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岩国市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
いわくにし ウィキデータを編集
岩国市
岩国市旗 岩国市章
岩国市旗 岩国市章
1940年9月18日制定
日本の旗 日本
地方 中国地方
都道府県 山口県
市町村コード 35208-0
法人番号 1000020352080 ウィキデータを編集
面積 873.67km2
総人口 121,797[編集]
推計人口、2024年10月1日)
人口密度 139人/km2
隣接自治体 光市柳井市周南市玖珂郡和木町熊毛郡田布施町
広島県大竹市廿日市市
島根県益田市鹿足郡吉賀町
愛媛県松山市
市の木 クスノキ
市の花 サクラ
市の歌 岩国市歌(2016年制定)
岩国市役所
市長 福田良彦
所在地 740-8585
山口県岩国市今津町一丁目14番51号
北緯34度10分00秒 東経132度13分08秒 / 北緯34.16658度 東経132.21883度 / 34.16658; 132.21883座標: 北緯34度10分00秒 東経132度13分08秒 / 北緯34.16658度 東経132.21883度 / 34.16658; 132.21883
地図
市庁舎位置

外部リンク 公式ウェブサイト

岩国市位置図

― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト

岩国市(いわくにし)は、山口県最東部にある

概要

[編集]

現在の岩国市は2代目にあたり、2006年(平成18年)3月20日に旧・岩国市、玖珂郡由宇町玖珂町本郷村周東町錦町美川町美和町の8市町村が新設合併し誕生したものである。この合併で市の面積は約874km2となった[1]。なお、合併後も、旧岩国市の区域を除き、旧町村名は残されているが、読み方が「〜町(ちょう)」「本郷村(ほんごうそん)」から「〜町(まち)」「本郷町(ほんごうまち)」に変更された。

旧岩国市は、江戸時代には吉川氏の治める岩国領城下町であった。長州藩から永らく支藩として認められなかったため、岩国領が岩国藩となったのは大政奉還後の慶応4年であった。市の北部は、農業林業、古くは鉱山(河山・玖珂)の町として栄えていた。現在は、その古称を用いて「山代地域」と総称している。岩国市と柳井市を中心とする地域は岩柳地区と呼ばれる。

地理

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岩国市中心部周辺の空中写真。
2008年6月13撮影の79枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

山口県の最東部に位置し、小瀬川を挟んで広島県と接している。広島市周南市の中間地点に位置する。名勝錦帯橋や国の天然記念物・白蛇(岩国のシロヘビ)生息地で知られる。また、広島市(広島県西部)や周南市などと同様に、瀬戸内工業地域の一角を担っている。中国山地に端を発し、広島湾に注ぐ錦川の作った三角州上の岩国飛行場には、在日米軍海兵隊)と自衛隊海上自衛隊)の基地が存在する。

山陽本線山陽自動車道国道2号といった幹線交通網が市の東西を貫き、岩国飛行場(岩国錦帯橋空港)、岩国港新岩国駅、さらに第三セクター鉄道である錦川鉄道などがある。観光都市としての一面も持ち、錦帯橋岩国城を中心とした市内各観光地には年間を通じて観光客が訪れる。

市名の由来

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城山の岩から岩国になったという説がある。また、本来の岩国錦帯橋周辺を指している。

