コンテンツにスキップ

フッ化カドミウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フッ化カドミウム
識別情報
CAS登録番号 7790-79-6 チェック
EC番号 232-222-0
特性
化学式 CdF2
モル質量 150.41 g/mol
外観 灰色の結晶
密度 6.33 g/cm3, 固体
融点

1110 ℃

沸点

1748 ℃

への溶解度 4.35 g/100 mL
溶解度 酸に可溶
エタノール、アルコール、液体アンモニアに不溶
構造
結晶構造 蛍石 (立方体), cF12
空間群 Fm3m, No. 225
危険性
EU分類 Carc. Cat. 2
Muta. Cat. 2
Repr. Cat. 2
Highly toxic (T+)
Dangerous for the environment (N)
EU Index 048-006-00-2
Rフレーズ R45, R46, R60, R61, R25, R26, R48/23/25, R50/53
Sフレーズ S53, S45, S60, S61
関連する物質
その他の陰イオン 塩化カドミウム,
臭化カドミウム
ヨウ化カドミウム
その他の陽イオン フッ化塩素,
フッ化カルシウム,
フッ化マグネシウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

フッ化カドミウム(フッかカドミウム、Cadmium fluoride)は、カドミウムフッ化物で、化学式CdF2で表される無機化合物合金の製造などに用いられるほか、有機合成化学に使用される[1]

生成

[編集]

気体のフッ素またはフッ化水素と、単体のカドミウムまたは塩化カドミウム硫酸カドミウムとの反応で生成される。また、40%のフッ化水素酸溶液に炭酸カドミウムを溶解し、150℃の真空中で乾燥させることにより得られる。もう一つの方法として、塩化カドミウムとフッ化アンモニウムを混合し、結晶化する方法がある[2]

毒性

[編集]

発癌性及び変異原性がある。強い急性毒性を持ち、重篤な肝機能障害腎機能障害血清電解質異常を生じる[3]

脚注

[編集]
  1. ^ Cadmium Fluoride”. 2009年6月6日閲覧。
  2. ^ Pradyot Patnaik. Handbook of Inorganic Chemicals. McGraw-Hill, 2002, ISBN 0070494398
  3. ^ 大阪医科大学甲第777号論文(足立和也) (PDF)