ゆいいつしんとう【唯一神道】
室町時代末期、吉田神社の卜部兼俱うらべかねともによって確立された神道。
ゆいいつむに【唯一無二】
この世でただ一つしかないこと。他に同類のものがなく、その一つ以外並ぶものがないこと。▽「唯一」「無二」は、ともに二つとないことを表す類義語で、これを重ねて意味を強調した語。
ゆいがどくそん【唯我独尊】
この世で、自分ほど偉いものはいないとうぬぼれること。釈迦しゃかが生まれたときに七歩歩き、一方で天を指し、他方で地を指して唱えたという言葉と伝えられる。この世の中で自分より尊いものはいないという意味。▽「天上天下てんげ唯我独尊」の略。「唯我」はただ自分のみということ。「独尊」は自分だけが一人尊いということ。
ゆいまいちもく【維摩一黙】
雄弁よりも沈黙のほうが価値があるということ。
ゆうおうまいしん【勇往邁進】
恐れることなく、自分の目的・目標に向かって、ひたすら前進すること。▽「勇往」は勇んで行くこと。「邁進」は勇敢に突き進んで行くこと。元気よく前進すること。
ゆうがいむえき【有害無益】
害になることはあっても、益になることはないこと。悪影響ばかり出現し、何の利益や得にもならないこと。
ゆうきどうどう【雄気堂堂】
雄々しく立派で、誇らしげであること。落ち着いて、びくともしないようす。
ゆうきりんりん【勇気凛凛】
失敗や危険をかえりみず、勇敢に物事に立ち向かっていこうとするさま。▽「凛凛」は勇ましく勢い盛んなさま。りりしいさま。
ゆうきりんりん【勇気凜凜】
勇ましい勢いに満ちあふれているさま。
ゆうけいむけい【有形無形】
形あるものと、形がないもの。目に見えるものと見えないものの両方。
ゆうけんぐんばい【邑犬群吠】
小人しょうじんがこぞって集まり、人のうわさなどを盛んに言い合うことの形容。また、小人が多く賢人を非難するたとえ。村里にすむ犬が群がって吠ほえるという意から。▽「邑」は村里のこと。「群吠」は群がって吠える意。「吠」は「べい」とも読む。
ゆうげんじっこう【有言実行】
口にしたことは、何が何でも成し遂げるということ。▽「不言実行」をもじってできた語。
ゆうこうむこう【有口無行】
口先からの出まかせばかりで、実行が伴わないこと。▽「有口」は口ばかりが達者なこと。やかましいこと。「無行」は実行がないこと。
ゆうこうむこう【有厚無厚】
詭弁きべんのこと。極端に厚いものは、そのものが厚いとか薄いとかいうことができないから、厚いも薄いも同じもので、もともとは、厚さという概念などないのだという詭弁。
ゆうざいたいりゃく【雄材大略】
傑出して大きな才能と計画のこと。▽「雄材」は優秀な才能のこと。「雄」は秀でる、すぐれること。「材」は才能・能力のこと。「略」ははかりごと・計画・計略のこと。「材」は「さい」とも読む。
ゆうしゅうあんこん【幽愁暗恨】
人知れぬ深い憂いや恨み。▽「幽愁」は人知れぬ深い憂い。「暗恨」は人知れぬ恨み。「暗」は「闇」とも書く。
ゆうしゅうのび【有終之美】
最後までしっかりやり通し、立派な結果を残すこと。しめくくりを美しくするという意から。
ゆうしょうれっぱい【優勝劣敗】
生存競争で、境遇に適した者や強い者が生き残って栄え、弱い者が滅びること。すぐれた者が勝ち、劣っている者が負けることから。
ゆうしんぼつぼつ【雄心勃勃】
雄々おおしい勇気が盛んにわいてくるさま。▽「雄心」は雄々しい心、勇ましい精神。「勃勃」は盛んに起こるさま。
ゆうじゅうふだん【優柔不断】