位置

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錦帯橋夜景
岩国城から見た岩国市

山口県の内��部東端に位置する。市の中央を横断するかのように、岩国-五日市断層帯が通っている。

気候

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岩国(1991年 - 2020年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 18.6
(65.5)
21.4
(70.5)
24.5
(76.1)
29.7
(85.5)
32.8
(91)
34.5
(94.1)
36.7
(98.1)
37.8
(100)
36.1
(97)
31.3
(88.3)
27.0
(80.6)
21.3
(70.3)
37.8
(100)
平均最高気温 °C°F 9.0
(48.2)
9.9
(49.8)
13.5
(56.3)
19.0
(66.2)
23.7
(74.7)
26.4
(79.5)
30.5
(86.9)
31.9
(89.4)
28.1
(82.6)
22.6
(72.7)
16.8
(62.2)
11.4
(52.5)
20.2
(68.4)
日平均気温 °C°F 4.2
(39.6)
4.9
(40.8)
8.2
(46.8)
13.4
(56.1)
18.1
(64.6)
21.8
(71.2)
25.9
(78.6)
26.9
(80.4)
23.1
(73.6)
17.3
(63.1)
11.4
(52.5)
6.3
(43.3)
15.1
(59.2)
平均最低気温 °C°F 0.1
(32.2)
0.5
(32.9)
3.1
(37.6)
8.0
(46.4)
12.9
(55.2)
17.9
(64.2)
22.3
(72.1)
23.0
(73.4)
19.0
(66.2)
12.7
(54.9)
6.9
(44.4)
2.1
(35.8)
10.7
(51.3)
最低気温記録 °C°F −7.1
(19.2)
−8.3
(17.1)
−5.0
(23)
−1.1
(30)
3.4
(38.1)
9.3
(48.7)
14.8
(58.6)
15.8
(60.4)
7.5
(45.5)
2.0
(35.6)
−1.1
(30)
−5.2
(22.6)
−8.3
(17.1)
降水量 mm (inch) 54.3
(2.138)
79.9
(3.146)
145.6
(5.732)
172.8
(6.803)
187.5
(7.382)
274.1
(10.791)
292.1
(11.5)
154.9
(6.098)
182.4
(7.181)
113.7
(4.476)
77.5
(3.051)
62.5
(2.461)
1,781.4
(70.134)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 6.2 7.3 9.7 9.3 9.4 11.8 11.0 8.5 8.9 6.8 6.4 6.4 101.4
平均月間日照時間 153.7 150.3 181.3 204.4 220.8 151.8 176.2 217.8 167.0 179.8 159.4 156.5 2,127.2
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[2]
玖珂(1991年 - 2020年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 18.8
(65.8)
21.8
(71.2)
24.2
(75.6)
29.2
(84.6)
32.7
(90.9)
35.2
(95.4)
38.1
(100.6)
37.5
(99.5)
36.2
(97.2)
31.1
(88)
27.0
(80.6)
21.7
(71.1)
38.1
(100.6)
平均最高気温 °C°F 9.3
(48.7)
10.5
(50.9)
14.2
(57.6)
19.8
(67.6)
24.5
(76.1)
27.0
(80.6)
30.8
(87.4)
32.2
(90)
28.5
(83.3)
23.1
(73.6)
17.2
(63)
11.6
(52.9)
20.7
(69.3)
日平均気温 °C°F 3.6
(38.5)
4.6
(40.3)
8.1
(46.6)
13.3
(55.9)
18.1
(64.6)
21.9
(71.4)
25.8
(78.4)
26.8
(80.2)
23.1
(73.6)
17.1
(62.8)
11.0
(51.8)
5.6
(42.1)
14.9
(58.8)
平均最低気温 °C°F −1.2
(29.8)
−0.6
(30.9)
2.3
(36.1)
7.1
(44.8)
12.3
(54.1)
17.7
(63.9)
22.1
(71.8)
22.8
(73)
18.8
(65.8)
12.1
(53.8)
5.7
(42.3)
0.6
(33.1)
10.0
(50)
最低気温記録 °C°F −8.9
(16)
−11.5
(11.3)
−6.4
(20.5)
−3.0
(26.6)
1.7
(35.1)
7.9
(46.2)
14.6
(58.3)
15.5
(59.9)
7.2
(45)
0.0
(32)
−2.6
(27.3)
−7.2
(19)
−11.5
(11.3)
降水量 mm (inch) 62.0
(2.441)
90.7
(3.571)
158.9
(6.256)
186.8
(7.354)
211.0
(8.307)
292.2
(11.504)
333.6
(13.134)
166.4
(6.551)
183.6
(7.228)
110.3
(4.343)
82.9
(3.264)
66.0
(2.598)
1,944.3
(76.547)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 6.6 8.0 10.0 9.8 9.4 12.0 11.3 8.9 9.1 6.6 7.1 6.7 105.6
平均月間日照時間 147.0 144.0 176.6 190.9 201.6 139.4 156.7 194.7 162.9 178.1 154.9 149.0 1,989.1
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[3]
広瀬(1991年 - 2020年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 17.6
(63.7)
21.4
(70.5)
27.1
(80.8)
30.3
(86.5)
34.4
(93.9)
36.0
(96.8)
38.3
(100.9)
38.2
(100.8)
36.3
(97.3)
31.7
(89.1)
29.1
(84.4)
20.5
(68.9)
38.3
(100.9)
平均最高気温 °C°F 8.4
(47.1)
9.9
(49.8)
14.0
(57.2)
19.8
(67.6)
24.6
(76.3)
27.1
(80.8)
30.7
(87.3)
32.1
(89.8)
28.1
(82.6)
22.6
(72.7)
16.6
(61.9)
10.7
(51.3)
20.4
(68.7)
日平均気温 °C°F 2.8
(37)
3.8
(38.8)
7.3
(45.1)
12.7
(54.9)
17.5
(63.5)
21.4
(70.5)
25.3
(77.5)
26.1
(79)
22.1
(71.8)
16.0
(60.8)
10.0
(50)
4.8
(40.6)
14.2
(57.6)
平均最低気温 °C°F −1.0
(30.2)
−0.7
(30.7)
2.0
(35.6)
6.6
(43.9)
11.6
(52.9)
17.0
(62.6)
21.5
(70.7)
22.1
(71.8)
18.0
(64.4)
11.5
(52.7)
5.6
(42.1)
1.0
(33.8)
9.6
(49.3)
最低気温記録 °C°F −10.3
(13.5)
−12.9
(8.8)
−6.3
(20.7)
−3.0
(26.6)
0.1
(32.2)
5.4
(41.7)
12.9
(55.2)
13.7
(56.7)
4.9
(40.8)
0.2
(32.4)
−2.8
(27)
−8.4
(16.9)
−12.9
(8.8)
降水量 mm (inch) 85.8
(3.378)
108.1
(4.256)
181.9
(7.161)
210.6
(8.291)
246.8
(9.717)
311.3
(12.256)
370.3
(14.579)
207.7
(8.177)
213.4
(8.402)
126.7
(4.988)
97.0
(3.819)
89.9
(3.539)
2,263.4
(89.11)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 10.6 10.9 11.7 10.2 9.4 12.6 12.6 10.7 10.1 7.2 8.3 10.5 124.8
平均月間日照時間 106.9 119.9 162.7 182.7 207.5 144.7 146.0 180.0 151.3 165.1 129.0 106.3 1,802
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[4]

