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{{Infobox 将棋棋士
|image      = 
|caption    = 
|分類 = 女流
|名前 = 石橋幸緒
|生年月日 = {{生年月日と年齢|1980|11|25}}
|没年月日 =
|プロ年度 = {{年月日|year=1993|month=10|day=1}}（{{年数|1980|11|25|1993|10|1}}歳）
|引退年度 = {{年月日|year=2014|month=1|day=31}}（{{年数|1980|11|25|2014|1|31}}歳）
|出身地 = [[東京都]][[小金井市]]
|所属 = [[日本将棋連盟]]（関東）<br />→[[日本女子プロ将棋協会]]（退会）
|師匠 = [[清水市代]]
|段位 = {{sup|元}}女流四段(退会)
|タイトル合計 = 3期<br/>女流王将1期<br/>女流王位2期
| 通算成績 = 女流通算 359勝199敗<ref name="女流通算"/><br/>(勝率{{勝率|359|199|record=n}})<!-- 引退棋士等頻繁な変更が必要ない場合利用してください --><ref name="女流通算">[[2013年度の将棋界#年度成績一覧]]</ref>
|優勝回数 = 5回
|作成日時=2020年6月17日
}}
'''石橋 幸緒'''（いしばし さちお、[[1980年]][[11月25日]]<ref name=":1">{{Cite web|和書|url=http://joshi-shogi.com/lpsa/prof/ishibashi.html|title=LPSA公式サイト 石橋幸緒 プロフィール|accessdate=2018-07-06|date=|publisher=[[日本女子プロ将棋協会]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20081205131208/http://joshi-shogi.com/lpsa/prof/ishibashi.html|archivedate=2008-12-05|url-status=dead|url-status-date=2018-07-06}}</ref> - ）は、元・[[女流棋士 (将棋)|将棋女流棋士]]<ref group="注釈">将棋の棋士と女流棋士はスポーツ選手などと異なり、引退しても棋士・女流棋士であることに変わりはない。元女流棋士とは、引退して所属団体を退会し、女流棋士の身分を放棄した者のことを指す。</ref>。

[[日本将棋連盟]]から女流棋士デビューし、その後[[日本女子プロ将棋協会|LPSA]]（日本女子プロ将棋協会）設立時に移籍し<ref>{{Cite web|url=http://joshi-shogi.com/lpsa/post_4.html|title=女流棋士新法人の正式名称|publisher=日本女子プロ将棋協会|date=2007-05-31|archive-url=https://web.archive.org/web/20080518042928/http://joshi-shogi.com/lpsa/post_4.html|archive-date=2008-05-18|accessdate=2024-04-20}}</ref>、LPSA代表理事も務めた（2010年 - 14年）。日本将棋連盟在籍時の女流棋士番号は33、LPSA在籍時のLPSA番号は10。東京都小金井市出身<ref name=":1" />。

女流棋士時代は[[清水市代]]女流七段門下であった<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nishinippon.co.jp/nlp/shogi/joui/19joui/profile.shtml|title=第１９期女流王位戦　両者プロフィール|accessdate=2018-07-06|website=|publisher=[[西日本新聞]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180706163611/https://www.nishinippon.co.jp/nlp/shogi/joui/19joui/profile.shtml|archivedate=2018-7-6}}</ref>。将棋界において、女流棋士が棋士・女流棋士の師匠であるのは、清水（師匠）・石橋（弟子）が唯一の事例である（[[2018年]]現在）。

== 人物 ==
生まれつきの腸閉塞で、医者からは「三日もつかどうか」と言われ、四歳までベッドから降りられず、身体的に病弱のため高校まで[[特別支援学校]]に通っていた。

養護学校に通っていた9歳のときにたまたま道で見かけた看板が契機になり、後に師匠となる清水市代の父親が当時経営していた将棋教室に通い始めて、頭角を現す<ref>[https://www.amazon.co.jp/dp/4569612911 生きてこそ光り輝く―19歳、養護学校から女流王将へ] - Amazon.co.jp</ref>。

