チリ領南極(チリりょうなんきょく、スペイン語: Antártica Chilena、Territorio Chileno Antártico)とは、1940年以来チリが自国の領土と主張している南極大陸の一部領域である。南極点を中心として、西経53度から西経90度の間、南緯60度以南の扇形の範囲からなり、西経53度から西経80度まではイギリス領南極地域と、西経53度から西経74度まではアルゼンチン領南極と、部分的に重複している。 この地域には南極海のサウス・シェトランド諸島、南極半島とその周囲の島々(アレクサンダー島、など)、南極大陸本土のエルスワースランドなどが含まれる。面積は1,250,000平方kmに達している。その範囲はチリ内務省が出した1940年第1747号布告で規定されており、当該範囲内の棚氷、島、入江など未知のものも含めてすべてチリの領土とされている。 ただし、チリの主張は国際的には認められていない。また、チリも締約している南極条約によって、南極地域における領土主権、請求権は凍結されている。