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嘉弥真島

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嘉弥真島

嘉弥真島(2019年1月31日撮影)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
所在地 日本の旗 日本沖縄県八重山郡竹富町字小浜3401番地[1]
所在海域 東シナ海
所属諸島 八重山諸島
座標 北緯24度21分48秒 東経123度59分58秒 / 北緯24.36333度 東経123.99944度 / 24.36333; 123.99944座標: 北緯24度21分48秒 東経123度59分58秒 / 北緯24.36333度 東経123.99944度 / 24.36333; 123.99944
面積 0.39[2] km²
海岸線長 2.5[3] km
最高標高 19[3] m
嘉弥真島の位置(八重山列島内)
嘉弥真島
嘉弥真島
嘉弥真島 (八重山列島)
嘉弥真島の位置(沖縄県内)
嘉弥真島
嘉弥真島
嘉弥真島 (沖縄県)
嘉弥真島の位置(日本内)
嘉弥真島
嘉弥真島
嘉弥真島 (日本)
プロジェクト 地形
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嘉弥真島(右上)と小浜島(中央)
小浜島大岳から見た嘉弥真島
嘉弥真島の最高地点。奥に見えるのは小浜島(2004年9月14日撮影)

嘉弥真島(かやまじま)は、八重山列島である。行政区分としては沖縄県八重山郡竹富町に属する。

概要

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石垣島の西約15キロメートル、小浜島の北東約2キロメートルに位置する、周囲約2.5キロメートルの平坦な島である。

2022年12月末現在の住民基本台帳人口は1人で[4]、沖縄県では有人島としている[2]が、無人島とされることも多い[3][5][6][7]。美ら花グループ[注釈 1]の加屋真島観光開発が、竹富町からこの島を賃借して管理を行っている[7][8][9][10]

人口の推移

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住民基本台帳人口[11][注釈 2]
年度 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
人口 2人 2人 2人 2人 2人 2人 2人 2人 2人 1人 1人 1人
国勢調査人口[2][注釈 3]
1990年 1995年 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年
人口 1人 0人 4人 4人 6人 - -

島名の表記

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平成14年内閣府告示第10号(沖縄特別振興特別措置法施行令の規定に基づき離島を指定した件)では「嘉弥真島」と表記されている[12]一方、国土地理院の2万5千分の1地図では「加屋真島」と表記されている。

島を賃借する美ら花グループは、グループ企業の社名を加屋真島観光開発株式会社とする一方、催行するツアー等では「カヤマ島」と表記している[6]

地理

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最高地点の標高は19m。島には高い樹木がないので360度の遠望が可能である[5][6][13]

地質

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地質的には、八重山変成岩類(石垣島のトムル層、小浜島の舟崎変成岩類に相当する層)からなる。変成斑れい岩や泥質片岩が見られ、片理は北西-南東から東西に走向し、南へ緩く傾斜する[14][15]

生物

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海岸の砂浜ではハマゴウが繁茂し、背後地にはアダンやテリハクサトベラ等の潮風に強い樹木が分布してマント群落を形成している。その背後の内陸部は、高木相ではなくチガヤススキの草原となっているが、これが嘉弥真島の植物相の特徴となっている。北側海岸の崖上にはコウライシバシオカゼテンツキソナレムグラ等が見られる[16]

島内には天然記念物オカヤドカリが生息している[5][6]環境省レッドリストで絶滅危惧II類に指定されているコアジサシの営巣地となっており、留鳥ではイシガキヒヨドリオサハシブトガラスセッカメジロ等が見られる。また、メダイチドリシロチドリ等がこの島で越冬する[17]

また、ウサギの島としても知られ、約450羽のウサギが生息している。このウサギは1943年頃に小浜島の夫婦が放した6匹が増殖したものであるという[18]

