書房、2010年、ISBN 9784623058204。187f頁
座標: 北緯39度53分42.87秒 東経116度23分10.92秒 / 北緯39.8952417度 東経116.3863667度