隣接する自治体

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人口

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岩国市と全国の年齢別人口分布(2005年) 岩国市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 岩国市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
岩国市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 157,338人
1975年(昭和50年) 161,103人
1980年(昭和55年) 163,692人
1985年(昭和60年) 161,682人
1990年(平成2年) 158,293人
1995年(平成7年) 156,347人
2000年(平成12年) 153,985人
2005年(平成17年) 149,702人
2010年(平成22年) 143,857人
2015年(平成27年) 136,757人
2020年(令和2年) 129,125人
総務省統計局 国勢調査より


地名

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岩国市の地名を参照。

広島との関係

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山口県の県庁所在地である山口市までは約100kmの距離がある一方で、政令指定都市であり広島県の県庁所在地で、中国地方への国の出先機関のほとんどが集中する地方中枢都市である広島市までは約35kmである。広島市と岩国市の間は国道2号山陽自動車道広島岩国道路)・山陽本線といった複数の交通機関で結ばれている。

旧市内・由宇町の大部分では、山口県内の放送以上に広島県方向にアンテナを向けて広島県のテレビジョン放送を見る世帯が多い。これは元々VHFのみであった昭和30年代のチャンネルプランでは、放送エリアは県域とはされず都市圏単位とされており、広島都市圏局の放送エリアは広島を中心とした60km圏内とされていたため、この中に含まれる岩国市をはじめとする山口県東部はかつて中国放送 (RCC)・広島テレビ (HTV) の正式な放送エリアであり[注釈 1]、このときからの視聴習慣が今でも続いているためである。また、山口県各局の地上デジタルテレビジョン放送岩国中継局の置局の際には、絵下山の広島デジタルテレビジョン放送局と方向が近い、広島県江田島市の野登呂山に設けられた。

