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アリス・ワイデル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アリス・ワイデル
Alice Weidel
生年月日 (1979-02-06) 1979年2月6日(45歳)
出生地 西ドイツの旗 西ドイツ
ギュータースロー
出身校 バイロイト大学
所属政党 ドイツのための選択肢

在任期間 2022年6月18日 -

在任期間 2017年9月26日 -

選挙区 バーデン=ヴュルテンベルク州比例区
当選回数 2
在任期間 2017年 -
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アリス・エリーザベト・ワイデルドイツ語: Alice Elisabeth Weidel1979年2月6日 - )は、ドイツ政治家。経済学博士。ドイツのための選択肢(AfD)共同党首、院内総務。ドイツ連邦議会(下院)議員。ドイツの極右[1]、右派ポピュリスト[2]政党であるAfD内では穏健派のAlternative Mitte派閥に属している[3][4]同性愛者レズビアン)であり、LGBT保守主義の人士でもある。

2017年連邦議会選では、アレクサンダー・ガウラントとともにAfDの筆頭候補であった。

経歴

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サンドラ・マイシュバーガーのトーク番組『maischberger』に出演(2017年11月29日)

1979年ノルトライン=ヴェストファーレン州ギュータースローで生まれる[5]。祖父のハンス・ワイデルは法学博士の学位を持つナチ党の古参支持者であり、1932年にナチ党、1933年に親衛隊に加わり、武装親衛隊の法務顧問・軍事裁判官として前線でSSの戦争犯罪に関与したとされる(ハンス本人は否定している)[6][7]。祖母も元ナチ党員である[7]。ワイデル家は代々、上シレジア地方レオプシュッツ(現ポーランド共和国オポレ県グウプチツェ)に居住していたが、第二次世界大戦後のドイツ人追放により再移住させられた[7]

北海道の大学に留学して日本史を学んだ経験があり、日本語が流暢である[4]バイロイト大学で経営学と経済学を専攻し、2004年には最優秀成績者の一人として表彰されて学士号を取得した[8]

バイロイト大学卒業後は、ゴールドマン・サックスに入社した。その後に中国銀行で働き、中国に6年間住んでいた経験から、中国語(北京語)を流暢に話すことができる[9]

2011年、バイロイト大学に中国の年金問題についての学位論文を提出し、経済学の博士号を取得。

2013年にドイツのための選択肢(AfD)に参加する[10]。2015年にはAfDの連邦執行委員会に選出された。2017年4月に開かれたAfDの党大会で、同年9月に実施される連邦議会選の筆頭候補をワイデルとアレクサンダー・ガウラントドイツ語版にすることが決まった[11]。筆頭候補として臨んだ連邦議会選では、AfDは94議席を獲得し野党第1党となりワイデル自身も初当選し、連邦議会のAfD会派の代表を務めることとなった。

人物

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  • 同性愛者であり、パートナーはスリランカ人の映画監督[12]
  • 日本留学経験があるため日本語を話す[4]。また、中国の金融業界に勤務していたため中国語北京語)も流暢である[9]

脚注

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  1. ^ 極右:
  2. ^ 右派ポピュリスト
  3. ^ „Alternative Mitte“: Diese Geste finden „gemäßigte“ AfDler verfassungsfeindlich - WELT” (ドイツ語). DIE WELT. 2024年12月8日閲覧。
  4. ^ a b c ドイツ右翼が首相候補擁立 「お疲れ様です」日本語で話すワイデル氏:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年12月2日). 2024年12月8日閲覧。
  5. ^ AfD's Alice Weidel: The pride of the populists, a mystery to everyone else”. Deutsche Welle (2017年9月4日). 2021年11月16日閲覧。
  6. ^ Samina Kunz (3 November 2024). “Alice Weidels Grossvater machte grosse NS-Karriere” (ドイツ語). 20 Minuten. https://www.20min.ch/story/ss-vergangenheit-alice-weidels-grossvater-machte-grosse-ns-karriere-103213668 25 December 2024閲覧。 
  7. ^ a b c The hidden Nazi heritage of Germany’s far-right leader” (英語). POLITICO (2024年11月2日). 2025年1月1日閲覧。
  8. ^ Jürgen Abel (24 May 2004). “Bayreuther Ökonom: Im Wissenschaftswettbewerb eindeutig positionieren und Stärken herausarbeiten” (ドイツ語). 3 August 2019閲覧。
  9. ^ a b “Germany’s far right preaches traditional values. Can a lesbian mother be its new voice?”. The Washington Post. (May 15, 2017). https://www.washingtonpost.com/world/europe/germanys-far-right-preaches-traditional-values-can-a-lesbian-mother-be-its-new-voice/2017/05/12/3388e06a-34cc-11e7-ab03-aa29f656f13e_story.html September 29, 2017閲覧。 
  10. ^ Sabine am Orde (9 September 2017). “AfD-Politikerin Alice Weidel: Die neue Rechte” (ドイツ語). Die Tageszeitung. https://taz.de/AfD-Politikerin-Alice-Weidel/!5443023/ 3 August 2019閲覧。 
  11. ^ “ドイツ反移民政党AfD、9月下院選の筆頭候補に保守強硬派を選出”. (2017年4月24日). https://jp.reuters.com/article/germany-afd-gauland-weidel-idJPKBN17Q067 2021年11月16日閲覧。 
  12. ^ 同性愛を告白、ドイツ極右政党躍進の意外な立役者。|Culture|madameFIGARO.jp(フィガロジャポン)”. madameFIGARO.jp(フィガロジャポン) (2017年10月30日). 2024年12月8日閲覧。

外部リンク

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