酵素とは、生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である。酵素によって触媒される反応を“酵素的”反応という。
酵素は生物が物質を消化する段階から吸収・輸送・代謝・排泄に至るまでのあらゆる過程に関与しており、生体が物質を変化させて利用するのに欠かせない。したがって、酵素は生化学研究における一大分野であり、早い段階から研究対象になっている。
多くの酵素は生体内で作り出される
タンパク質を基にして構成されている。したがって、生体内での生成や分布の特性、
熱や
pH によって
変性して活性を失う(失活)といった特性などは、他のタンパク質と同様である。……