念力
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念力(ねんりき、英: psychokinesis)とは、超能力の一つで、意思の力だけで物体を動かす能力のこと。「念動力(ねんどうりょく)」「観念動力(かんねんどうりょく)」とも言う。英語の略称を使いPK(ピーケー)と呼ぶこともある[1]。
概要
[編集]サイコキネシスは「psycho(サイコ)」+「kinesis(キネーシス)」という構成の語であり、英語で言えば "mind-movement" にあたり、「心(念)による運動」という意味の表現である。
サイコキネシスとほぼ同類に扱われることのある概念に「テレキネシス(telekinesis)(略称:TK)」がある。テレキネシスは、「tele(テレ)」+ 「kinesis(キネーシス)」という構造の語で、英語に直訳すると"distant-movement"などになり、「離れて運動を起こす」という意味の表現である。
1960年代から1970年代にかけて、ロシア人女性のニーナ・クラギーナが、念動力者として世界的な話題となり[2]、念動力の代表的な人物とされていた[2][3]。日本では、それ以前は、SFで知られた概念だったが、ユリ・ゲラーが1974年に来日した時に特集番組のテレビカメラの前でスプーン曲げを行い全国に放送されたので、よく知られるようになった[4]。
脚注
[編集]- ^ ブリタニカ国際大百科事典小項目事典
- ^ a b ASIOS『超能力事件クロニクル』彩図社、2020年11月19日、144-145頁。ISBN 978-4-8013-0487-1。
- ^ 羽仁礼「ロシア史上最強のサイコキネシス能力者 ニーナ・クラギーナ」『ムー』第43巻第11号、ワン・パブリッシング、2021年10月8日、46-67頁、全国書誌番号:00035164、2022年1月28日閲覧。
- ^ スプーン曲げについては、その後数十年を経て、テーブルマジック(奇術)でも頻繁に行なわれるようになった。
参考文献
[編集]- 木戸眞美「ある特殊能力者の測定と検討」『Journal of International Society of Life Information Science』第14巻第1号、国際生命情報科学会、1996年、86-90頁、ISSN 1341-9226、NAID 110001091620。
- 渡辺宙明「サイキック・エンタテイナーの金属曲げの研究(<特集>第35回日本超心理学会大会)」『日本超心理学会誌 : 超心理学研究』第7巻1・2、日本超心理学会、2002年、6-10頁、ISSN 1343-926X、NAID 110002479365。
- 渡辺宙明「念力金属曲げ(PKMB)の研究 : 実験とビデオ映像、顕微鏡写真による検討(<特集>第36回日本超心理学会大会)」『日本超心理学会誌 : 超心理学研究』第8巻1・2、日本超心理学会、2003年、9-16頁、ISSN 1343-926X、NAID 110003479995。
- 渡辺宙明「形状記憶合金による念力金属曲げの実験(<特集>第38回日本超心理学会大会)」『日本超心理学会誌 : 超心理学研究』第10巻1・2、日本超心理学会、2005年、27-31頁、ISSN 1343-926X、NAID 110003479984。
- 小久保秀之ほか「念力課題および顔表情認知課題における特異能力者の生理心理的研究(研究発表,第41回日本超心理学会大会)」『日本超心理学会誌 : 超心理学研究』第13巻1・2、日本超心理学会、2008年、18-27頁、ISSN 1343-926X、NAID 110007028468。
- 小久保秀之ほか「念力課題中の脳血流-特異能力者の生物物理的・生理心理的研究-」(PDF)『Journal of International Society of Life Information Science』第26巻第2号、国際生命情報科学会、2008年、223-246頁、ISSN 1341-9226。