コンテンツにスキップ

アマーリエ・ゼーバルト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アマーリエ・ゼーバルト
基本情報
原語名 Amalie Sebald
生誕 (1787-08-24) 1787年8月24日
プロイセン王国の旗 プロイセン王国 ベルリン
死没 (1846-01-04) 1846年1月4日(58歳没)
プロイセン王国の旗 プロイセン王国 ベルリン
ジャンル クラシック
職業 ソプラノ歌手

アマーリエ・ゼーバルトAmalie Sebald 1787年8月24日 - 1846年1月4日)は、ドイツ歌手20世紀の初頭にはルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの「不滅の恋人」であると考えられていた。

生涯

[編集]

ゼーバルトはベルリンに生まれた。父は法律顧問官(Justizrats)のカール・クリスティアン・アウグスト・ゼーバルト、母はアルスティン・フォン・ゼーバルト(旧姓シュヴァトケ)である。ゲオルク・カール・ベンヤミン・リッチェルと結婚した姉妹のアウグステと同様、アマーリエもソプラノ歌手であった。合唱協会の記録には母が1791年、姉妹が1801年1802年に記録されており、独唱者として舞台に登場したのはそれぞれ1794年1803年1804年のことであった[1]

ベートーヴェンとゼーバルトは1811年の夏にテプリツェの海岸リゾートで出会っている。この時ゼーバルトは詩人のエリーザ・フォン・デア・レッケドイツ語版と旅行中であった。1812年にテプリツェで再会すると作曲家の心を射止めた。1815年10月17日、ゼーバルトはベルリンの法律顧問官であったルートヴィヒ・クラウゼ(1781年-1825年)と結婚するが、夫に先立たれてしまう[2]。一方独身のままだったベートーヴェンは、5年後にヒアナスジオ・デル・リオに対し自分は恋に落ちた女性に幾ばくかの望みを持っていると語った[3]

ゼーバルトは結婚後の歌唱指導者として仕事をしていたとみられている。門下からはルイーゼ・フォン・メクレンブルク=シュトレーリッツ大公女にメダルを授与されたリリー・パルテイらが輩出している[4]

ベートーヴェンの恋文

[編集]

ベートーヴェン学者のヴォルフガング・アレクサンダー・トーマス=サン=ガリ1910年、ベートーヴェンが1812年7月6日、7日にボヘミアの温泉療養地であるテプリツェで書いたと判明している、宛先不明の有名な「不滅の恋人書簡」の受取人がゼーバルトだったとの説を提唱した。トーマス=サン=ガリの説は現在では議論されていない。

出典

[編集]
  1. ^ A Dictionary of Music and Musicians, Bd. 3, S. 454
  2. ^ Schünemann, Georg (1941), Die Singakademie zu Berlin: 1791–1941 (ドイツ語), Bosse, p. 119, OCLC 185164717, 2016年12月31日閲覧
  3. ^ Adolph Bernhard Marx, Ludwig van Beethoven. Leben und Schaffen, 5. Auflage, 2. Teil, Berlin 1901, S. 295
  4. ^ Büschel, Hubertus (2004), "Untertanenliebe der Kult um deutsche Monarchen; 1770–1830", Veröffentlichungen des Max-Planck-Instituts für Geschichte (ドイツ語), Göttingen: Vandenhoeck und Ruprecht, p. 342, ISBN 3-525-35875-X, 2016年12月31日閲覧

参考文献

[編集]
  • Ludwig Nohl, Beethovens letzte Liebe, in: Der Salon für Literatur, Kunst und Gesellschaft, Band 1 (1880), S. 537–545 (Digitalisat)
  • Wolfgang Alexander Thomas-San-Galli, Beethoven und die Unsterbliche Geliebte: Amalie Sebald, Goethe, Therese Brunswik und anderes, München 1910
  • Arnold Schering, Zum Bildnis der Amalie Sebald, in: Neues Beethoven-Jahrbuch, hrsg. von Adolf Sandberger, Jg. 5 (1933), S. 5f.
  • Klaus Martin Kopitz und Rainer Cadenbach (Hrsg.), Beethoven aus der Sicht seiner Zeitgenossen, München 2009, Band 2, S. 877–879

外部リンク

[編集]