ぐずぐずして、物事の決断がにぶいこと。また、そのさま。▽「優柔」はぐずぐずしているさま。
ゆうずうむげ【融通無碍】
行動や考えが何の障害もなく、自由で伸び伸びしていること。▽「融通」は滞りなく通ること。「無礙」は妨げのないこと。「礙」は「碍」とも書く。
ゆうずうむげ【融通無礙】
意見や行動が自由で、何ものにもとらわれずにのびのびとしていること。また、状況に応じた処理や解決を行うこと。
ゆうそくこじつ【有職故実】
朝廷や公家、武家の昔からの行事や法令・儀式・制度・官職・風俗・習慣の先例、典故。また、それらを研究する学問。▽「有職」は「ゆうしょく」「ゆうそこ」とも読む。「職」は、もと「識」と書いた。
ゆうたいこうとう【勇退高踏】
官職を勇退し、俗世間から離れて生活すること。また、そのような生活態度。
ゆうだいごうそう【雄大豪壮】
雄々おおしくて、規模が大きいさま。また、盛んで立派なさま。▽「雄大」は雄々しく大きいさま。「豪壮」は大きく立派なさま。
ゆうびむかん【有備無患】
日常から十分に準備しておけば、万一の際でもあわてる必要はないということ。
ゆうぶんさぶ【右文左武】
文武の両道を兼ね備えること。また、文武の両道で天下を治めること。文を尊び、武を重んじる意から。▽「右文」は文筆を尊ぶこと。「左武」は武を尊ぶこと。「文ぶんを右みぎに武ぶを左ひだりにす」と訓読する。また「左武右文さぶゆうぶん」ともいう。
ゆうめいいきょう【幽明異境】
死に別れること。現世とあの世と、住む場所が違ってしまったという意。
ゆうめいむじつ【有名無実】
名ばかりが立派で、それに見合う実質が伴わないさま。
ゆうもうかかん【勇猛果敢】
勇ましくて力強く、決断力のあるさま。▽「勇猛」は勇ましく、たけだけしいさま。「果敢」は思いきりがよく勇敢なさま。
ゆうもうしょうじん【勇猛精進】
勇敢に、そして精力的に物事を行うこと。▽「勇猛」は勇ましく雄々おおしいこと。「精進」は精神を打ち込んで努力すること。仏教では「猛」は「みょう」と読む場合もある。
ゆうゆうかんえい【優游涵泳】
ゆったりとした心のままに、じっくりと学問や芸術を深く味わうこと。▽「優游」はゆったりしていること。伸び伸びとしてこせつかないこと。「涵泳」は水にひたり泳ぐ意で、ひたり味わうこと。「游」は「遊」とも書く。
ゆうゆうかんかん【悠悠閑閑】
ゆったりして気長に構え、のんびりするさま。▽「悠悠」は落ち着いたさま。のんびりしたさま。「閑閑」は静かで落ち着いたさま。「悠悠緩緩」「優優閑閑」「優優簡簡」とも書く。
ゆうゆうじてき【悠悠自適】
のんびりと心静かに、思うまま過ごすこと。▽「悠悠」はゆったりと落ち着いたさま。「自適」は自分の思うままに楽しむこと。「悠悠」は「優遊」「優游」とも書く。
ゆうゆうふだん【優遊不断】
[形動][文][ナリ]「優柔不断(ゆうじゅうふだん)」に同じ。
ゆかいてきえつ【愉快適悦】
楽しくうれしいこと。
ゆげざんまい【遊戯三昧】
自由気ままに遊びほうけること。物事にふけって、夢中になること。もとは仏教のことばで、何ものにもとらわれることなく、自由であることの意。
ゆさんがんすい【遊山翫水】
野山や水辺で遊ぶこと。「友を誘ひて—に出でたるついでに」〈色道大鏡・四〉
ゆだんたいてき【油断大敵】
注意を少しでも怠れば、思わぬ失敗を招くから、十分に気をつけるべきであるという戒め。▽「油断」は気をゆるめること。油断は大失敗を招くから、どんなものより恐るべき敵として気をつけよ、という意。