張 安(ちょうあん、生没年不詳)は、熊本県玉名郡和水町(旧菊水町)にある前方後円墳・江田船山古墳から出土した鉄刀に銀象嵌された銘文の作者。中国人名であるため、渡来系の人物とみられるが、一説に百済に帰化していた中国人。一方、蔣立峰、厳紹璗、張雅軍、丁莉は「熊本県江田船山の中期古墳から出土した太刀の銘文には、『刀を作る者の名は伊太加、書する者は張安なり』などの文字が刻されている。『書する者は張安なり』は、この銘文の著者が中国の血筋を持つ大陸移民であったことを示し、『伊太加』は日本語の人名の読みを示す漢字である」と述べている。