萱島駅
萱島駅 | |
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東改札口 南側出入口(2007年9月) | |
かやしま Kayashima | |
◄KH15 大和田 (0.8 km) (2.2 km) 寝屋川市 KH17► | |
所在地 | 大阪府寝屋川市萱島本町198番1号 |
駅番号 | KH 16 |
所属事業者 | 京阪電気鉄道 |
所属路線 | ■京阪本線 |
キロ程 | 12.8 km(淀屋橋起点) |
電報略号 | 萱(駅名略称方式) |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 2面4線 |
乗降人員 -統計年度- |
24,194人/日 -2022年- |
開業年月日 | 1910年(明治43年)4月15日 |
萱島駅(かやしまえき)は大阪府寝屋川市萱島本町にある[注 1]、京阪電気鉄道京阪本線の駅。駅番号はKH16。第2回近畿の駅百選に選定されている。
概要
[編集]天満橋駅から続く複々線区間は、この駅を少し過ぎたところの寝屋川信号所で終わる。寝屋川信号所は寝屋川車庫とも繋がっているため、大阪方面からの折り返し列車(区間急行・普通)が、終日に渡って多数設定されている。また、準急はこの駅から京都方に各駅に停車する。
歴史
[編集]由来・エピソード
[編集]萱島という地名は、茅や葦といった植物が育っていた寝屋川の中州から来ている。江戸時代に開拓され、作物を作っていたことから「萱島流作新田」と呼称されたが、1910年に「萱島流作」と改名された。もともと1軒も家がなく、付近の村々から耕作に来ていたが、次第に人が移り住むようになっていった。
また、駅建設時には「(萱島)駅が出来ると、若い衆が町に遊びに行くようになる」という理由で駅の所在地について村同士のなすり合いになった結果、川の真上に駅を作ったというエピソードがある[1]。
年表
[編集]- 1910年(明治43年)4月15日:京阪本線開通と同時に開業する。
- 1943年(昭和18年)10月1日:会社合併により京阪神急行電鉄の駅となる。
- 1949年(昭和24年)12月1日:会社分離により京阪電気鉄道の駅となる。
- 1962年(昭和37年)2月27日:構内旅客通路を新設下りホームを大阪側1箇所に[2]
- 1968年(昭和43年)10月5日:構内旅客通路を廃止し、上り改札口を新設する[2]。
- 1969年(昭和44年)
- 1972年(昭和47年)11月28日:高架複々線化工事の起工式が挙行される[4]。
- 1973年(昭和48年)4月11日:萱島駅の高架工事の設計変更が認可され、御神木のクスノキが残されることとなる[4]。
- 1977年(昭和52年)7月24日:下り線(大阪行き)が高架化され、クスノキの聳える大阪行きホームの使用を開始する[4]。
- 1978年(昭和53年)7月30日:上り線(京都行き)が仮高架化される(現在の大阪行きA線を使用)[4]。
- 1980年(昭和55年)
- 1983年(昭和58年)
- 1984年(昭和59年)11月18日:高架下の京都側にショッピングゾーン「エル萱島東」が開業する[7]。
- 1985年(昭和60年)5月26日:「東駐輪場」の営業を開始する[8]。
- 1991年(平成3年)3月5日:大阪みどりのトラスト協会の手でクスノキの手入れが行われる[9]。
- 1992年(平成4年)7月中旬:ホームにある4箇所の待合室を冷房化する[10]。
- 1994年(平成6年)7月1日:「北駐輪センター」の営業を開始する[9]。
- 2001年(平成13年)9月21日:第2回近畿の駅百選に選定される。
- 2006年(平成18年)12月25日:東改札口に身体障害者対応エレベーターとオストメイト対応の多目的トイレ・ホーム異常通報装置を設置する[11]。
- 2007年(平成19年)6月17日:発車メロディの使用を開始する。
- 2018年 (平成30年) 7月30日:7時57分駅構内で電車のパンタグラフ破損事故発生、一時京阪線運転見合わせ。9時36分応急処置をして寝屋川車庫へ回送途中で破損したパンタグラフが電車線に接触ショートして停電する[12]。
- 2019年(平成31年)2月末:2番線ホームに「注意喚起シート」を設置[13]。
- 2020年(令和2年)
駅構造
[編集]島式2面4線のホームを持つ高架駅で、駅のほぼ中央で寝屋川をまたいでいる。改札口は地平にあり、東西1箇所ずつ設置されている。
バリアフリー対策として東口に身体障害者対応エレベーターおよび、車椅子・オストメイト対応の多目的トイレが設置されている。
2019年から駅構内の耐震補強工事が行われていたが、2020年3月に完成した[14]。