石西礁湖に位置する小浜島から嘉弥真島や浜島にかけての海底にはサンゴが広く分布しており[19]、小浜島西側のヨナラ水道から嘉弥真島や浜島の北側を経て竹富島までの海域は、「竹富島タキドゥングチ・石西礁湖北礁・ヨナラ水道海域公園地区」として西表石垣国立公園海域公園地区に指定されている[20][21]

歴史

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島の東側に位置する丘の頂上に石積みの遺跡が残されており、遠見台的な用途であったと考えられている。また、この丘の頂上付近から土器片や沖��産陶器、南東側の低地で15世紀頃の中国産陶磁器が出土しており、少なくとも2つの時期の遺跡が存在する可能性が指摘されている(早稲田編年第III、IV期)[22]

近世には、小浜島の住民が通って、田畑を耕作したり、牧場を開いたりした。また、船の避難所に適していたことから、1751年には、小浜島の農民を移住させて津口(港)の管理にあたらせるよう、八重山在番が蔵元を通じて琉球王府に上申したが認められなかったとの記録が、琉球王府と八重山蔵元の往復文書集である「参遣状」に残っている[22]

2001年(平成13年)に放送されたNHK連続テレビ小説ちゅらさん』は、小浜島を主な舞台としており、この島でも一部の撮影が行われた[23]

2013年(平成25年)2月26日には、島の1/4を焼く火事が発生している[1]

観光

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美ら花グループの加屋真島観光開発が竹富町から島を賃借して管理を行っており、同グループの旅行代理店部門である三和トラベル等の業者が石垣港または小浜島からシュノーケリングスキューバダイビングなどの観光ツアーを催行している[6][5]

2018年(平成30年)からは毎年7月7日に「カヤマ島七夕星まつり」が行われている[9]。第1回の2018年(平成30年)には、1泊2日で約200名が参加し、星空観測会や夏川りみらによるライブが行われた[7][8][24]

施設

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南西側海岸にシャワー更衣室水洗トイレを備えたレストハウスがあり[6][7]キャンプが可能[3][23]。電気や水道はない[25]。また、レストハウスでは雨水や井戸水を利用しているため、飲用はできない[6]

交通

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簡易的な浮桟橋が整備されている。定期航路はないが、小浜島から3トン以下の小型船がチャーター運航しており[26]、ツアー[6][5][27]や、渡し船[27]で渡航が可能である。

竹富町では、航路の浚渫と船着場の整備を進めており、整備後には19トン級の船舶の入港や、石垣-嘉弥真島間の直行便の就航が可能になる予定である[26]

脚注

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注釈

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  1. ^ 石垣市で観光ホテル「ホテルミヤヒラ」を運営する宮平観光を中心とする企業グループ。
  2. ^ 2013年までは各年3月31日時点、2014年以降は各年1月1日時点。
  3. ^ 1995年(平成7年)以降の国勢調査では、嘉弥真島の人口は小浜島に合算されている。1995年(平成7年)から2010年(平成22年)までの人口は、竹富町報告による。2015年(平成27年)以降の嘉弥真島の国勢調査人口は不明。

