水道方式(すいどうほうしき)とは、計算方法の最も基礎的な概念・手順を効率よく理解させるための理論である。暗算よりも筆算を基本的で発展性のある計算方法とし、1958年頃に、数学者の遠山啓・銀林浩が中心となって提唱した。水道方式ではタイルという正方形のマスで位取りを理解させる。「タイルを使った位取り指導」には大正新教育運動時代の田籠松三郎や鈴木筆太郎の先行研究があり、遠山らもこれらと独立にタイルを採用した。水道方式ではタイルを使うだけでなく「計算の型分けによる効率的なドリル」を提唱した。水道方式の語源は最も基本的な「計算の素過程」を練習した後、最も一般的な型を「水源地」にして、一般から特殊へと型分けによるドリルを教えていく流れを「水道管の分岐や流れ」に模して遠山らが名付けた