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チヒロザメ

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チヒロザメ
チヒロザメ
Pseudotriakis microdon
保全状況評価
DATA DEFICIENT (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 軟骨魚綱 Chondrichthyes
亜綱 : 板鰓亜綱 Elasmobranchii
: メジロザメ目 Carcharhiniformes
: チヒロザメ科 Pseudotriakidae
: チヒロザメ属 Pseudotriakis
: チヒロザメ P. microdon
学名
Pseudotriakis microdon
de Brito Capello, 1868
和名
チヒロザメ (千尋鮫)
オシザメ(唖鮫)
英名
False catshark
(本文参照)
チヒロザメの分布域

チヒロザメ Pseudotriakis microdon(千尋鮫、英: False catshark)は、メジロザメ目チヒロザメ科に属するサメ。旧名オシザメ(唖鮫)。1科3属5種。全長3mに達する大型で深海性のサメである。稀種。

分類

名称

チヒロ(千尋)は深い海を表す語。

旧名はオシザメであったが、日本魚類学会は「オシ」が差別的語にあたるとし、2007年1月31日チヒロザ��に改名された[1]。チヒロザメはこの差別的標準和名の改名の対象になった軟骨魚類唯一の例である。

分布・生息域

ほぼ全世界の海洋に分布するが、東太平洋と南大西洋からは知られていない[2]大陸斜面に沿って、水深200〜1,890mの深海に生息する[2]

形態

全長295cm[3]。体型は細長い紡錘型。体色は全身が濃褐色。吻は長く、先端はやや尖る。眼は大きく緑色で、瞬膜を備える。眼の後ろには大きな噴水孔がある。2基の背鰭は低く、基底は長い。

生態

硬骨魚類を主食とし、他にカラスザメ科のサメやイカタコを捕食する[2]

胎生。前半は卵食型、後半は卵黄依存型という特殊な繁殖方法をとる。すなわち、子宮内の胎仔は最初、卵を食べて卵黄を自身の卵黄嚢に蓄積するが、最終的には蓄積した卵黄を使って成長する。産仔数は2〜4。産まれてくる子どもの大きさは、全長70〜140cm[3]。妊娠期間は知られていないが、1年以上、あるいは2〜3年以上に及ぶ可能性もある[2]。成熟サイズは、雄が全長200〜269cm、雌が全長212〜295cm。

人との関わり

ごく稀に深海底曵き網や延縄で混獲されるが、漁業の対象にはならない。

関連項目

参考文献

  1. ^ 「日本産魚類の差別的標準和名の改名最終勧告」 日本魚類学会。2010年9月16日。
  2. ^ a b c d Pseudotriakis microdon Kyne, P.M., Kazunari Yano & White, W.T. 2004. Pseudotriakis microdon. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.3. <www.iucnredlist.org>. Downloaded on 15 September 2010.
  3. ^ a b Pseudotriakis microdon FishBase. 2010年9月16日。

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