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繋靭帯炎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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繋靭帯炎(けいじんたいえん、英語: desmitis[1])は、部で発生する病気故障のひとつ。

第1指骨と第3中手骨(管骨)をつなぐ部分を球節と呼ぶ。この部分には種子骨が存在し、指骨・中手骨と互いに接続しているが、このつなぎの部分に位置する靭帯炎症を起こしたものを総称して繋靭帯炎と呼ぶ。球節にある種子骨の上部にある靭帯が炎症を起こすケースと、中手骨の下部にある靭帯が炎症を起こすケースがある。

球節は走行中の競走馬が脚を着地した際の衝撃を緩和する役目を担っているので、この部分に炎症や骨折を発症するケースが多くなる。また一旦症状が回復したとしても、運動強度を上げると再発しやすい性質がある[2]アスファルトのような硬い地面では問題ないがダートで問題が起きるという症例もあり、一概に「地面が硬いから発生する」というものではない[2]

一度発症すると治療に最低でも8か月~1年程度の期間を要すること[2]、また前述の通り調教を再開すると再発しやすいという性質から、近年の競走馬でこの故障により引退に追い込まれた例は少なくなく、屈腱炎と並んで競走馬にとって致命的な病気である。

繋靭帯炎の発症により引退に至った競走馬の例

繋靭帯炎から復帰した競走馬

脚注