のりば
[編集]番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1・2 | ■京阪本線 | 上り | 枚方市・三条・出町柳方面[15] |
3・4 | 下り | 京橋・淀屋橋・中之島線方面[15] |
- ホーム有効長は8両。当駅は複々線区間における東端の駅であるため、大阪方では主本線(2番線と3番線)がA線に、待避線(1番線と4番線)がB線にそれぞれ接続し、京都方では待避線が寝屋川信号所および寝屋川車庫につながっている。なお、同車庫を出庫した列車は3番線に入ることはできない。
クスノキ
[編集]3・4番線ホームには推定樹齢700年のクスノキが、ホームと屋根を突き抜けて生えている。このクスノキは萱島神社の御神木で、1972年の土居 - 寝屋川信号所間の高架複々線化に伴う駅の高架化工事に際し伐採される予定だったが、寝屋川市民に親しまれていることから保存を望む声が上がり、残されることになったものである[16][17][18]。
ホームに緑を添えたことで、1983年には駅は大阪都市景観建築賞奨励賞を受賞している。また木自体も「大阪みどりの百選」に選ばれている[19]。樹齢700年と言われる古木で、老化立ち枯れの心配もされている。平成に入り大阪府の「緑化推進・自然保護政策」の一環で行われた古木の樹木診断で『保存治療の必要有り』と判定され、1991年に「(財)大阪みどりのトラスト協会」により手入れが行われた。
-
西改札口 南側出入口(2007年9月)
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東改札口 北側出入口(2007年9月)
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西改札口 北側出入口(2007年9月)
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ホームに茂るクスノキ(2006年8月)
モニュメント
[編集]土居駅 - 寝屋川信号所間の高架複々線化工事の完成を記念して富樫実作の「波形」が駅構内に設置されている[20]。また大阪行きホームのクスノキの囲うコンクリート製の手すりに1983年(昭和58年)「第3回大阪都市景観建築賞」の『奨励賞』が授与された事を示すプレートがはめ込まれている。
ダイヤ
[編集]当駅発着の区間急行・普通はほとんどの列車が準急(平日朝ラッシュ時の下りは通勤準急)と接続する。
原則として、区間急行・普通は1・4番線、通勤準急・準急は2・3番線に入線する。ただし、早朝には2・3番線に入線する区間急行・普通が設定されている。また、朝夕に設定されている当駅で快速特急「洛楽」・特急・ライナーを待避する準急は1・4番線に入線する。
2007年6月17日の案内放送更新にあわせて発車メロディが導入されている。
利用状況
[編集]2022年(令和4年)度のある特定日における1日乗降人員は24,194人(乗車人員:12,260人、降車人員:11,934人)である。
近年の特定日における1日乗降・乗車人員は下表の通りである。
年度 | 特定日 | 出典 | ||
---|---|---|---|---|
調査日 | 乗降人員 | 乗車人員 | ||
1990年(平成 | 2年)11月 | 6日38,407 | 19,585 | [統計 1] |
1991年(平成 | 3年)- | |||
1992年(平成 | 4年)11月10日 | 39,492 | 20,077 | [統計 2] |
1993年(平成 | 5年)- | |||
1994年(平成 | 6年)- | |||
1995年(平成 | 7年)11月21日 | 37,947 | 19,794 | [統計 3] |
1996年(平成 | 8年)- | |||
1997年(平成 | 9年)- | |||
1998年(平成10年) | 11月10日 | 34,717 | 17,502 | [統計 4] |
1999年(平成11年) | - | |||
2000年(平成12年) | 11月 | 7日31,365 | 16,193 | [統計 5] |
2001年(平成13年) | - | |||
2002年(平成14年) | 12月10日 | 29,640 | 15,195 | [統計 6] |
2003年(平成15年) | 10月28日 | 29,644 | 15,127 | [統計 7] |
2004年(平成16年) | 11月 | 9日29,714 | 15,151 | [統計 8] |
2005年(平成17年) | 11月 | 8日29,799 | 15,175 | [統計 9] |
