シオザキソウ
シオザキソウ(学名: Tagetes minuta )は、キク科コウオウソウ属に分類される一年草。別名コゴメコウオウソウ[3]。南米原産で、日本では帰化植物の一つ。花は貧弱であるが、マリーゴールドの近縁種とされる。中国名は、印加孔雀草[1]。
シオザキソウ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Tagetes minuta L. (1753)[1] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Southern Cone Marigold,Stinking Roger,black mint[2] |
分布
編集南アメリカを原産地とする[4]。北アメリカ、アフリカ、オーストラリア、日本など世界中に帰化している[4]。
日本では1957年に東京都江東区深川塩崎町(かつての深川区塩崎町、現在の塩浜2丁目)で、田中肇によって初めて帰化が確認され[3]、和名も発見地に由来する[4]。久内清孝は1955年に三重県で、1963に福岡県で見いだされたことを報告した[3]。
特徴
編集一年生草本で草丈は20 - 100センチメートル (cm) ほどになる[3]。全体に無毛で、強い臭いを放つ[3]。葉は奇数羽状複葉で対生し、5 - 15個の小葉からなる[3]。小葉には鋸歯があり、陽に透かすと円形で半透明の腺点が散在するのが見える[3]。
頭花は枝に束生し、花も果実も黄緑色の総苞に隠れ、わずかに先端部分だけが出る[3]。総苞片は癒着して、長さ8 - 14ミリメートル (mm) 、幅2 - 3 mmの筒状になり、先端は浅く5裂する[3]。頭花のうち、舌状花は2 - 3個で、黄色で先が浅く2裂する[3]。筒状花は3 - 5個つく[3]。舌状花、筒状花ともに鱗片状の冠毛をもつ[3]。果実は黒褐色の棒状で、トゲ状の冠毛がある[3]。
市街地、草原、田畑などに生育する。
利用
編集ケチュア語ではワカタイ(Huacatay)といい、自生するペルー、エクアドル、チリとボリビアの一部ではハーブとして用いられる。
参考文献
編集- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Tagetes minuta L. シオザキソウ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月11日閲覧。
- ^ California Dept. of Food and Agriculture data sheet: Tagetes minuta
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 長田武正 1976, p. 78.
- ^ a b c 清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七『日本帰化植物写真図鑑 Plant invader 600種』全国農村教育協会、2001年7月26日。ISBN 4-88137-085-5。p.393
関連項目
編集外部リンク
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