ヨラ・ルテリエ
ヨラ・ルテリエ | |
|---|---|
| Yola Letellier | |
| 生誕 |
Yvonne Henriquet 1904年6月28日  フランス エーヌ県ジョルゴンヌ |
| 死没 |
1996年6月5日（91歳没） フランス オルヌ県モルターニュ＝オー＝ペルシュ |
| 職業 | ソーシャライト |
| 著名な実績 | コレットの小説『ジジ』のモデル |
| 配偶者 |
アンリ・ルテリエ （結婚 1926年、死別 1960年） |
| 非婚配偶者 | |
ヨラ・ルテリエ（Yola Letellier、1904年6月28日 - 1996年6月5日）[1][2]は、フランスのソーシャライトである。コレットの小説『ジジ』の主人公のモデルとして広く知られている[3][4][5]。
ヨラは36歳年上のアンリ・ルテリエと結婚した[6]。アンリは裕福な投資家であり、パリの新聞『ル・ジュルナル』の発行人で、1925年から1928年までドーヴィルの市長を務めた。ルテリエの一族はノルマンディー地方にホテルやカジノを所有していた[7]。
ヨラは夫のほかにも、ルイス・マウントバッテンなどの男性とも関係を持った[8]。
若年期
[編集]ヨラは1904年6月28日にエーヌ県ジョルゴンヌで生まれた。出生時の名前はイヴォンヌ・エンリケ(Yvonne Henriquet)だった。結婚後の報道によれば、ヨラは幼い頃からパリ国立オペラ（パリ・オペラ座）のバレリーナだった[5]。
結婚
[編集]
アンリ・ルテリエ（1868年 - 1960年）は、フランス領インドシナでの起業家としての功績により、1904年にレジオンドヌール勲章シュヴァリエを授与され、1913年にはオフィシエに昇格した[9]。
| 画像外部リンク | |
|---|---|
 Yola Letellier, née Henriquez, at the Grand Steeple-Chase d'Auteuil, June 19, 1927[5] | |
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Personal snapshots, Hôtel Drouot[10] |
ヨラはアンリにとって3番目の妻に当たる[11]。1926年、コレットは宿泊していた南仏サン＝ラファエル近くのホテルで、結婚したばかりのヨラとアンリを見かけた[2]。
ヨラは「髪を切りそろえ、少し鼻筋が通った、非常に魅力的でボーイッシュな見た目の少女」と評され[3]、フランスのストリート・ファッションの先駆者である写真家フレール・セベルジェによる、シャネルなどのファッション・ハウスの服を着て撮影された写真が残っている[5]。
ルテリエ夫妻は、お互いに婚外恋愛を認めていた以外は、フランスの上流階級の伝統を守った普通の結婚生活を維持していた[12]。1960年にアンリが死去し、ヨラはその財産を相続した[13]:75
それ以外の関係
[編集]ヨラはアンリの存命中から、ハンガリー王国摂政ホルティ・ミクローシュの息子のホルティ・イシュトヴァーン、イギリス貴族で海軍軍人のルイス・マウントバッテンとも同時に関係を持っていた。
ホルティは、ダボスへスキーをしに行ったときに、親友のメアリー・ジェイン・ゴールドから紹介された[12]。ホルティは第二次世界大戦中の1942年に戦死した。
マウントバッテンとは、1932年にドーヴィルで開かれたダンスパーティーで知り合った。2人がウィンナ・ワルツを踊ると、周りの人たちはダンスを止めて拍手をしたという[14]。マウントバッテンは、婚外恋愛はヨラが初めてだと主張している。ヨラは、マウントバッテンが1979年に亡くなるまで、彼の主要な愛人だった[11][15]。マウントバッテンは、ヨラを楽しませるために、1931年製のロールス・ロイス・ファントムIIに引き出し式のダブルベッドを取り付けたという[12]。
ヨラは、マウントバッテンの正妻であるエドウィナと、変わった家族関係を維持していた。���ウントバッテンと付き合い始めてすぐに、エドウィナはパリでヨラと対面し、2人は意気投合して親友となった[7][13]。マウントバッテンとエドウィナの間の2人の子供とも仲良くなり、よく贈り物をしていた[16][17]。エドウィナと子供たちがフランスのルテリエ夫妻の家を訪れることもあった[6]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ Lownie, Andrew (2019). The Mountbattens: Their Lives & Loves. Kings Road Publishing. ISBN 9781788702577 1 September 2019閲覧。
- ^ a b Griffen, Mark (2010). A Hundred or More Hidden Things: The Life and Films of Vincente Minnelli. Hachette Books. ISBN 9780306818936 19 August 2019閲覧。
- ^ a b Hicks (2014), p. 24
- ^ Tucker, Grant (18 August 2019). “Lord Mountbatten's 'lust for young men' revealed” (英語). The Sunday Times
- ^ a b c d Aubenas, Sylvie; Chardin, Virginie; Demange, Xavier (2007). Elegance: The Seeberger Brothers and the Birth of Fashion Photography. Chronicle Books. p. 91. ISBN 9780811859424 19 August 2019閲覧。
- ^ a b Hicks (2014), p. 169
- ^ a b Morgan, Janet P. (1991). Edwina Mountbatten: A Life of Her Own. HarperCollins Publishers Limited. p. 227. ISBN 9780002175975 19 August 2019閲覧。
- ^ “Lord Mountbatten was "devastated" by his wife's affairs”. Irish Central. (28 August 2019) 1 September 2019閲覧。
- ^ “Cote 19800035/330/44433 Nom LETELLIER Prénoms Louis Eugène Henri”. LEONORE (Archives nationales ; site de Fontainebleau, first page). 25 August 2019閲覧。
- ^ “Gigi's personnal snapshots”. Hôtel Drouot (2015年). 19 August 2019閲覧。
- ^ a b Lownie, Andrew (22 August 2019). “The love lives of Lord and Lady Mountbatten — bedhopping, gay affairs and dangerous liaisons”. Sunday Times 1 September 2019閲覧。
- ^ a b c Sullivan, Rosemary (2012). Villa Air-Bel: World War II, Escape, and a House in Marseille. Harper Collins. p. 51. ISBN 9781443402569 19 August 2019閲覧。
- ^ a b Smith, Adrian (2010). Mountbatten: Apprentice War Lord 1900-1943. I.B.Tauris. p. 91. ISBN 9780857730879 19 August 2019閲覧。
- ^ Hicks (2014), p. 23-24
- ^ Ahmed, Akbar S. (1997). Jinnah, Pakistan and Islamic Identity: The Search for Saladin. Psychology Press. p. 154. ISBN 9780415149662 19 August 2019閲覧。
- ^ Cowell, Alan (14 June 2017). “Patricia Knatchbull, a Grande Dame of Britain's Elite, Dies at 93”. The New York Times 19 August 2019閲覧。
- ^ Reginato, James (5 September 2013). “The Raj Duet”. Vanity Fair 19 August 2019閲覧。
情報源
[編集]- Hicks, Pamela (2014). Daughter of Empire: My Life as a Mountbatten. Simon and Schuster. ISBN 9781476733821