分離工学(ぶんりこうがく、英語:separation engineering)とは、化学工業における分離プロセスについて扱う学問である。分離科学とも呼ばれる。 分離工学を学ぶには、物理化学(熱力学)や移動現象論の知識が必要となる。混合物の中から目的物だけをえらび、抽出することを分離といい、化学工学を専門とする者にとって、分離工学は非常に重要な分野であるといってよい。日本の大学の化学工学に関する学科における、分離工学の講義では、吸着、蒸留、ガス吸収、抽出、膜分離などを扱うことが多い。分離工学は、分離精度を求めたり(例えばAとBの2成分混合物を単蒸留した場合、製品の組成はどうなるかを考えるようなことである)、分離装置(蒸留塔や吸収塔など)を設計したりするということがその目的である。