コンテンツにスキップ

南牧村 (群馬県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
なんもくむら ウィキデータを編集
南牧村
南牧村旗 南牧村章
南牧村旗 南牧村章
日本の旗 日本
地方 関東地方
都道府県 群馬県
甘楽郡
市町村コード 10383-7
法人番号 3000020103837 ウィキデータを編集
面積 118.83km2
総人口 1,314[編集]
推計人口、2024年11月1日)
人口密度 11.1人/km2
隣接自治体 甘楽郡下仁田町多野郡神流町上野村
長野県佐久市南佐久郡佐久穂町
村の木 スギ[1]
村の花 ヒトツバナ[1]
村の鳥 ウグイス[1]
南牧村役場
村長 長谷川最定
所在地 370-2806
群馬県甘楽郡南牧村大字大日向1098[2]
北緯36度09分31秒 東経138度42分41秒 / 北緯36.1586度 東経138.7114度 / 36.1586; 138.7114 (南牧村)座標: 北緯36度09分31秒 東経138度42分41秒 / 北緯36.1586度 東経138.7114度 / 36.1586; 138.7114 (南牧村)
南牧村役場
外部リンク 公式ウェブサイト

南牧村 (群馬県)位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキプロジェクト
テンプレートを表示

南牧村(なんもくむら)は、群馬県甘楽郡高齢化率日本一の自治体である[3]

隣の長野県南佐久郡にある同じ漢字表記の南牧村は「みなみまきむら」と読む。

地理

[編集]

群馬県の南西部の山間に位置する[4]。村域は東西に16.5キロメートル、南北に9.2キロメートルで、面積は118.83平方キロメートル、標高は最低320メートルから最高1442メートルである[5]

  • - 荒船山(標高1423m、日本二百名山ぐんま百名山)、日影山(1407m)、大屋山(1081m)、烏帽子岳(1182m、ぐんま百名山)、小沢岳(1089m、ぐんま百名山)、鹿岳(1015m、ぐんま百名山)、黒滝山(870m、ぐんま百名山)、立岩(1265m、ぐんま百名山)桧沢岳(1133m、ぐんま百名山)、四ッ又山(900m、ぐんま百名山)
  • 河川 - 南牧川、大塩沢川、桧沢川、熊倉川、大仁田川、底瀬川、椚川、星尾川、道場川
  • 湖沼 - 大仁田湖(大仁田ダム)[6]

     蓼沼

隣接している自治体

[編集]

歴史

[編集]
  • 戦国時代(詳細な年は不明)
  • 1955年昭和30年)3月15日 - 磐戸村月形村尾沢村が合併し南牧村が誕生し、現在に至る。合併当時はコンニャク栽培で栄えていた。
  • 1956年(昭和31年)4月1日 - 村の一部(大字小沢のうち漆原・大萱・山の神・金沢・横岩・青梨子)が同郡下仁田町に編入される。
  • 2007年平成19年)
    • 9月6日 - 台風9号による大雨のため、南牧村の県道・村道が崩壊し、孤立状態となった。
    • 9月12日 - 秋雨前線による大雨のため、南牧村の県道・村道が再び崩壊し、孤立状態となった。
  • 2008年(平成20年)8月27日 - 富岡市・下仁田町とともに「富岡甘楽地域合併研究会」を設立。甘楽町の参加を得られず、2009年(平成21年)2月24日に活動休止[7]
  • 2012年(平成24年)3月 - 村のマスコットキャラクターに「なんしぃちゃん」を選定。明日の南牧を創る会が県や村、商工会からの支援を受けて村内に募集、デザイン化した。滝をイメージした髪に村花ヒトツバナをあしらい、村章由来の服、村特産のを携える[8]
  • 2014年(平成26年)2月16日 - 前夜からの平成26年豪雪(積雪80センチメートル)のため、除雪がなかなか進まず、ほとんどの世帯が停電したため、孤立状態となった[9]
  • 2016年(平成28年)5月 - 都会の若者が参加、自然及び里山を学ぶための現代版寺子屋「なんもく大学」を開講[10]

人口

[編集]

1960年代以降、1万人未満になっており、高齢化率が2006年10月より日本一となっている[11]。2022年(令和4年)10月1日時点で、村民の平均年齢は68.9歳(男性:66.2歳、女性:71.3歳)である[12]過疎地域自立促進特別措置法第2条1項の「過疎地域」に指定されており、村の維持のためにも過疎対策が急務となっている。

2015年(平成27年)国勢調査における老年人口割合は60.5%と、日本一の割合である(限界自治体)。同調査において老年人口割合が60%を超えている市町村は当村のみである。逆に年少人口割合は3.0%で、2015年の時点で日本一低い割合である。

2020年(令和2年)国勢調査では老年人口割合が65.2%とさらに増大し、引き続き日本一の数値となった。年少人口割合は2.4%で、日本で二番目に低い数字である。(なお日本一低い市町村は福島第一原子力発電所事故で町民の大半が避難していた大熊町である)

2014年平成26年)5月8日に、民間シンクタンク「日本創成会議」が発表した「消滅可能性都市」の市町村中で「最も消滅可能性が高い(推計若年女性人口減少率89.9%)」と指摘された[3][11]