2006年(平成18年) | 11月 | 7日28,552 | 14,606 | [統計 10] |
2007年(平成19年) | 11月13日 | 28,168 | 14,366 | [統計 11] |
2008年(平成20年) | 11月11日 | 27,833 | 14,134 | [統計 12] |
2009年(平成21年) | 11月10日 | 26,840 | 13,620 | [統計 13] |
2010年(平成22年) | 11月 | 9日26,687 | 13,576 | [統計 14] |
2011年(平成23年) | 11月 | 1日26,303 | 13,384 | [統計 15] |
2012年(平成24年) | 10月31日 | 26,035 | 13,269 | [統計 16] |
2013年(平成25年) | 11月12日 | 26,086 | 13,254 | [統計 17] |
2014年(平成26年) | 11月11日 | 26,382 | 13,417 | [統計 18] |
2015年(平成27年) | 11月10日 | 26,341 | 13,405 | [統計 19] |
2016年(平成28年) | 11月 | 8日25,981 | 13,167 | [統計 20] |
2017年(平成29年) | 11月 | 7日27,051 | 13,752 | [統計 21] |
2018年(平成30年) | 11月 | 6日27,417 | 13,910 | [統計 22] |
2019年(令和元年) | 11月12日 | 27,841 | 14,088 | [統計 23] |
2020年(令和 | 2年)11月10日 | 24,349 | 12,334 | [統計 24] |
2021年(令和 | 3年)11月 | 9日23,614 | 12,058 | [統計 25] |
2022年(令和 | 4年)11月 | 8日24,194 | 12,260 | [統計 26] |
駅周辺
[編集]-
萱島神社(2012年5月、クスノキの根元にある)
-
日新商店街(2020年3月、駅西側)
バス路線
[編集]京阪バスと近鉄バスが駅西側(府道149号木屋門真線上、門真市域側)に乗り入れる。他に、2024年度からは京阪バスが撤退した路線を運行する寝屋川市の交通事業「ねやBUS」が駅前ロータリーに乗り入れている。
京阪バス
[編集]停留所名は「京阪萱島駅前」で、寝屋川営業所の管轄。
のりば | 路線名 | 系統・行先 | 備考 |
---|---|---|---|
北行き | 高柳線 | 14号経路:寝屋川市駅(東口)/寝屋川車庫 | 最終便は寝屋川車庫止まり |
南行き | 14号経路:京阪大和田駅 |
近鉄バス
[編集]停留所名は「萱島」で、稲田営業所の管轄。当停留所発着のため、のりばは南行きのみ。駅北側に回転場が設置されており、そこで折り返しを行う。
路線名 | 系統・行先 | 備考 |
---|---|---|
萱島線 | 39番:近鉄八尾駅前 | 平日4本のみ |
40番:JR住道 | JR住道で荒本・八尾方面への乗継制度あり[21] |
当駅を舞台とする作品
[編集]隣の駅
[編集]- 京阪電気鉄道
- 京阪本線
- ■快速特急「洛楽」・□ライナー・■特急・■通勤快急・■快速急行・■急行
- 通過
- ■通勤準急(平日下りのみ運転、当駅まで各駅に停車)
- ■準急(当駅から京都方面は各駅に停車)
- 守口市駅 (KH11) - 萱島駅 (KH16) - 寝屋川市駅 (KH17)
- ■区間急行・■普通
- 括弧内は駅番号を示す。
- ■快速特急「洛楽」・□ライナー・■特急・■通勤快急・■快速急行・■急行
参考文献
[編集]- 郷土出版『寝屋川市の100年』
- 京阪電気鉄道開業100年記念誌『京阪100年のあゆみ』
- 京阪電気鉄道開業90年記念誌『街をつなぐ 心をむすぶ』
- 京阪電気鉄道開業80年記念誌『過去が咲いてる今』
- 鉄道ピクトリアル アーカイブセレクション25「京阪電気鉄道1960-70」44‐48頁『京阪電鉄の主要工事』
- 月刊 鉄道ピクトリアル 1980年8月号 55-59頁『京阪電鉄複々線化工事完成とダイヤ改正』
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 駅はおおむね寝屋川市域に所在しているが、ホームのごく一部は門真市域にある。
出典
[編集]本文中の出典
[編集]- ^ 郷土出版『寝屋川市の100年』 91頁
- ^ a b c 出典・京阪電気鉄道開業100周年記念誌「京阪百年のあゆみ」資料編138頁
- ^ 出典・京阪100周年記念誌「京阪百年のあゆみ」(2011年3月24日刊)資料編の年表232頁
