加耒徹
加耒 徹(かく とおる、1984年5月1日 - )は、日本のバリトン歌手。二期会会員。
福岡県福岡市出身。私立泰星学園高等学校(現 上智福岡高等学校)卒業。
東京藝術大学卒業・同声会賞受賞。同大学院修士課程独唱科を首席で修了。修了時に大学院アカンサス賞を受賞。武藤舞奨学金を受ける。
二期会オペラ研修所マスタークラス第55期を総代で修了。最優秀賞および川崎靜子賞を受賞。
2014年シャネル・ピグマリオン・デイズ・アーティストに選ばれ、シャネル・ネクサスホールにて6回のリサイタルを開催。
現在、バッハ・コレギウム・ジャパン声楽メンバーとして海外ツアー、録音にも参加する他、『マタイ受難曲』『ヨハネ受難曲』『メサイア』などの公演でソリストとしても出演している。
オペラでの活躍もめざましく、日生劇場オペラ公演『ドン・ジョヴァンニ』にタイトル・ロールのドン・ジョヴァンニ役で出演し聴衆を魅了した他、サントリー主催オペラ公演『愛の妙薬』ベルコーレ役、二期会オペラ公演『ナクソス島のアリアドネ』ハルレキン役、二期会ニューウェーブオペラ公演『ジューリオ・チェーザレ』アキッラ役などで出演し、正統派からコミカルな役まで好評を博している。
東京と福岡では毎年リサイタルを開催。歌曲の演奏には定評があり、世界各国の歌曲に幅広くレパートリーを持つ。『冬の旅』『詩人の恋』『リーダークライス』『亡き児を偲ぶ歌』をはじめ、イギリス歌曲のコンサート企画なども積極的に行っている。
これまでにシモーネ・ヤング、トレヴァー・ピノック、トーマス・ダグスゴー、E・オルトナー、ジュゼッペ・サッバティーニ、大友直人、現田茂夫、小泉ひろし、鈴木雅明、鈴木秀美、下野竜也、高関健、広上淳一の指揮のもと、東京都交響楽団、神奈川フィルハーモニー、新日本フィルハーモニー、日本フィルハーモニー、東京交響楽団、九州交響楽団、読売交響楽団、藝大フィルハーモア管弦楽団などと共演。
2012年にデビューアルバム「Kaku Toru Début」、2015年にセカンドアルバム「加耒徹×ドイツ歌曲」をリリース。
Jリーグチームアビスパ福岡の熱狂的なサポーターである。
成績・賞歴
[編集]- 2009年 第20回 友愛ドイツ歌曲コンクール 第2位 併せて日本歌曲賞、日本Rシュトラウス協会賞を受賞。
- 2011年 東京藝術大学大学院アカンサス賞受賞。
- 2012年 二期会オペラ研修所最優秀賞および川崎靜子賞受賞。
- 2013年 第15回世界オペラ歌唱コンクール NEUE STIMMEN 2013 セミファイナル進出:日本人男性歌手では初のセミファイナル進出。
主なオペラ出演歴
[編集]- 《ドン・ジョヴァンニ》ドン・ジョヴァンニ
- 《コシ・ファン・トゥッテ》グリエルモ
- 《フィガロの結婚》アルマヴィーヴァ伯爵
- 《魔笛》弁者
- 《ジューリオ・チェーザレ》アキッラ
- 《ナクソス島のアリアドネ》ハルレキン
- 《こうもり》アイゼンシュタイン
- 《愛の妙薬》ベルコーレ
- 《ランメルモールのルチア》エンリーコ
- 《ドン・パスクアーレ》マラテスタ
- 《蝶々夫人》シャープレス
- 《ラ・ボエーム》ショナール
- 《道化師》シルヴィオ
- 《ホフマン物語》コペリウス・ミラクル博士・ダペルトゥット
- 《天国と地獄》ジュピター
- 《友人フリッツ》ダヴィッド
- 《椿姫》ジェルモン、ドゥフォール男爵
- 《アリオダンテ》オドアルド
- 《ラクメ》フレデリック
- 《ボッカチオ》ボッカチオ、本屋・隊長・使者
- 《カルメン》モラレス
- 《ムツェンスク郡のマクベス夫人》水車屋の番人・屋敷番・使用人
- 《セヴィリアの理髪師》隊長
- ミュージカル《転校生》水神