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サーペンタイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サーペンタイン
欧字表記 Serpentine
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 2017年3月20日(8歳)
Galileo
Remember When
母の父 Danehill Dancer
生国 アイルランドの旗 アイルランド
生産者 Coolmore Stud
馬主 Michael Tabor, Derrick Smith & Susan Magnier
→N. C. Williams, L. J. Williams Et Al
調教師 Aidan O'Brienアイルランドの旗 アイルランド
→Robert Hickmott(オーストラリアの旗 オーストラリア)
→Gai Waterhouse & Adrian Bott(オーストラリアの旗 オーストラリア)
競走成績
生涯成績 34戦5勝
勝ち鞍
GI ダービーステークス 2020年
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サーペンタイン(英:Serpentine)は、アイルランドオーストラリア競走馬である。主な勝ち鞍は2020年ダービーステークス

戦績

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2歳(2019年)

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9月17日ゴールウェイ競馬場の未勝利戦でデビューしたが、11頭立てで勝ち馬から16馬身差の10着と惨敗する。

3歳(2020年)

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3歳初戦となった6月12日カラ競馬場の未勝利戦に1番人気で出走するも5着。6月27日カラ競馬場の未勝利戦では後続馬に9馬身差をつけて逃げ切り、3戦目で初勝利を挙げる。その後は新型コロナウイルス感染拡大の影響により7月4日に延期となったダービーステークスに中6日のローテーションで参戦。8番人気タイという評価であったが、好スタートからハナに立つと大逃げの展開に持ち込み直線で10馬身以上のセーフティリードを保つと、有力馬のカメコやイングリッシュキングの追撃も届かず、最後は2着馬ハリーファサットに5馬身半差をつけG1初制覇を飾った[1]。騎乗したエメット・マクナマラはテン乗りで初のダービー制覇、エイダン・オブライエン調教師はアンソニーヴァンダイクに続く連覇で、史上最多のダービー8勝目を挙げた[2]

秋シーズン初戦は9月に順延したパリ大賞典にクリストフ・スミヨンが騎乗。大逃げの前走とは異なりノーベルプライズに続く3番手でのレース運びとなった。同馬を含めた先頭勢は最後の直線で伸びを欠け、後方から来た前年勝ち馬ジャパンの弟であるモーグルの4着に終わった[3]。その後はクリストフ・スミヨンを鞍上に迎え凱旋門賞に出走予定であったが、オブライエン厩舎で使用されているゲイン社の飼料から禁止薬物が検出されたことを受け、同馬含む4頭の尿検査が実施された。結果、4日朝(日本時間)に陽性であることが判明、[4]出走取消[5]となった。その後、10月17日のチャンピオンステークスに出走したがアデイブの4着に敗れて3歳シーズンを終える。

4歳(2021年)

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5月22日のタタソールズゴールドカップで始動したがブービーの7着に敗れると、長距離路線に矛先を変えて6月のゴールドカップに出走するも8着。7月のグッドウッドカップでは6着という結果であった。

5歳(2022年)~8歳(2025年)

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休養中に去勢し、オーストラリアのR.ヒックモット厩舎へ移籍[6]。2022年7月2日のリステッド・WChSファイナルに出走したが12着と大敗すると、その後も勝ち星を挙げることなくG.ウォーターハウス&A.ボット厩舎へ再び転厩する。再転厩初戦となった2023年4月イーグルファーム競馬場のハンデキャップ競走で約2年10カ月ぶりの勝利を飾るも、その後は勝ち星から遠ざかっていたが、2024年3月9日のランドウィックシティステークス(L)に勝利すると、続く3月30日のG3ネヴィルセルウッドステークスでは好スタートからハナを奪い、直線入口で後続を突き離すと最後は中団から追い込んできたゼイレックの追撃を振り切り2020年英ダービー以来の重賞制覇を果たした[7]。しかし、その後のレースでは着外続きとなり8歳となった2025年1月1日のG2パースカップ14着を最後に現役を引退した[8]