- ^ a b c d e f g 出典・鉄道ピクトリアル1980年8月号 P.55『京阪電鉄複々線化工事完成とダイヤ改正』
- ^ 出典・駅置き広報誌「くらしの中の京阪」1983年11月号 / 京阪電気鉄道開業80周年記念誌『過去が咲いている今』年表174頁
- ^ 出典・駅置き広報誌「くらしの中の京阪」1983年10月号 / 京阪電気鉄道開業80周年記念誌『過去が咲いている今』年表174頁
- ^ a b 開業90周年記念誌「街をつなぐ 心をむすぶ」P.212
- ^ 出典・開業80周年記念誌「過去が咲いてる今」巻末年表175頁
- ^ a b 出典・開業90周年記念誌「街をつなぐ 心をむすぶ」巻末年表
- ^ 出典・駅置き広報誌「くらしの中の京阪」1992年9月号
- ^ 出典・駅置きの沿線情報誌『K・PRESS』2007年1月号16面「くらしのなかの京阪」
- ^ 出典・『京阪グループ開業110周年記念誌 - 最近10年のあゆみ 2010-2020 -』京阪ホールディングス株式会社2020年11月1日発行の68頁「京阪電車における重大事故・自然災害の振り返り」より。朝日新聞・2018年7月30日夕刊の記事。
- ^ 出典・駅置きの沿線情報誌『K・PRESS』2019年3月号16面「くらしのなかの京阪」
- ^ a b c 出典・駅置きの沿線情報誌『K・PRESS』2020年5月号16面「くらしのなかの京阪」
- ^ a b “萱島駅|駅構内図”. 京阪電気鉄道. 2022年9月20日閲覧。
- ^ 相原洋(2015年3月14日). “あるいてみれば:こんなところにご神木 突き抜けた存在感”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ 出典・鉄道ピクトリアル1980年8月号 P.55『京阪電鉄複々線化工事完成とダイヤ改正』/ 京阪電鉄総務部広報課発行の駅置き広報誌「くらしの中の京阪」1983年11月号の「えんせん・あ・ら・かると」わが駅の自慢 (1)『萱島のご神木』
- ^ 鵜飼 秀徳 (2018年3月7日). “大都市に潜む「怨霊伝説」を訪ねる 首塚とクスノキと骨壺と”. 日経ビジネスオンライン (日経BP) 2020年3月8日閲覧。
- ^ ご神木、鉄路と生きる 萱島駅のクスノキ(未来への百景) 大阪府寝屋川市 日本経済新聞 2015/2/17付
- ^ 「くらしの中の京阪」1994年7月号記事『駅を彩るモニュメント』
- ^ https://www.kintetsu-bus.co.jp/topics/detail.php?pkId=731
利用状況の出典
[編集]- ^ 大阪府統計年鑑(平成3年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成5年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成8年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成13年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成15年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成16年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成17年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成18年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成19年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成30年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和元年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和2年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和3年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和4年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和5年) (PDF)
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 萱島駅 - 京阪電気鉄道
- おけいはん.ねっと|駅情報局:萱島駅