1993年、当時歴代3位の最年少記録となる12歳10か月で女流棋士となる。

若手の強豪女流棋士として活躍していた時期には、[[千葉涼子]]・[[矢内理絵子]]と共に、「花の80年生まれ・若手3羽ガラス」と呼ばれた。
{{see|55年組_(将棋)#女流棋士の「55年組」}}

1999年、[[第21期女流王将戦]]で、師匠の[[清水市代]]との五番勝負を3勝2敗で制し初タイトル獲得<ref name="21期女流王将戦">{{Cite web|和書|url=http://www.shogi.or.jp/kikaij/jyouhou.htm |archiveurl=https://web.archive.org/web/20000303160831/http://www.shogi.or.jp/kikaij/jyouhou.htm |title=棋界情報局 女流棋界に10代のタイトルホルダー誕生！ |accessdate=2022-05-18 |archivedate=2000-03-03 |url-status=dead|url-status-date=2000-03-03}}</ref>。弟子が師匠からタイトルを奪ったのは男女合わせて初<ref name="21期女流王将戦"/>。また、{{nowrap|2連敗3連勝(●●○○○)}}でのタイトル奪取は女流タイトル戦では初<ref name="21期女流王将戦"/>。

「石橋開雲」の名前で[[書家]]としても活動し、自筆の書体を用いた将棋駒もある<ref>[http://moch.daishodai.ac.jp/kikakuten/shougi_zuhan3_03.html 棋士の愛用駒 3] - 大阪商業大学商業史博物館</ref>。旧知の仲である[[渡辺明 (棋士)|渡辺明]]が[[竜王戦|竜王]]のタイトルを初めて獲得し、免状等への署名・揮毫を行うことになった際には、石橋が書道の指導を行った<ref>『[[将棋の渡辺くん]]』（[[伊奈めぐみ]]著・[[講談社]]）第1巻 p.136</ref>。また一時は[[麻雀]]プロとして[[麻将連合-μ-]]に所属していた時期もあった<ref>[https://mj-news.net/news/201204213683 女流将棋棋士と女流麻雀プロの交流対局] - 麻雀ウオッチ・2012年4月21日</ref>。

2007年、[[日本女子プロ将棋協会]]（LPSA)設立に伴い、[[日本将棋連盟]]を退会して移籍。同年、第18期女流王位を獲得してLPSA初のタイトルホルダーとなる。

2010年、[[中井広恵]]の後を継いで、LPSAの2代目の代表理事に就任。

2012年7月に、LPSAが独自の基準により[[渡部愛]]を[[女流棋士 (将棋)|女流棋士3級]]と認定したことに端を発する、日本将棋連盟・女流棋戦主催社とLPSAとの対立において、石橋は2013年1月に第6期[[マイナビ女子オープン]]準決勝における[[里見香奈]]との対局を放棄するなど<ref>{{Cite news|title=日本女子プロ将棋協会（ＬＰＳＡ）による マイナビ女子オープン対局放棄についての記者会見の模様|date=2013-1-30|url=https://www.shogi.or.jp/news/2013/01/post_685.html|accessdate=2018-07-06|publication-date=|language=ja|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180706155315/https://www.shogi.or.jp/news/2013/01/post_685.html|archivedate=2018-7-6}}</ref>、LPSA代表理事として強硬な態度を堅持する。

{{see|日本女子プロ将棋協会#日本将棋連盟との対立}}

2014年1月31日付で現役を引退<ref name=":0">{{Cite web|和書|url=http://joshi-shogi.com/lpsa/news/news_20140128_ishibashi.html|title=石橋幸緒四段　現役引退とＬＰＳＡ退会のお知らせ|accessdate=2018-07-06|date=2014-01-28|publisher=[[日本女子プロ将棋協会]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20140129142032/http://joshi-shogi.com/lpsa/news/news_20140128_ishibashi.html|archivedate=2014-01-29|url-status=dead|url-status-date=2018-07-06}}</ref>。同年2月25日付で<ref name=":0" />、LPSA代表理事の任期が満了するのと同時にLPSAを退会し<ref name=":0" />、[[将棋界]]から去った。

