二階堂奥歯
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二階堂 奥歯(にかいどう おくば、1977年 - 2003年)は、日本の編集者。
略歴
[編集]- 早稲田大学第一文学部哲学科卒業。大学時代は哲学研究会に所属[1]。
- 卒業後、国書刊行会や毎日新聞社出版局で編集者として勤務。
- 2001年、編集者として働きながら、自身のウェブサイト上で読書記録を主とする日記を書き始める。
- 2003年4月26日、26歳の誕生日を目前にして投身自殺。亡くなる直前まで日記は更新されていた[2]。
- 2006年、ポプラ社の斉藤尚美によって、『八本脚の蝶』として日記が書籍化される[1]。斉藤は早稲田大学の同期であるが、生前は面識がなかった[1]。
- 2016年、『八本脚の蝶』が本屋大賞の発掘部門で、「超発掘本!」に選出[3]。
人物
[編集]学生時代から東雅夫編集の季刊雑誌「幻想文学」の書評欄に投稿し、SFやファンタジーの分野を中心に「筋金入りの本の虫」と東に評されるほどの猛烈な読書家だった。そのジャンルも硬派な文芸書や思想書にとどまらず、怪獣ホラーやSFポルノグラフィーにまで及んでいた。編集者として、山尾悠子や津原泰水、中野翠といった作家たちと親交を持った。
葛原妙子を好んで短歌も作り、「かばん」に所属した。『八本脚の蝶』には穂村弘や佐藤弓生といった歌人も寄稿しており、穂村の書評集『これから泳ぎにいきませんか』のタイトルは、打ち合わせ中の二階堂の発言からの引用であると明かされている。
著書
[編集]- 『八本脚の蝶』ポプラ社 2006.1 ISBN 978-4591090909[4]、河出文庫 2020
脚注
[編集]- ^ a b c “二階堂奥歯『八本脚の蝶』(ポプラ社)ができるまで 東雅夫(文芸評論家)×斉藤尚美(ポプラ社)対談 2006年1月”. 2021年5月11日閲覧。
- ^ “八本脚の蝶 :二階堂 奥歯 | 河出書房新社”. 2021年5月12日閲覧。
- ^ 桑原聡 (2016年9月18日). “【手帖】読書とは、毒を喰らうこと”. 産経ニュース (産経デジタル) 2023年5月11日閲覧。
- ^ “八本脚の蝶”. ポプラ社 (2006年). 2023年5月11日閲覧。