HYFLEX
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HYFLEX(Hypersonic Flight Experiment)は、NASDAによる極超音速飛行実験とその実験機。りゅうせい(OREX)に次ぐ小型実験機の2番機で、HOPE-Xの開発を目指していた。
概要
[編集]HYFLEXは、極超音速で飛行する機体の設計・製作・飛行技術の蓄積、および再突入機の飛行実証が目的の無人リフティングボディ機だった。実験機の表面にはHOPEでの使用が予定されていたカーボン・カーボン材、セラミックタイル、可撓断熱材が使用された。
1996年2月12日に種子島宇宙センターからJ-Iロケットで打ち上げられ、高度110kmにおいて約3.9km/sの速度でロケットから切り離された。機体の姿勢制御は、ガスジェットと空力舵面の両方によって行われ、小笠原諸島の父島をまわるように右旋回しながら滑空飛行を行った。実験機の各部に各種センサが取り付けられており、機体表面への空力加熱や表面圧力などのデータの収得に成功。その後父島の北東海域にパラシュートで着水するも、フローティングシュートとライザの切断により、機体の回収には失敗した。
諸元
[編集]- 全長:4.40 m
- 全幅:1.36 m
- 全高:1.04 m
- 全備重量:1,054 kg
- 乗員:0名
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 極超音速飛行実験 HYFLEX (JAXA)
- 極超音速飛行実験 HYFLEX プロジェクト概要(JAXA)