== 棋歴 ==
*1999年{{0}}6月29日 - 第21期女流王将戦五番勝負で清水市代に挑戦し、[[女流王将戦|女流王将]]を獲得（初タイトル）。
*1999年11月{{0}}2日 - 第13回[[レディースオープントーナメント]]優勝
*2002年10月{{0}}5日 - 第7回[[鹿島杯女流将棋トーナメント]]優勝
*2002年11月{{0}}6日 - 第16回レディースオープントーナメント優勝
*2005年11月12日 - 第10回鹿島杯女流棋士トーナメント優勝
*2005年12月{{0}}8日 - 第19回レディースオープントーナメント優勝
*2007年{{0}}5月{{0|00日}} - 新団体のLPSA（日本女子プロ将棋協会）へ移籍。
*2007年11月{{0}}5日 - 第18期女流王位戦五番勝負で清水市代に挑戦し、[[女流王位戦|女流王位]]を獲得。
*2008年11月12日 - 第19期女流王位戦五番勝負で清水市代の挑戦を退け、女流王位を防衛。
*2014年{{0}}1月31日 - 現役引退。
*2014年{{0}}2月25日 - LPSA退会。

== 昇段・昇級履歴 ==
昇段・昇級規定は、[[将棋の段級#女流棋士|将棋の段級]]を参照。
*1993年{{0}}4月{{0|00日}} - [[女流育成会]]入会
*1993年10月{{0|00日}} - 女流2級
*1995年{{0}}4月{{0|00日}} - 女流1級（[[女流名人位戦]]B級入り・女流王位戦リーグ入り）
*1996年{{0}}4月{{0|00日}} - 女流初段（女流王位戦リーグ残留）
*1996年{{0}}9月{{0|00日}} - 女流二段（タイトル挑戦 = 第7期女流王位戦）
*1999年{{0}}6月29日 - 女流三段（タイトル1期 = 第21期女流王将戦）<ref>{{cite |和書 |url=https://dl.ndl.go.jp/pid/6047374/1/86 |title=近代将棋（1999年10月号） |page=171 |publisher=近代将棋社／国立国会図書館デジタルコレクション }}</ref>
*2004年10月{{0}}8日 - 女流四段（勝数規定／女流三段昇段後120勝）<ref>{{citation ja |url=http://www.shogi.or.jp/osirase/ |archive-url=https://web.archive.org/web/20040815082809/http://www.shogi.or.jp/osirase/ |title=棋士の昇段など（日本将棋連盟からのお知らせ） |website=日本将棋連盟 |archive-date=2004-08-15}}</ref>
*2014年{{0}}1月31日 - 現役引退
*2014年{{0}}2月25日 - LPSA退会

== 主な成績 ==
女流通算成績 359勝199敗（対局数558局、勝率 {{勝率|359|199|record=n}}）<ref name="女流通算"/>
=== 女流タイトル ===
;獲得タイトル（合計 3期）
*'''[[女流王将戦|女流王将]] - 獲得 1期'''：第21期（1999年）
**第21期（1999年）で、師匠の[[清水市代]]から3-2でタイトル奪取し初のタイトル獲得。翌年に清水の挑戦を受け1-3で敗れて失冠、防衛ならず。
*'''[[女流王位戦|女流王位]] - 獲得 2期'''：第18期（2007年）- 19期（2008年）
**第18期（2007年）で9連覇中の清水から3-2でタイトル奪取。翌年に清水の挑戦を3-2で退けてタイトル初防衛。

;タイトル戦登場（合計 12回）
*[[女流王将戦|女流王将]] - 登場 5回：第21期（1999年）- 22期、25-26期、第33期（2011年）
*[[女流王位戦|女流王位]] - 登場 6回：第7期（1996年）、13期、17-20期（2009年）
**第7期（1996年）に師匠の[[清水市代]]に初挑戦するも1-3で石橋が敗退<ref group="注釈">「[[棋士 (将棋)|棋士]]のタイトル戦における師弟対決」は、1969年度の第28期名人戦での[[大山康晴]] 対 [[有吉道夫]]が最初であった。2018年現在「大山康晴 対 有吉道夫」以外の組み合わせでの「棋士のタイトル戦における師弟対決」は実現していない。</ref>。
*[[大山名人杯倉敷藤花戦|倉敷藤花]] - 登場 1回：第11期（2003年）
 
