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将棋/横歩取り

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
後手 歩2
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先手 歩3

先手は後手が角道を開けた歩をかすめ取った。この戦法を横歩取り(よこふどり、Side Pawn)という。先手からは次に▲2二角成△同銀▲3二飛成の狙いがあるので、後手も同様に△7六飛??と横歩を取ることはできない。後手からは

  1. △3三角内藤流空中戦法)
  2. △3三桂
  3. △8八角成▲同銀
    1. #△2八歩▲同銀△4五角(△4五角戦法)
    2. #△7六飛(相横歩取り)

などの手段がある。


△7六飛

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詳細は「/△7六飛」を参照

△3三角

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詳細は「w:横歩取り3三角」を参照
後手 歩2
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先手 歩3
16手目△3三角まで

ここでは、「青野流▲5八玉」と「勇気流▲6八玉」の二大勢力である。

ただし、▲6八玉に対しては△7六飛と歩を取る手がある。

以下、▲3六歩と△2六飛の転換を防ぎつつ▲3七桂の活用を図る攻防の一着、▲6八玉型なので、△8八角成を防ぐ必要がなく攻めに専念できると以下、

△8八角成▲同銀△2七角は▲3八銀で、

  1. △3六角成は▲7七銀△4五馬▲8四飛
  2. △3六飛も▲同飛△同角成▲8六飛
  3. △8六飛▲3七桂(△5二玉には▲2二歩を用意) 
    1. △2二歩には▲4五桂で、
      1. △4二角は▲8七歩△8五飛▲4六歩(▲3二飛成~▲2二角成も有力)
      2. △8八角成▲同銀△3三歩も▲2四飛△2三歩▲2九飛△6二銀▲3八銀△4四歩は▲6五角~▲3二角成、b.△6四歩も▲2四歩~▲6四飛
    2. △8二飛▲8三歩△同飛▲2二歩△同銀▲4五桂に、△8二飛。以下、
      1. ▲5三桂成には△8八角成~△8六角の王手で素抜き
      2. ▲3三桂成も△同銀で飛車を逃げれば△7六桂

▲3六歩に代えて、▲8四飛もある。以下、△8二歩▲3三角成で、△同桂と取るのは▲2四飛△2二銀に▲2一角なので、代えて、△3三同金とすると、▲5八玉が必要で、以下△2六飛▲2八歩。青野流に比べ、1手損。


△3三桂

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詳細は「w:横歩取り3三桂」を参照

△8八角成▲同銀

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後手 角歩2
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先手 角歩3
17手目▲8八同銀まで

△8八角成は後手から角交換して▲2二角成を消している。▲同銀に対して

  1. △7六飛と横歩を取ると相横歩取り。
  2. △2八歩▲同銀△4五角と打つと△4五角戦法(単に△4五角?は▲2四飛△2三歩▲2八飛で受かる)。
  3. △2八歩に代えて、#△3八歩もある。
  4. △3三角と打つと△3三角打戦法。

となる。


△4五角

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後手 歩2
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先手 角歩3
18手目△4五角?まで

飛車取りと△6七角成▲同金△8八飛成の両狙いだが、▲2四飛に、

  1. △6七角成?▲同金△8八飛成は、▲2一飛成△8九竜▲6九歩△5五桂▲6八金△6七銀▲5八金寄△同銀成▲同金△6七金▲5六銀で攻めが続かず後手無理筋。
  2. △2三歩▲2八飛で、飛車の利きが8八まで通って受かる。ただし、▲2八飛のあと△3八歩に注意。▲同飛以外は△6七角成以下。▲同飛△2七角成に▲2八歩△3八馬▲同銀で、△7六飛なら▲6八玉など。

△4五角戦法を指す場合は、△4五角を打つ前に△2八歩▲同銀を利かさなければならない。こうしておくことで、2八の地点に引かせられず、横利きを防ぐことができる仕掛け。


△2八歩▲同銀△4五角

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後手 歩
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先手 角歩4
18手目△2八歩以下
▲同銀△4五角まで

昭和40年代の定跡は、△4五角に、▲3ニ飛成△同金で

  1. ▲5六歩△2七角成▲3六金△同馬▲同歩 等。
  2. ▲7五角と打って、飛車を逃げて、▲5三角成など。

図にもどって、▲8七歩であると、△7六飛▲7七銀△3四角▲7六銀△8八歩▲7七桂△8九歩成。▲8四飛には△2五角から△2六飛など。

△4五角に、▲2四飛(▲3五飛△6七角成▲7七角もある)△6七角成▲同金△8八飛成ならば、▲2一飛成で、以下△8九龍(△9九龍は▲3一龍から▲3三角)▲6九歩。△5五桂なら▲6八金△6七銀に、▲5八金と寄って、△5八銀成には▲同金△6七金▲5六銀など。