なお、沿岸部では愛媛県のテレビジョン放送も広島局同様に良好に受信できる。アンテナさえ複数設置すれば、民放局は11局(広島4局・愛媛4局・山口3局)受信できる。ただし広島局・愛媛局ともテレビ東京系列がないため、福岡5局が受信できる下関市をはじめとした県西部と異なり4系列のみの受信となる。

姉妹都市

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国内
海外

行政

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旧庁舎
警察

議会

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岩国市議会

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  • 定数:28人[5]
  • 任期:2022年 - 2026年10月31日
  • 議長:桑原敏幸
  • 副議長:松川卓司

衆議院

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2023年衆議院議員補欠選挙
当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数
岸信千世 31 自由民主党 61,369票
平岡秀夫 69 無所属 55,601票
2021年衆議院議員総選挙
  • 選挙区:山口2区(下松市、岩国市、光市、柳井市、周南市(旧熊毛町域)、大島郡、玖珂郡、熊毛郡)
  • 投票日:2021年10月31日
  • 当日有権者数:283,552人
  • 投票率:51.61%
当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 重複
岸信夫 62 自由民主党 109,914票
松田一志 64 日本共産党 32,936票

歴史

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錦川周辺にある錦帯橋(左側)と岩国城山(山の右側に天守)


いわくにし
岩国市
廃止日 2006年(平成18年)3月20日
廃止理由 新設合併
岩国市(旧)、玖珂郡由宇町玖珂町本郷村周東町錦町美川町美和町 → 岩国市(新)
現在の自治体 岩国市(新)
廃止時点のデータ
日本の旗 日本
地方 中国地方
都道府県 山口県
隣接自治体 玖珂郡由宇町、玖珂町、周東町、和木町、美川町、美和町
広島県大竹市
岩国市役所
所在地 山口県
ウィキプロジェクト

守護大名・大内氏が中国地方を統治していた室町期まで、岩国氏・弘中氏といった豪族がこの地を治めていた。関ヶ原の戦いの後、長門周防の2国に減封された毛利家前当主・毛利輝元は、東の守りとして、毛利元就の次男・吉川元春の三男で、吉川家を相続していた吉川広家(広家は武断派と言ってよかろう、関ヶ原の戦いにおいて徳川方に通じ、毛利本家を参戦させないように画策した。結果として家康より広家に対して防長2州を与えられたが毛利本家安泰のため固辞した)に岩国を与えた。以後、岩国は、吉川家が治める岩国領6万石の城下町として発展していく。後述のように、関ヶ原敗戦の原因を毛利両川(小早川の裏切りと吉川の内応)のためと考えていた毛利本家から、幕府に対して支藩としての推挙がなかったため、岩国領と称された。吉川氏が諸侯に列し、大名となったのは慶応4年のことである。したがって岩国藩と呼べるのは、それ以後からのこととなる。旧市街である、錦見(にしみ)・岩国・横山といった現西岩国駅川西駅の周辺が繁栄した。江戸年間、岩国藩と長州藩は幕末まで吉川家の家格をめぐって疎遠であった。また、現在の錦川下流の沖積平野は、吉川藩時代における殖産興業政策により埋め立て開墾された部分がほとんどである。この質素倹約政策のため、徳川政権時代に始まった派手な祭りは無いと言っていい。関ヶ原の戦いにおける吉川広家の施策のためか、第一次長州戦争(長州征伐)の際、萩藩と幕府側の仲裁に岩国藩主・吉川経幹(監物)が出向いた。また四境の役(第二次長州戦争)では小瀬川を挟んで芸州口の戦いの兵站地となった。

明治維新の後に廃藩置県岩国県になるが、間もなく山口県に統合される。1925年(大正14年)、現岩国駅周辺の麻里布地区に帝國人造絹糸(帝人)の工場が建設された。以降岩国港を基盤にして山陽パルプ工業(現・日本製紙)東洋紡績などの軽工業の工場が進出し、「人絹町」と呼ばれる工業地区が発展した。

