徳間文庫
徳間文庫(とくまぶんこ)は、株式会社徳間書店が発行している文庫レーベル。
沿革と概要
[編集]1980年(昭和55年)10月に創刊された[1]。創刊ラインナップは、赤川次郎『死者は空中を歩く』、生島治郎『ザ・シャドウ刑事』、勝目梓『炎の残像』、笹沢左保『3000キロの罠』、都筑道夫『退職刑事』、西村寿行『君よ憤怒の河を渉れ』、檜山良昭『スターリン暗殺計画』、平井和正『新・幻魔大戦』など[2]。
徳間文庫カレッジシリーズ(実用・教養、2014年-17年)、徳間時代小説文庫シリーズ(2015年 -)、パステルシリーズ(少女向け、1989年-91年)など、様々なジャンルのシリーズを展開している。
2001年より、日本文藝家協会編の年刊アンソロジー「短篇ベストコレクション 現代の小説」を刊行している[3]。
2015年、徳間文庫大賞が創設される。同大賞では、既刊の徳間文庫から読者と書店員が選んだ8点を候補作として、「書下し部門」「定番部門」の2部門で大賞が選ばれた(第二回からはその分類はなし)[4]。
また、「エブリスタ小説大賞2015-16」と連動して「徳間文庫 冒険エンターテインメント小説賞」を行った。
また、2021年、TSUTAYAと執筆ツール「Nola」主催ではじまった『次世代作家 文芸賞』において、「一般向けエンターテイメント小説部門」を受賞した作品は、徳間文庫で刊行されることになった[5]。
徳間書店刊行の文庫レーベルは他に、キャラ文庫、徳間デュアル文庫がある。
2006年、島田洋七『佐賀のがばいばあちゃん』が映画化されている[6]。2013年、柴田よしき『激流』がテレビドラマ化されている[1]。真梨幸子『殺人鬼フジコの衝動』は、50万部を超えるベストセラーとなっている[7]。
2021年10月より、復刊専門の文庫内レーベルとして「トクマの特選!」が刊行開始された[8]。
徳間文庫大賞
[編集]- 第1回 2015年
- 第2回 2016年『生きるぼくら』(著/原田マハ)
- 第3回 2017年『警視庁公安J』(著/鈴峯紅也)
- 第4回 2018年『二年半待て』(著/新津きよみ)
- 第5回 2019年『朽ちないサクラ』(著/柚月裕子)
- 第6回 2020年『痣』(著/伊岡瞬)
- 第7回 2021年『黙過』(著/下村敦史)
- 第8回 2022年『麻倉玲一は信頼できない語り手』(著/太田忠司)
- 第9回 2023年『歌舞伎座の怪紳士』(近藤史恵/著)[10]
- 第10回 2024年『国道食堂 1st season』(小路幸也/著)、『月はまた昇る』(成田名璃子/著)[11]
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b 沿革 | 徳間書店
- ^ オンライン書店 Honya Club.com:商品検索
- ^ オンライン書店 Honya Club.com:商品検索
- ^ 【新文化】 - 徳間書店、「文庫大賞」創設 書店報奨も
- ^ https://www.tokuma.jp/news/n46827.html
- ^ 映画 佐賀のがばいばあちゃん - allcinema
- ^ 書店員が選んだ「この作品のここに注目!「○○」がすごい3冊」(1) - 新刊JPニュース
- ^ “過去の名作をエンタメ感度の高い新世代に向け、時代の空気感にフィットした“読まれ方”を提案し「令和の“新刊”」として贈る徳間文庫・復刊専門レーベル「トクマの特選!」始動|徳間書店のプレスすリリーズ”. PR TIMES (2021年9月30日). 2021年10月12日閲覧。
- ^ 「徳間文庫大賞2022」太田忠司さんの『麻倉玲一は信頼できない語り手』に決定!
- ^ 過去受賞作アーカイブ
- ^ 第10回徳間文庫大賞2024