競走成績

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出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
201909.17 ゴールウェイ 未勝利戦 芝1710m 10着 W.ローダン 16馬身 Persia
202006.12 カラ 未勝利戦 芝2000m 5着 S.ヘファナン 2 1/2馬身 Galileo Chrome
0000.06.27 カラ 未勝利戦 芝2000m 1着 W.ローダン 9馬身 (Monument Valley)
0000.07.04 エプソム 英ダービー G1 芝2410m 1着 E.マクナマラ 5 1/2馬身 (Khalifa Sat)
0000.09.13 パリロンシャン パリ大賞典 G1 芝2400m 4着 C.スミヨン 4 1/4馬身 Mogul
0000.10.17 アスコット 英チャンピオンS G1 芝1990m 4着 W.ビュイック 6 1/4馬身 Addeybb
202105.23 カラ タタソールズゴールドC G1 芝2100m 7着 W.ローダン 17 1/2馬身 Helvic Dream
0000.06.17 アスコット ゴールドC G1 芝3990m 8着 R.ムーア 24 1/4馬身 Subjectivist
0000.07.27 グッドウッド グッドウッドC G1 芝3200m 6着 R.ムーア 10馬身 Trueshan

血統表

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サーペンタイン血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サドラーズウェルズ系
[§ 2]

Galileo
1998 鹿毛
父の父
Sadler's Wells
1981 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
父の母
Urban Sea
1989 栗毛
Miswaki Mr Prospector
Hopespringseternal
Allegretta Lombard
Anatevka

Remember When
2007 栗毛
Danehill Dancer
1993 鹿毛
Danehill Danzig
Razyana
Mira Andonde Sharpen Up
Lettre d'Amour
母の母
Lagrion
1989 栗毛
Diesis Sharpen Up
Doubly Sure
Wrap It Up Mount Hagen
Doc Nan
母系(F-No.) 9号族(FN:9-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 3×5、Sharpen Up 4×4 [§ 4]
出典
  1. ^ [9]
  2. ^ [10]
  3. ^ [9][10]
  4. ^ [9][10]

脚注

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  1. ^ 英ダービーは人気馬総崩れ、伏兵サーペンタインの大逃げで“行った行った”の決着”. JRA-VAN (2020年7月5日). 2020年8月25日閲覧。
  2. ^ 9番人気サーペンタイン逃げ切り大波乱/英ダービー 日刊スポーツ、2020年7月5日、2020年8月28日閲覧
  3. ^ 【仏・パリ大賞結果】モーグルが突き抜けてV 全兄ジャパンと兄弟制覇 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2020年10月3日閲覧。
  4. ^ 凱旋門賞に出馬予定だった4馬から禁止薬物 武豊が参戦できず”. ライブドアニュース. 2020年10月4日閲覧。
  5. ^ 2020凱旋門賞(G1)でジャパン、ソヴリン、モーグル、サーペンタインが出走取消 JRA”. jra.jp. 2020年10月3日閲覧。
  6. ^ 2020年の英ダービー馬サーペンタイン、去勢と転厩を経て豪州デビューへJRA-VAN Ver.World、2022年7月1日配信・閲覧
  7. ^ 豪G3ネヴィルセルウッドS、サーペンタインが2020年英ダービー以来の重賞勝ちJRA-VAN Ver.World、2024年4月3日配信・閲覧
  8. ^ Serpentine, 25-1 winner of bizarre Derby behind closed doors in 2020, has been retired in Australiaレーシングポスト、2025年1月2日配信・閲覧
  9. ^ a b c Serpentine(IRE) 5代血統表”. JBIS-Search. 日本軽種馬協会. 2021年11月10日閲覧。
  10. ^ a b c Serpentineの血統表|競走馬データ - netkeiba.com”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2021年11月10日閲覧。

外部リンク

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