フォーセット航空251便墜落事故
ブラニフ航空での運用中に撮影された事故機(1989年) | |
事故の概要 | |
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日付 | 1996年2月29日 |
概要 | CFIT[1]:38 |
現場 |
ペルー アレキパ ロドリゲス・バロン国際空港の西6.3km地点[2] 南緯16度20分27秒 西経71度34分09秒 / 南緯16.34083度 西経71.56917度座標: 南緯16度20分27秒 西経71度34分09秒 / 南緯16.34083度 西経71.56917度 |
乗客数 | 117 |
乗員数 | 6 |
負傷者数 | 0 |
死者数 | 123(全員) |
生存者数 | 0 |
機種 | ボーイング737-222 |
運用者 | フォーセット航空 |
機体記号 | OB-1451 |
出発地 | ホルヘ・チャベス国際空港 |
経由地 | ロドリゲス・バロン国際空港 |
目的地 | コロネル・FAP・カルロス・サンタ・ロサ国際空港 |
フォーセット航空251便墜落事故は、1996年2月29日にペルーで発生した航空事故である。ホルヘ・チャベス国際空港からコロネル・FAP・カルロス・サンタ・ロサ国際空港へ向かっていたフォーセット航空251便(ボーイング737-222)が経由地のロドリゲス・バロン国際空港への進入中に墜落し、乗員乗客123人全員が死亡した[1]:34[2]。この事故はペルー国内で発生した航空事故としては最悪のものとなった[3]。
事故機
[編集]事故機のボーイング737-222(OB-1451)は、1968年に製造番号19072として製造され、同年10月21日に初飛行を行った。2基のプラット・アンド・ホイットニー JT8D-7Bを搭載しており、10月28日にユナイテッド航空へN9034Uとして納入された。その後、1971年6月14日にアロハ航空へ売却され、N73714として再登録された。1980年10月下旬まで同社で運用された後にエア・カリフォルニアに売却された。さらにブラニフ航空、AL AC 2 Corpでの運用を経て、1991年7月15日にフォーセット航空の機材となった[2][4]。
事故の経緯
[編集]国籍 | 乗客 | 乗員 | 合計 |
---|---|---|---|
ペルー | 77 | 6 | 83 |
チリ | 33 | 0 | 33 |
ベルギー | 2 | 0 | 2 |
カナダ | 2 | 0 | 2 |
ボリビア | 2 | 0 | 2 |
ブラジル | 1 | 0 | 1 |
合計 | 117 | 6 | 123 |
251便はホルヘ・チャベス国際空港 からロドリゲス・バロン国際空港 を経由してコロネル・FAP・カルロス・サンタ・ロサ国際空港へ向かう国内定期旅客便だった[2]。同機には乗員6人乗客117人が搭乗していた[1]:34。搭乗者の国籍は上記の表の通り[5]。
PET19時10分、251便はホルヘ・チャベス国際空港を離陸し、ロドリゲス・バロン国際空港へ向かった。ロドリゲス・バロン国際空港へ接近し、パイロットは滑走路09へのVOR/DME進入を開始した。空港付近では雷雨や霧などが報告されており、視程は4kmまで減少していた[2][6][7]。進入中、パイロットは管制官に9,500フィート (2,900 m)を飛行していると報告したが、実際の飛行高度は8,644フィート (2,635 m)であった[8]。また、滑走路の照明が見えないため、明るさを上げるよう求めた[6]。20時25分、251便は空港の2km手前に位置する、標高8,200フィート (2,500 m)の丘に墜落した[6][7][8]。胴体部は衝突した尾根を越え、別の尾根に衝突し、尾部は谷に滑落した。墜落時の飛行高度は空港の標高である8,405フィート (2,562 m)よりも低かった[2]。
事故調査
[編集]墜落前に火災が発生していたという目撃証言があったため、当初はエンジン故障が原因の可能性が示唆された[9]。しかし、その後の調査で墜落時にエンジンが正常に動作していたことが判明した[8]。
調査から、パイロットが高度計の圧力設定を誤り、その結果高度計に実際の飛行高度よりも高い数値が表示されていたことが判明した[8]。
脚注
[編集]- ^ a b c
- “Airline safety review”. Flight International 151 (4557): 34. (15–21 January 1997). ISSN 0015-3710. オリジナルの18 January 2015時点におけるアーカイブ。 .
- “Airline safety review”. Flight International: 35. オリジナルの18 January 2015時点におけるアーカイブ。 .
- “Airline safety review”. Flight International: 36. オリジナルの18 January 2015時点におけるアーカイブ。 .
- “Airline safety review”. Flight International: 37. オリジナルの18 January 2015時点におけるアーカイブ。 .
- “Airline safety review”. Flight International: 38. オリジナルの18 January 2015時点におけるアーカイブ。 . "The Faucett 737 crash was controlled flight into terrain."
- ^ a b c d e f 事故詳細 - Aviation Safety Network. 29 February 2012閲覧。
- ^ Ranter, Harro. “Accident record for Peru”. aviation-safety.net. Aviation Safety Network. 26 February 2020閲覧。
- ^ “Boeing 737 – MSN 19072 – OB-1451”. Airfleets.net. 29 February 2012閲覧。
- ^ “123 Reported Dead in Peru Plane Crash”. The New York Times. (1 March 1996). オリジナルの2 October 2013時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c “Faucett 737: engine emergency ruled out”. Flightglobal.com. Flight International. (13 March 1996). オリジナルの7 April 2014時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “Recorder reveals clue to 757 crash”. Flightglobal.com. Flight International. (6 March 1996). オリジナルの7 April 2014時点におけるアーカイブ。 . "A 28-year-old Boeing 737-200 (OB-1451) of Peruvian carrier Faucett Airlines crashed on a 29 February Lima-Arequipa domestic flight, killing all 117 passengers and six crew on board. The aircraft crashed at 8,200フィート (2,500 m) in mountains on the approach some 8キロメートル (4 nmi; 5 mi) from Arequipa, the airline says. The accident took place at 20:15 local time in rain and mist, with thunderstorms reported in the area, but the airport was accepting other flights at the time and operating normally."
- ^ a b c d Duffy, Paul; Velovich, Alexander (24 April 1996). “Track deviation was cause of Il-76 crash”. Flightglobal.com. Flight International. オリジナルの7 April 2014時点におけるアーカイブ。 . "The Faucett Airlines Boeing 737-200 which crashed on a night approach to Lima Airport〔ママ〕, Peru, on 29 February was lower than its captain believed it to be when it hit a hillside, say accident investigators. Data from the aircraft's cockpit-voice recorder and flight-data recorder reveal that, when the pilot reported the aircraft's altitude as 9,500ft, the 737 was at 8,640ft, about 850ft lower than the minimum approach height."
- ^ “'Black Box' of Plane That Crashed in Peru Is Found”. Los Angeles Times (1996年3月2日). 2014年4月5日閲覧。