芝能楽堂(しばのうがくどう)は明治時代、芝公園の敷地内にあった能舞台の通称。単に「能楽堂」あるいは「能楽社」とも。明治維新により衰微した猿楽の再興を目指して創建された。1902年(明治35年)靖国神社に奉納・移転、以降は「九段能楽堂」「靖国神社能楽堂」と称され、現在に至る。 猿楽復興のシンボルとして、明治10〜20年代にかけ「」らの活躍の場となった。また屋根付きの能舞台と観客席を一つの建物の中に収めたいわゆる現行の「能楽堂」の先駆であり、その出現は近代以降の能楽のあり方全体に大きな影響を与えたとされる。