;LPSA公認タイトル
*[[NTTル・パルク杯天河戦|天河]] 獲得：第2期（2009年度）

=== 女流棋戦優勝 ===
一般棋戦優勝回数 合計 5回
{{table2|class=none|cols=3|style=line-height:100%; white-space:nowrap; vertical-align:top;
|{{リスト|[[レディースオープントーナメント]]}} |優勝 3回：|1999年、2002年、2005年
|{{リスト|[[鹿島杯女流将棋トーナメント]]}} |優勝 2回：|第7回、第10回
}}
:
{{table2|class=none|cols=3|style=line-height:120%; white-space:nowrap; vertical-align:top;
|LPSA棋戦|||
{{リスト|[[日レスインビテーションカップ]]}} |優勝 1回：|第3回
|{{リスト|[[1dayトーナメント]]（個人戦）<br/>{{0}}<br/>{{0}}<br/>{{0}}<br/>{{0}} }} |優勝 8回：<br/>{{0}}<br/>{{0}}<br/>{{0}}<br/>{{0}}|2007年（第3回）、<br/>2008年（第9回・第15回）、<br/>2009年（第22回・第25回）、<br/>2010年（第36回・第39回）、<br/>2014年（第56回）
}}

== 著書 ==
*『生きてこそ光り輝く』（2000年10月、[[PHP研究所]]）ISBN 978-4569612911
:2001年度、第13回[[将棋ペンクラブ大賞]]、著作部門 部門賞受賞
*『勝者の常識 将棋力』（2006年7月、[[リイド社]]）ISBN 978-4845832088
*『女流棋士石橋幸緒物語 サッちゃんの駒』（2008年4月、[[小学館]]）ISBN 978-4093877848
:[[小学館の学年別学習雑誌#小学三年生・四年生・五年生・六年生|『小学六年生』]] 2001年4月号から10月号掲載の漫画『さっちゃんの駒』 （[[北崎拓]]）を収録。
*『出だし4手で知る石橋幸緒の将棋レシピ―知ると、もっと楽しい将棋・序盤の指し方』（2011年5月、[[長崎出版]]）ISBN 978-4860954581

== テレビ出演 ==
* [[将棋講座 (NHK)|将棋講座]]（[[NHK教育テレビジョン|NHK教育]]、2007年4 - 9月）: 「渡辺竜王の居飛車対振り飛車」聞き手
* [[NNNドキュメント]]2000「十九手目の人生　女流棋士石橋幸緒」（[[日本テレビ]]系列、2000年10月15日）<ref>[https://web.archive.org/web/20001018103228/http://www.shogi.or.jp:80/osirase/osirase.htm#tv-radio 将棋連盟からのお知らせ]（web.archive.orgによるアーカイブ）</ref>

==脚注==
===注釈===
{{Reflist|group="注釈"}}
===出典===
{{Reflist|}}

==関連項目==
*[[将棋の女流棋士一覧]]

==外部リンク==
*{{Twitter|SachioIshibashi}}
*[https://web.archive.org/web/20140209160004/http://joshi-shogi.com/lpsa/prof/ishibashi.html 石橋 幸緒]（LPSA退会前のプロフィールページ、web.archive.orgのアーカイブ）
{{Navboxes
|title=女流タイトル（2冠）3期
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{{女流王将戦}}
{{女流王位戦}}
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|title=一般棋戦優勝 5回
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{{鹿島杯女流将棋トーナメント|優勝 2回}}
{{レディースオープントーナメント|優勝 3回}}
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|title=LPSA主催棋戦優勝 5回
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{{1dayトーナメント|優勝 3回}}
{{NTTル・パルク杯天河戦|優勝 1回}}
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|title=将棋大賞
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{{将棋大賞最優秀女流棋士賞|1回}}
{{将棋大賞女流棋士賞|1回}}
}}
{{将棋の引退女流棋士}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:いしはし さちお}}
[[Category:将棋の女流棋士]]
[[Category:日本女子プロ将棋協会]]
[[Category:日本の闘病記著者]]
[[Category:東京都出身の人物]]
[[Category:1980年生]]
[[Category:存命人物]]

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