南牧村と全国の年齢別人口分布(2005年) 南牧村の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 南牧村
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
南牧村(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 7,671人
1975年(昭和50年) 6,856人
1980年(昭和55年) 5,893人
1985年(昭和60年) 5,089人
1990年(平成2年) 4,387人
1995年(平成7年) 3,829人
2000年(平成12年) 3,340人
2005年(平成17年) 2,929人
2010年(平成22年) 2,423人
2015年(平成27年) 1,979人
2020年(令和2年) 1,611人
総務省統計局 国勢調査より


行政・立法

[編集]

村長

[編集]
  • 村長:長谷川最定(2014年5月1日就任、2期目)[13]

村議会

[編集]
  • 議長:相馬政之(2021年10月1日就任)[14]
  • 副議長:青木健太郎(2023年10月3日就任)[14]
  • 議員定数:8人 現員:8人(任期:2027年9月30日まで)[15]

県議会

[編集]
  • 選挙区:甘楽郡選挙区
  • 定数:1名
  • 任期:2023年(令和5年)4月30日 - 2027年(令和9年)4月29日[16]
議員名 会派名 備考
牛木義 自由民主党

衆議院

[編集]
選挙区 議員名 党派名 当選回数 備考
群馬県第5区(南牧村、渋川市富岡市安中市高崎市〈旧群馬町箕郷町榛名町倉渕村域〉、北群馬郡甘楽郡吾妻郡 小渕優子 自由民主党 9 選挙区

経済

[編集]
  • 2010年時点での本村総農家数は204で、農業就業人口は73人である[17]
  • 本村の工業統計(2003年 - 2013年)によると、従業者4人以上の事業所数は概ね10前後、年間の製造品出荷額等は概ね30億円前後である[18]
  • 特産品 - [19]御蔵砥砥石

地域

[編集]

交通

[編集]

村内に鉄道路線は走っていない。最寄り駅は、上信電鉄上信線下仁田駅

道路

[編集]
道の駅オアシスなんもく
南牧村ふるさとバス(2011年9月、下仁田駅前にて)

バス

[編集]
  • 南牧バス(南牧村営バス) - 下仁田駅と村内各地を結ぶ。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

[編集]
  • 三名瀑 - 三段の滝、線ヶ滝、象ヶ滝[20]
  • 蝉の渓谷 - 県指定天然記念物および名勝[20]
  • 六車カタクリこみち - カタクリ群生地(約10万株)[21]
  • 黒瀧山不動寺 - 村指定史跡[22]
  • 南牧村民俗資料館 - 村の山村生産用具1,031点(国の登録有形民俗文化財)を展示[22]
  • 山の美術館
  • なんもく村自然公園[23]
  • 木の葉石の湯(鉱泉を加温した共同浴場、星尾地区)[24]    
  • 大仁田ひとつばな祭り - 毎年5月3日、大仁田ダムで開催[6]
  • 大日向の火とぼし - 毎年8月14日 - 8月15日、大日向橋で開催される火祭り(国の選択無形民俗文化財、県指定重要無形民俗文化財[22]

出身者

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c 村の木・花・鳥”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  2. ^ 村役場所在地住所は南牧村「位置と地勢」、郵便番号日本郵便大日向の郵便番号」、座標は国土地理院群馬県 市区町村の役所・役場及び東西南北端点の経度緯度(世界測地系)」による(2016年3月13日閲覧)。
  3. ^ a b 相川俊英 (2014年11月11日). “少子高齢化が極まり「消滅可能性」で日本トップに!悲惨な南牧村が明るく取り組む移住者促進策の手応え”. 週刊ダイヤモンド (ダイヤモンド社). https://diamond.jp/articles/-/61902 2017年9月15日閲覧。 
  4. ^ あいさつ”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  5. ^ 位置と地勢”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  6. ^ a b 『南牧村観光ガイド』4ページ。
  7. ^ 富岡甘楽地域合併研究会”. 下仁田町. 2016年3月13日閲覧。
  8. ^ なんもく村マスコット なんしぃちゃん”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  9. ^ 『毎日新聞』2014年2月16日
  10. ^ 中央ろうきん助成プログラム
  11. ^ a b 山崎純 (2015年11月10日). “「消滅する」と言われた村 「ここで暮らせるのはあと10年か」群馬・南牧村の長谷川村長”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO92172300Y5A920C1I10000/ 2017年8月31日閲覧。 
  12. ^ 『群馬県の年齢別人口(令和4年10月1日現在)』40ページ。
  13. ^ 歴代の村長・助役・収入役”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  14. ^ a b 歴代の議長・副議長”. 南牧村議会. 2019年6月9日閲覧。
  15. ^ 南牧村議会の構成”. 南牧村議会. 2019年6月9日閲覧。
  16. ^ 議員の紹介 勤続年数・年齢順 - 群馬県議会(令和5年4月30日現在)”. www.pref.gunma.jp. 群馬県. 2023年4月30日閲覧。
  17. ^ 農業センサス”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  18. ^ 工業統計”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  19. ^ 『南牧村観光ガイド』9ページ。
  20. ^ a b 滝めぐり”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  21. ^ 花ごよみ”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  22. ^ a b c 南牧の文化財”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  23. ^ なんもく村自然公園”. 南牧村. 2016年3月13日閲覧。
  24. ^ 高齢化率日本一 限界集落/68年ぶり共同浴場/群馬「木の葉石の湯」毎日新聞』夕刊2018年11月5日(社会面)2018年12月15日閲覧。
  25. ^ 五郎兵衛記念館”. 佐久市. 2016年3月13日閲覧。

参考文献

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]