CP対称性の破れ(CPたいしょうせいのやぶれ、英:CP violation、CP-symmetry、charge conjugation parity symmetry)とは、物理学、特に素粒子物理学において、CP対称性に従わない事象のことである。CP対称性の破れは1964年に中性K中間子の崩壊の観測から発見され、ジェイムズ・クローニンとヴァル・フィッチはその功績により1980年にノーベル物理学賞を受賞した。現在も、理論物理及び実験物理で積極的な研究が行なわれている分野の一つとなっている。現在の宇宙では、物質が反物質よりもはるかに多い。宇宙の歴史の中でこの非対称性を生成するためにはCP対称性の破れが必要条件であり、サハロフの三条件のひとつとして知られている。