臺実験(うてなじっけん)とは、1950年頃、東京都立松沢病院において発生した人体実験事件である。精神科医の臺弘(後の東京大学教授)の指揮の下、精神外科医の廣瀬貞雄(後の日本医科大学名誉教授)が、精神外科手術に便乗して、約80人の患者から無断で生検用の脳組織を切除した。 ロボトミー後に機能を停止すると予測された部分から、組織採取を行った。つまり、実際の手術の手順は、組織採取が先で、ロボトミーが後である。 その約20年後に石川清(当時東大講師)が当件を告発したことから、東京大学や日本精神神経学会を巻き込んた論争が起こった。