出典

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  1. ^ a b “海越え消火「想定外」 嘉弥真、島の4分の1焼く”. 八重山毎日新聞. (2013年2月27日). オリジナルの2013年8月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130822110729/http://www.y-mainichi.co.jp/news/21969/ 
  2. ^ a b c 離島関係資料(令和4年3月)” (PDF). 沖縄県企画部地域・離島課 (2022年3月). 2022年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
  3. ^ a b c d 加屋真島”. おきなわ物語. 一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー. 2022年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月14日閲覧。
  4. ^ 竹富町地区別人口動態票(令和4年12月末)”. 竹富町. 2023年1月18日閲覧。
  5. ^ a b c d e 嘉弥真島”. DOR39. 2021年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h 無人島・カヤマ島”. 三和トラベル. 2022年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
  7. ^ a b c d “七夕の夜に「星空保護区」の無人島で星まつり”. 琉球新報. (2018年4月21日). オリジナルの2018年4月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180421045802/https://ryukyushimpo.jp/news/entry-705024.html 
  8. ^ a b “七夕に無人島で1泊星まつり 「星空保護区」の沖縄・竹富町 150人限定ツアー”. 沖縄タイムス. (2018年4月22日). オリジナルの2018年4月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180422084705/http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/240870 
  9. ^ a b “天の川見上げ 七夕星まつり”. 八重山毎日新聞. (2022年7月8日). オリジナルの2022年7月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220708025102/https://www.y-mainichi.co.jp/news/38621 
  10. ^ 加屋真島観光開発(株)”. 宮平観光. 2022年8月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
  11. ^ 島しょ別住民基本台帳人口及び世帯数”. 沖縄県. 2018年3月10日閲覧。
  12. ^ 平成14年内閣府告示第10号 沖縄特別振興特別措置法施行令の規定に基づき離島を指定した件 (PDF) 内閣府
  13. ^ ツアーで行けるうさぎの楽園”. 沖縄しまさんぽ. 沖縄観光コンベンションビューロー (2015年10月27日). 2022年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
  14. ^ 中江訓『20万分の1地質図幅「石垣島」』(PDF)独立行政法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター、2009年https://www.gsj.jp/data/200KGM/PDF/GSJ_MAP_G200_NG5112_2009_D.pdf 
  15. ^ 中川久夫、土井宣夫、白尾元理、荒木裕「八重山群島 石垣島・西表島の地質」『東北大學理學部地質學古生物學教室研究邦文報告』第84巻、東北大学理学部地質学古生物学教室、1982年3月29日、1-22頁。 
  16. ^ 前津栄信. “カヤマ島の自然 離島航路脇の無人島 カヤマ島”. 三和トラベル. 2022年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月10日閲覧。
  17. ^ 小林孝. “カヤマ島の自然 絶滅危惧種のコロニーがある島”. 三和トラベル. 2022年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月10日閲覧。
  18. ^ “来年のえとで注目! 沖縄の「ウサギ島」はなぜ誕生したのか 無人島に450匹生息”. 沖縄タイムス. (2022年12月16日). オリジナルの2023年3月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230326061346/https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1071645 
  19. ^ 自然環境の保全に関する指針 八重山編 沿岸域における自然環境の保全に関する指針 小浜島 沿岸域診断カルテ”. 沖縄県. 2018年6月30日閲覧。
  20. ^ 西表石垣国立公園 公園計画書” (PDF). 環境省 (2016年4月15日). 2019年1月27日閲覧。
  21. ^ 西表石垣国立公園 総括図5(1/25,000)” (PDF). 環境省 (2016年4月15日). 2019年1月27日閲覧。
  22. ^ a b 仲座久宣「小浜島の遺跡」『小浜島総合調査報告書』(PDF)(レポート)沖縄県立博物館、2004年3月、89-92頁。オリジナルの2023年3月26日時点におけるアーカイブhttps://okimu.jp/userfiles/files/page/museum/issue/report/kohama8.pdf 
  23. ^ a b ビーチ特集 嘉弥真”. 美ら島物語. 日本トランスオーシャン航空. 2018年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月10日閲覧。
  24. ^ “満天の星に包まれ 竹富・加屋真島七夕星まつり 無人島で200人感動”. 琉球新報. (2018年7月14日). オリジナルの2018年7月14日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180714043453/https://ryukyushimpo.jp/news/entry-761702.html 
  25. ^ 無人島カヤマ島” (PDF). 三和トラベル. 2018年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月10日閲覧。
  26. ^ a b “加屋真島航路を整備へ 無人島活性化へ一手 竹富町 石垣直行便も就航可能に”. 八重山日報. (2019年2月1日). オリジナルの2019年2月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190210152536/http://www.yaeyama-nippo.co.jp/archives/5115 
  27. ^ a b 加屋真島”. 沖縄しまさんぽ. 沖縄観光コンベンションビューロー. 2022年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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