昭和に入り、近隣の広島江田島と並んで、日本陸軍燃料廠や海軍潜水艦訓練基地や海軍岩国航空隊などが設置され、軍事都市としての色が濃くなり、別々の町だった岩国と麻里布が合併して市制を敷いた。同市の柱島には日本海軍の錨地が置かれ、戦前、戦中を通して柱島泊地として使われた。

1941年(昭和16年)9月17日、合併後の市議会で助役が18万円の赤字が生じる厳しい財政状況を説明。その後、西村市長と助役が市財政立て直しがつくまで年俸を辞退することを表明した。この種の給与返上は全国初の出来事となった[6]

第二次世界大戦後、旧来よりの企業により工業都市として発展を遂げる。旧日本海軍の航空基地跡に在日米軍岩国基地も設置され、米軍の日本国内での軍事拠点の一つとなっている。このため、煙突などの高さに規制がかかり、新規企業の誘致が困難になった。しかし、海上自衛隊・米軍との共用への動きとともに市民の篤い要望でもあった民間空港再開は、2012年(平成24年)12月に岩国錦帯橋空港(岩国飛行場)が開港したことで実現した。

行政区域の変遷

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災害

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経済

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市内に拠点を置く主な企業

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市内に生産拠点を置く主な工場

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小売業

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漁業

[編集]
  • 通津漁港
  • 黒島漁港
  • 端島漁港
  • 由宇漁港
  • 神代漁港

金融機関

[編集]
銀行(地方銀行、都市銀行)
信用金庫、信用組合、JA
証券会社

通信

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メディア

[編集]
新聞
放送

市外局番

[編集]

市外局番は0827 (20〜50、52〜99) となっている。

郵便番号

[編集]
  • 郵便番号は、以下の通りとなっている。
    • 岩国郵便局: 740-00xx、740-85xx、740-86xx、740-87xx、741-00xx、741-85xx、741-86xx、741-87xx[注釈 2]
    • 北河内郵便局: 740-03xx
    • 広瀬郵便局: 740-07xx、740-05xx、740-08xx、740-09xx[注釈 3]
    • 美和郵便局: 740-12xx、740-06xx
    • 由宇郵便局: 740-14xx
    • 玖珂郵便局: 742-03xx
    • 高森郵便局: 742-04xx

交通

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空港

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鉄道

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岩国駅

バス路線

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一般路線バスとしては、合併前の市内一円をいわくにバス(2015年3月31日まで運行していた岩国市交通局が100%出資し2010年4月1日に開業した子会社で、交通局の路線を2015年4月1日付で全譲受)が、旧郡部のエリアを岩国市生活交通バスおよび岩国市営由宇バスが網羅する。国道2号沿いには防長交通の路線も運行されている。

また、他地域とを結ぶ高速バスとして、以下の路線が運行されている。

愛称名 運行会社 運行区間 昼/夜行
萩エクスプレス号 防長交通 東京東京駅霞ヶ関) - 岩国駅前・玖珂IC 夜行
カルスト号 近鉄バス
防長交通
京都大阪梅田)・神戸三宮) - 岩国駅前・玖珂IC 夜行
(愛称名なし) 防長交通 広島市 - 玖珂IC - 周南市 - 防府市 - 山口市
広島市 - 玖珂IC - 柳井市 - 平生町 - 田布施町
昼行
(愛称名なし) いわくにバス 広島市 - 岩国市内(各地) 昼行

タクシー

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  • 構内タクシー
  • 双葉タクシー
  • 朝日タクシー
  • 第一タクシー
  • 通津タクシー
  • にしきタクシー
  • 由宇タクシー
  • 富士タクシー