△4五角に、▲2四飛△2三歩ならば、▲7七角△8八飛成▲同角△2四歩▲1一角成と進み、そこ��

  1. △3三桂には▲3六香。以下、
    1. △3六角▲同歩△4五桂なら、▲6八玉など。△3六角▲同歩△5四香なら、▲5六歩(△同香なら▲5八歩)のほか、▲8五飛 △5七香成▲5八歩もある。
    2. △2二銀ならば、▲2一馬。以下△8六飛▲8八歩 など。
    3. △6六銀ならば、▲3三香成。以下△6七銀成ならば▲3二成香で、△同銀ならば▲3一飛。▲3二成香で、△7八成銀ならば▲3一成香の攻め合いで、次に▲3三馬から▲3二飛などが早い。
    4. △8七銀ならば、▲7九金と金を引く。以下、△6七角成には▲3三香成。
  2. △8七銀には▲7七馬△7六銀不成▲6八馬で△8八歩。以下、
    1. ▲7七桂には、△8九飛▲4八玉△9九龍で、△4六香を狙う。
    2. ▲4六飛もある。以下、
      1. △5四角ならば、以下▲5六香△6五角▲7七桂など。
      2. △8九歩成ならば、以下▲4五飛△9九と▲5五飛に、△6五桂打▲3六香など。
    3. ▲7七歩△8九歩成(△6七銀成もある)▲7六歩△9九と から△4六桂や△9八飛、△8九飛など。△8九飛に▲7九金には△6七銀成▲8九金△6八成銀。
    4. ▲4六歩は△2三角で、▲7七歩には△6七銀成から△8九歩成~△9九と。
  3. △8七銀で▲同金は、△7九飛▲6九香△6七角成▲5八銀。
  4. △8七銀▲7七馬△7六銀"成"ならば、▲6八馬△8八歩に、▲8五飛もある。以下△8九歩成▲4五飛△8六桂▲4八玉△9九と▲8五飛。

で、いずれも激戦となる。

後手△6七〇成とすると、先手の攻め筋としてどこかで▲6二歩△同玉▲6四歩(△同玉なら▲7五桂など)が生じる。

△2八歩▲7七角

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▲同銀ととらず、▲7七角もある。詳細はw:横歩取り4五角を参照。

以下

  1. △7六飛は▲2八銀~▲8七銀。▲2八銀に△2七歩とし
    1. ▲同銀なら△4五角▲2四飛△2三歩▲2五飛△3三桂
    2. ▲3九銀と引くと、以下△2六飛▲3八金△3三歩▲8四飛△2八角▲8一飛成で、
      1. △3九角成は、▲同金△2八歩成は▲3五角△2七飛成▲5三角成△6二銀打▲5四馬△2四竜▲3六馬△3九と▲2五歩△7四竜▲9一竜
      2. △1九角成は、▲8三桂△7二銀▲9一竜△8三銀(△8一香は▲7四歩)▲8七香△8四香▲5五角
  2. △8八飛成▲同角で
    1. △3三銀も▲同角成△同金▲同飛成△同桂▲2一飛
    2. △2九歩成▲1一角成(▲4八銀は今度こそ△3三銀打が厳しい)△3九と▲同金△4五桂(△2五角は▲3二飛成から▲5五飛が詰めろ角取り)▲2一馬△3三歩▲3六飛△5七桂成▲5八歩に△8七銀▲7九金

などである。

△7六飛

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詳細は「将棋/相横歩取り」を参照
後手 角歩3
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先手 角歩3
18手目△7六飛まで

▲7七銀△7四飛▲同飛△同歩と飛角総交換の華々しい戦いとなる。


△3八歩

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以下、▲同銀(▲2八銀もある)に。

  1. △2八歩には、この場合は▲2四飛△2九飛成▲2一飛成など。
  2. △4四角と打つと△4四角戦法(△3八歩戦法)
  3. △4五角は、△2八歩▲同銀△4五角の展開に類似

△3三角

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△4一玉

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先手 角歩3
18手目△4一玉まで

飯島栄治が『将棋世界』の講座で発表したことがある裏定跡として知られる。

以下、先手が▲2四飛とする。


△4二玉

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詳細は「/△4二玉」を参照

△8二飛

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先手 角歩3
18手目△8二飛まで

▲3四飛に△8二飛と指していたのが、多くの弟子を育てた佐瀬勇次名誉九段で、横歩取り佐瀬流と呼ばれていた。

1952年のA級順位戦に、これが何局か現れはじめる。

1950年頃のことであるが、このころの相掛かりも江戸時代と同じ▲2四歩△同歩▲同飛に△8六歩とせず、▲2三歩としていたのである。


△4四歩

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詳細は「/△4四歩」を参照

脚注

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参考文献

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