ウラナイカジカ科
ウラナイカジカ科 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ニュウドウカジカ Psychrolutes phrictus
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Fathead sculpins | ||||||||||||||||||||||||||||||
下位分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
本文参照
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ウラナイカジカ科(学名:Psychrolutidae)は、カサゴ目に所属する魚類の分類群の一つ。アカドンコ・ニュウドウカジカなど、底生魚を中心に2亜科8属38種が記載される[1]。科名の由来は、ギリシア語の「psychrolouteo(冷水浴)」から[2]。
分布・生態
[編集]ウラナイカジカ科の魚類はすべて海水魚で、インド洋・太平洋・大西洋など世界中の海に幅広く分布する[1]。海底からあまり離れずに生活する、底生性魚類の���ループである。沿岸付近の浅い海で暮らすものから、水深2,800mからの採取記録があるニュウドウカジカのような深海魚まで、その生息水深は幅広い[1]。
形態
[編集]ウラナイカジカ科の仲間は大きく丸みを帯びた頭部とやや側扁した体部をもち、その体型はしばしばオタマジャクシに類似する[3]。左右の眼が離れていることが本科魚類の特徴で、多くの種類では眼窩の間隔が眼球の直径よりも大きくなっている[1]。
体表は滑らかで、頭部や口の周囲はいぼ状の甲板あるいは皮弁に覆われる[1]。体長は種によってさまざまで、最大種のニュウドウカジカでは全長70cmに達することもある[2]。側線は退化的で、孔は20以下にとどまる[1]。
背鰭は1つであることが多いが、ガンコ属・コブシカジカ属では基底が2つに分かれる[1]。背鰭の基部はしばしば皮膚に埋もれ、体部との境界は不明瞭となる[4]。腹鰭は1棘3軟条[1]。
鋤��の歯の有無はさまざまで、口蓋骨の歯を欠く。後眼窩骨は1-2個で、2個の場合はリング状となる。鰓条骨は7本で、椎骨は28-38個[1]。
分類
[編集]ウラナイカジカ科にはNelson(2016)の体系において2亜科8属38種が認められている[1]。本稿では、FishBaseに記載される10属40種についてリストする[2]。
コブシカジカ亜科
[編集]コブシカジカ亜科 Cottunculinae は5属からなる。頭部は骨化が顕著に進み、眼窩間には硬くごつごつした突起が存在する。眼窩の間隔は比較的狭く、通常は眼径の2倍以下である。体部および鰭の色は単色ではない[1]。
- Ambophthalmos 属
- Cottunculus 属
- Cottunculus granulosus
- Cottunculus konstantinovi
- ホクオウコブシカジカ[6] Cottunculus microps
- ツノウラナイカジカ[7] Cottunculus nudus
- Cottunculus sadko
- Cottunculus spinosus
- トムソンボウズカジカ[8] Cottunculus thomsonii
- Cottunculus tubulosus
- ガンコ属 Dasycottus
- ガンコ Dasycottus setiger
- ヤギシリカジカ属 Eurymen
- Eurymen bassargini
- ヤギシリカジカ Eurymen gyrinus
- コブシカジカ属 Malacocottus
ウラナイカジカ亜科
[編集]ウラナイカジカ亜科 Psychrolutinae は3属(FishBaseでは4属)を含む。頭部は骨化せず滑らかで、眼窩領域に突起はもたない。両眼の間隔は広く、眼径の2倍以上。体部および鰭は単色である[1]。
- アカドンコ属 Ebinania
- コンニャクカジカ属 Gilbertidia[9]
- Gilbertidia dolganovi
- コンニャクカジカ Gilbertidia pustulosa
- Neophrynichthys 属
- ウラナイカジカ属 Psychrolutes
- クマノカジカ Psychrolutes inermis
- Psychrolutes macrocephalus
- ホテイカジカ[11] Psychrolutes marcidus
- パタゴニアホテイウオ[12] Psychrolutes marmoratus
- トサカジカ Psychrolutes microporos
- Psychrolutes occidentalis
- ウラナイカジカ Psychrolutes paradoxus
- ニュウドウカジカ Psychrolutes phrictus
- Psychrolutes sigalutes
- ペルーウラナイカジカ[13] Psychrolutes sio
- Psychrolutes subspinosus
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l 『Fishes of the World Fifth Edition』 p.493
- ^ a b c d e f g h “Psychrolutidae”. FishBase. 2024年7月23日閲覧。
- ^ a b 『日本の海水魚』 p.241
- ^ a b 『潜水調査船が観た深海生物 - 深海生物研究の現在』 pp.376-377
- ^ 『ニュージーランド海域の水族』246頁
- ^ 海洋水産資源開発センター (1995)『グリーンランド海域の水族』169頁
- ^ 『ニュージーランド海域の水族』245頁
- ^ 海洋水産資源開発センター (1995)『グリーンランド海域の水族』170頁
- ^ Nelson(2016)は本属をウラナイカジカ属のシノニムとして扱っている。
- ^ 『ニュージーランド海域の水族』247頁
- ^ 『ニュージーランド海域の水族』248頁
- ^ 海洋水産資源開発センター (1986)『パタゴニア海域の重要水族』188頁
- ^ 日本トロール底魚協会 (2009)『ペルー海域の深海魚類図鑑』、250頁
参考文献
[編集]- Joseph S. Nelson 『Fishes of the World Fifth Edition』 Wiley & Sons, Inc. 2016年 ISBN 978-1-118-34233-6
- 岡村収・尼岡邦夫監修 『日本の海水魚』 山と溪谷社 1997年 ISBN 4-635-09027-2
- 藤倉克則・奥谷喬司・丸山正編著 『潜水調査船が観た深海生物 - 深海生物研究の現在』 東海大学出版会 2008年 ISBN 978-4-486-01787-5
- 矢部衛ほか『ニュージーランド海域の水族』 海洋水産資源開発センター 1990年
外部リンク
[編集]- FishBase‐ウラナイカジカ科 (英語)