港湾

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索道

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道路

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高速道路
一般国道
主要地方道
一般県道

教育

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短期大学

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私立

高等学校

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私立

中学校

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市立

小学校

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市立
この中で1番児童が多い小学校は岩国小学校で約1000人。
  • 岩国小学校
  • 麻里布小学校
  • 川下小学校
  • 愛宕小学校
  • 平田小学校
  • 灘小学校
  • 中洋小学校
  • 通津小学校
  • 藤河小学校
  • 御庄小学校
  • 柱野小学校
  • 端島小学校
  • 天尾小学校
  • 杭名小学校
  • 河内小学校
  • 小瀬小学校
  • 装港小学校
  • 高森小学校
  • 川上小学校
  • 修成小学校
  • 米川小学校
  • 周北小学校
  • 中田小学校
  • 祖生東小学校
  • 玖珂小学校
  • 由宇小学校
  • 由西小学校
  • 神東小学校
  • 美和西小学校
  • 美和東小学校
  • 美川小学校
  • 本郷小学校
  • 波野小学校
  • 錦清流小学校
  • 宇佐川小学校

小中一貫校

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特別支援学校

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専修学校・各種学校

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名所・旧跡・観光スポット

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岩国城と錦帯橋
寂地峡
地底王国美川ムーバレー
潮風公園みなとオアシスゆう
岩国地域
錦地域
本郷地域
美川地域
美和地域
由宇地域

天然記念物

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百選

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名物

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銘菓

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  • 岩まん
  • 錦帯せんべい
  • はす餅
  • 五橋ジュレ(地酒五橋の風味入りゼリー)
  • 岩国のいがもち(三木屋)
  • 古田のういろう
  • 錦川の鮎(蔵前堂)

公園・遊び場

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行事・イベント

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錦帯橋まつり
岩国まつり

岩国市を舞台とした作品

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小説
映画
アニメ
音楽
漫画
CM
ご当地ヒーロー
  • 清流光神ハクジャオー

スポーツチーム

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著名な出身者

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米軍岩国基地を巡る問題

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現在計画中の在日米軍再編の中で、市内にある米軍岩国基地への空母艦載機移転が計画されており、これを巡っては2006年3月12日、旧岩国市に於いて住民投票が行われ、反対票が賛成票を大きく上回る結果となった。しかし、その後の国の強硬姿勢もあって岩国市内では様々な議論を呼んでいる。詳細は岩国基地への空母艦載機部隊移転の項目を参照のこと。

脚注

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注釈

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  1. ^ 昭和40年代のUHF大量免許時に、3広域圏以外のテレビ局の正式な放送エリアは県域とされたため、現在では正式な放送エリアではなく、スピルオーバーの結果とされる。RCC・HTVのVHF局も以前はテレビ・モニターの応募資格に、岩国市など山口県東部在住者を入れていたが、平成時代に入り、広島県在住者に限定した。広島ホームテレビ (HOME)・テレビ新広島 (TSS) は当初から岩国市など山口県東部在住者を応募資格者に入れていない。これは県域を放送エリアとされた後に開局したこと、VHF波・UHF波の電波の性質、およびRCC・HTVの送信所がある黄金山(広島市南区)から岩国市方向にはほとんど障害物がないものの、HOME・TSSの送信所がある絵下山(広島市安芸区)からは場所により、江田島・能美島が障害となるなどにより、RCC・HTVに比べ、HOME・TSSが受信できる範囲が狭いためでもある。
  2. ^ 「741-00xx、741-85xx、741-86xx、741-87xx」地域は元・岩国西郵便局管轄。2018年に岩国西郵便局の無集配局化に伴って岩国郵便局へ移管。
  3. ^ 「740-05xx」地域は元・河山郵便局管轄。2021年に河山郵便局の無集配局化に伴って広瀬郵便局へ移管。

出典

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  1. ^ 岩国市観光ビジョン”. 岩国市. 2024年9月30日閲覧。
  2. ^ 岩国 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2023年7月30日閲覧。
  3. ^ 玖珂 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月22日閲覧。
  4. ^ 広瀬 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月22日閲覧。
  5. ^ 市議会について”. 岩国市議会 (2022年2月10日). 2024年2月17日閲覧。
  6. ^ 岩国市の財政赤字で市長ら俸給返上『朝日新聞』(昭和16年9月18日)『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p759 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  7. ^ 平成26年の主な水害・土砂災害”. 国土交通省 (2014年). 2023年6月3日閲覧。
  8. ^ 梅森 徹”. GLOBIS 学び放題. グロービス. 2023年10月25日閲覧。

外部リンク

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