コンテンツにスキップ

朝鮮三十一本山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

朝鮮三十一本山(ちょうせんさんじゅういちほんざん)は、日本統治時代の朝鮮において朝鮮の仏教を統制する目的で、朝鮮総督府によって指定された主要寺刹である。

概要

[編集]

朝鮮総督府は朝鮮における仏教寺院の統制を目的に1911年明治44年)4月に制令として寺刹令朝鮮語版を制定し[1]、同年9月1日の施行[2]に併せて30ヶ寺の主要寺刹を指定し[3]、寺刹令に従い指定された寺刹の住職の任免や財産の処分は朝鮮総督の許可を要することとなった。

1924年大正13年)に1ヶ寺が追加され、31ヶ寺となった[4]

三十一本山一覧

[編集]
寺号 指定当時の所在地 現在の所在地 備考
1 奉恩寺 京畿道 広州郡朝鮮語版 韓国 ソウル特別市江南区
2 龍珠寺 水原郡 京畿道華城市
3 奉先寺 楊州郡 京畿道南楊州市
4 伝燈寺 江華郡 仁川広域市江華郡
5 法住寺 忠清北道 報恩郡 忠清北道報恩郡
6 麻谷寺 忠清南道 公州郡 忠清南道公州市
7 威鳳寺朝鮮語版 全羅北道 全州郡朝鮮語版 全羅北道完州郡
8 宝石寺朝鮮語版 錦山郡 忠清南道錦山郡
9 大興寺 全羅南道 海南郡 忠清南道海南郡
10 白羊寺 長城郡 忠清南道長城郡
11 松広寺 順天郡 忠清南道順天市
12 仙巌寺
13 華厳寺 求礼郡 忠清南道求礼郡 1924年追加
14 桐華寺 慶尚北道 大邱府 大邱広域市東区
15 銀海寺 永川郡 慶尚北道永川市
16 孤雲寺 義城郡 慶尚北道義城郡
17 金龍寺朝鮮語版 聞慶郡 慶尚北道聞慶市
18 祗林寺 長鬐郡 慶尚北道慶州市
19 海印寺 慶尚南道 陜川郡 慶尚南道陜川郡
20 通度寺 梁山郡 慶尚南道梁山市
21 梵魚寺 釜山府 釜山広域市金井区
22 貝葉寺朝鮮語版 黄海道 新川郡 北朝鮮 黄海南道安岳郡 朝鮮戦争休戦後廃寺
23 成仏寺朝鮮語版 黄海道 黄州郡 黄海北道沙里院市
24 永明寺朝鮮語版 平安南道 平壌府 平壌直轄市牡丹峰区域 朝鮮戦争休戦後廃寺
25 法興寺朝鮮語版 順安郡 平安南道平原郡
26 普賢寺 平安北道 寧辺郡 平安北道香山郡
27 乾鳳寺朝鮮語版 江原道 杆城郡 韓国 江原特別自治道高城郡
28 楡岾寺朝鮮語版 高城郡 北朝鮮 江原道高城郡 朝鮮戦争休戦後廃寺
29 月精寺 平昌郡 韓国 江原特別自治道平昌郡
30 釋王寺朝鮮語版 咸鏡南道 安辺郡 北朝鮮 江原道高山郡
31 帰州寺朝鮮語版 咸興郡 咸鏡南道咸興市

出典

[編集]
  1. ^ 明治44年6月制令第7号
  2. ^ 明治44年8月総令第83号「寺刹令施行ノ件」
  3. ^ 明治44年8月総令第84号「寺刹令施行規則」
  4. ^ 大正13年11月総令第69号「寺刹令施行規則中改正」

外部リンク

[編集]