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オカチョウジガイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オカチョウジガイ
分類
: 動物Animalia
: 軟体動物Mollusca
: 腹足綱 Gastropoda
階級なし : 異鰓類 Heterobranchia
階級なし : 真有肺目 Eupulmonata
: 柄眼目 Stylommatophora
上科 : アフリカマイマイ上科 Achatinoidea
: アフリカマイマイ科 Achatinidae
亜科 : オカクチキレガイ亜科 Subulininae
: オカチョウジガイ属 Allopeas
H. B. Baker, 1935
: オカチョウジガイ
A. clavulinum kyotoense
学名
Allopeas clavulinum kyotoense
(Pilsbry et Y. Hirase1904)
英名
Spike awlsnail

オカチョウジガイ(陸丁子貝)、学名 Allopeas clavulinum kyotoense は、アフリカマイマイ科に分類される陸産貝類の一種。海産貝類のチョウジガイに似た形で陸生のためこの名がある。同様に陸生で細長い殻をもつキセルガイと混同されることがあるが、オカチョウジガイは右巻きでキセルガイは左巻きなので区別できる。 最後の「ガイ」を略し「オカチョウジ」と呼ばれることもある。

分布

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日本全土に分布する。市街地から山地まで見られ、宅地の庭石植木鉢の下、山地の朽木の下などにいることが多い。

形態

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殻は細長い右巻きで、長さ数mm-1cm程度。表面は平滑で通常光沢があり、若い個体ではやや曇った半透明、老成したものや死殻では白色不透明となる。軟体が黄色く、生きたものは軟体が透けて黄色く見える。体の構造は普通のカタツムリとほぼ同様で、先端に黒い眼がある触角を出して匍匐する。

生態

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雌雄同体で卵生。一度に数個を石の下や土壌中などに産卵する。卵は白色球形で硬い炭酸カルシウムの殻があり、親貝の体内にあるものが半透明の殻を通して見えることもある。孵化した子貝は親貝と基本的に同じ形だが、殻の巻き数が少なく、親ほど細長くはない。

分類

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オカチョウジガイは京都市産の標本をもとに、Allopeas clavulinum (Potiez & Michaud, 1835) の亜種 tとして(Pilsbry平瀬與一郎 によって記載とされたが、A. clavulinum とは別種の独立種として Allopeas kyotoense として扱われる場合もある(例えば[1])。

日本産の近縁種

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日本産の類似種・近縁種には以下のようなものがあるが、個体によっては種の識別が難しい場合もあり、特に幼貝での同定は難しいことも多い。

出典

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  1. ^ 早瀬善正ほか 「震災後の宮城県北部沿岸域で確認された陸産および淡水産貝類」『ちりぼたん』46巻1-2号、2016年、2-62頁。
  2. ^ 狩野泰則・後藤好正 「横浜市の陸産貝類」『神奈川自然保全研究会報告書 』14号、1996年、43-106頁。
  3. ^ 湊宏・魚住賢司 「北九州で見つかったオオクビキレガイ」『ちりぼたん』22巻3号、1991年、72-74頁。
  4. ^ 松隈明彦・武田悟史 「外来種オオクビキレガイ(軟体���物門腹足綱)の日本 での分布状況と移動方法」『九州大学総合研究博物館研究報告』7巻、2009年、5-84頁。

参考文献

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  • 外来生物法 特定外来生物等一覧
  • 日本のレッドデータ検索システム オカチョウジガイ科
  • 波部忠重・小菅貞男『エコロン自然シリーズ 貝』1978年刊・1996年改訂版 保育社 ISBN 9784586321063
  • 東正雄『原色日本陸産貝類図鑑』1995年 保育社 ISBN 9784586300617
  • 行田義三『貝の図鑑 採集と標本の作り方』南方新社 2003年 ISBN 4931376967