薔薇王の葬列

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表 話 編 歴

『薔薇王の葬列』（ばらおうのそうれつ）は、ウィリアム・シェイクスピアの史劇『ヘンリー六世』及び『リチャード三世』を原案とした^[1]、菅野文による日本の歴史漫画作品。『月刊プリンセス』（秋田書店）にて2013年11月号から連載されており^[1]、単行本は2015年12月現在既刊4巻。

白薔薇のヨーク家と赤薔薇のランカスター家の王位を巡る戦い「薔薇戦争」を描いた作品。主人公リチャード3世を両性具有の人物として描く。

リチャードは父リチャード（2世）が王となることを望み、父は現王のヘンリー6世と約束を取り交わす。そうしたことで、ヘンリーの息子エドワードは廃嫡され、息子の次期王の座を奪われた王妃マーガレットは夫の不甲斐なさに悔しさを滲ませる。

リチャードは強い男でありたいと望むが、羊飼いの振りをしていた宿敵であるはずのヘンリー6世にそうとは知らずに惹かれていき、自分の中の「女」を実感する。ヘンリーの息子・エドワードはリチャードを女だと思い執着していくが、父とリチャードの抱擁を見てしまい、父への怨みを募らせていく。リチャード2世の死で王位を継いだヨーク家の長男・エドワードは無類の女好きとして知られ、フランスの姫君との婚約話が持ち上がる中、小貴族の未亡人・エリザベスの美貌に魅了され関係を持つ。しかしながら、エリザベスの本当の目的は、亡き夫の復讐のために王位継承権を持つ王子を産むことだった。女に現を抜かすエドワードを今こそ討つ時と、重臣だったウォリックがジョージを擁して反旗を翻す。

リチャード（三世）

声 - 斎賀みつき^[2]

主人公。ヨーク公爵の三男。両性具有。

エドワード

リチャードの兄。ヨーク公爵の長男、後に王。

ジョージ

リチャードの兄。ヨーク公爵の次男。

リチャード・プランタジネット（リチャード二世）

ヨーク公爵。三兄弟の父。

セシリー

ヨーク公爵妃。三兄弟の母。リチャードを悪魔の子と忌み嫌う。

ケイツビー

リチャードが生まれた頃から仕える世話係。

ウォリック

リチャード二世の右腕的存在。キングメーカーと名高かったが、王位に就いたエドワード4世の裏切りにより、整いつつあったフランスとの和睦が破談になり、信用を失い、ジョージを擁して王位簒奪を企む。

アン・ネヴィル

ウォリック卿の長女。リチャードを慕う。

イザベル・ネヴィル

ウォリック卿の次女。ジョージと結婚する。

バッキンガム

公爵。リチャードのキングメーカーになると宣言する。

ヘンリー6世

声 - 浪川大輔^[2]

ランカスター家の王位継承者であり、時の王。敬虔なクリスチャンで、戦や殺戮を嫌う。羊飼いに憧れ、森の中でリチャードと出会う。

マーガレット

王妃、ヘンリーの妻。不甲斐ない夫に替わって軍を指揮し、王位簒奪を企むヨーク家に戦いを挑む。

エドワード

声 - 松岡禎丞^[2]

ヘンリー六世の息子。幽閉中のリチャードを訪ねた際に、はだけた胸元を見てしまい、リチャードを女だと思う。

ジャンヌダルク

男装の罪で処刑されたフランスの魔女。亡霊となってリチャードを惑わす。

エリザベス・ウッドヴィル

戦死した夫の復讐のためにエドワード4世に近付き、その寵愛を得て、密かに結婚。王子を産んで王位に就けようと企む。娘エリザベスを産む。

• 菅野文『薔薇王の葬列』秋田書店〈プリンセスコミックス〉 既刊4巻（2015年12月現在）
  1. 2014年3月14日発売^[3]、ISBN 978-4-253-27181-3
  2. 2014年9月18日発売^[4]、ISBN 978-4-253-27182-0
  3. 2015年1月16日発行^[5]、ISBN 978-4-253-27183-7
  4. 2015年7月16日発行^[6]、ISBN 978-4-253-27184-4