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{{半保護}}
{{Otheruses|特撮作品|石ノ森章太郎の漫画作品|イナズマン (漫画)}}
{{混同|イナズママン}}
{{参照方法|date=2013年1月11日 (金) 07:16 (UTC)}}
{{基礎情報 テレビ番組
| 番組名 = イナズマン
| 画像 = 
| 画像説明 = 
| ジャンル = [[特撮]][[テレビドラマ]]
| 放送時間 = 火曜日19時30分 - 20時
| 放送分 = 30
| 放送枠 = 
| 放送期間 = [[1973年]][[10月2日]] - [[1974年]][[3月26日]]
| 放送回数 = 25
| 放送国 = {{JPN}}
| 制作局 = [[テレビ朝日|NET]]
| 放送局 = [[オールニッポン・ニュースネットワーク|NETテレビ系列]]
| 企画 = 
| 製作総指揮 = 
| 監督 = {{Plainlist|
* [[塚田正煕]]
* [[田口勝彦 (監督)|田口勝彦]]
* [[山田稔 (テレビドラマ監督)|山田稔]]
}}
| 演出 = 
| 原作 = [[石ノ森章太郎|石森章太郎]]
| 脚本 = {{Plainlist|
* [[伊上勝]]
* [[島田真之]]
* [[高久進]]
* [[上原正三]]
}}
| プロデューサー = {{Plainlist|
* 荻野隆史
* [[平山亨]]
* 井上雅央
* [[加藤貢]]
}}
| 出演者 = [[伴大介|伴直弥]]
| 声の出演 = [[飯塚昭三]]
| ナレーター = [[村越伊知郎]]
| 音声 = [[モノラル放送]]
| 字幕 = 
| データ放送 = 
| 音楽 = [[渡辺宙明]]
| OPテーマ = 「[[戦えイナズマン]]」
| EDテーマ = 「チェスト！チェスト！イナズマン」
| 言語 = [[日本語]]
| 時代設定 = 
| 外部リンク = 
| 外部リンク名 = 
| 特記事項 = 
}}
『'''イナズマン'''』は、[[1973年]][[10月2日]]から[[1974年]][[3月26日]]まで[[テレビ朝日|NET]]系で毎週火曜日19時30分から20時00分に全25話が放送された、[[石ノ森章太郎|石森章太郎]]原作[[東映]]製作の[[特撮テレビ番組一覧|特撮テレビ番組]]。また、それに登場する架空のヒーロー。

== 概要 ==
本作品が放映された当時は超能力や[[未確認飛行物体|UFO]]などのオカルトものが一大ブームを起こしており、主人公が超能力者、主人公に協力する「少年同盟」も超能力を持つ少年少女によって構成されている、など本作品にも随所にそれらの要素が盛り込まれている{{R|daizensyu|甦る|列伝}}。

主人公はサナギマンからイナズマンへの二段[[変身]]能力を持っているが、これは[[蛹]]から蝶への[[羽化]]からイメージされたものである。蝶をモチーフとしたイナズマンのデザインは、蝶と'''超'''能力者をかけた言葉遊びからのアイデアであると言われている{{R|甦る}}。

== ストーリー ==
東南大学三年生・{{読み仮名|渡 五郎|わたり ごろう}}はある夜、友人の丸目豪作とともに女性と少年が怪人に襲われる現場を目撃する。彼らはそこに助けに入るが怪人に攻撃を受け、五郎は海中に落下してしまう。

気がついた五郎は別の場所におり、その前には先ほどの女性と少年、数人の少年少女たちがいた。彼らは事情を説明する。「自分たちは超能力を持つミュータント・少年同盟であり、帝王バンバの率いる新人類帝国と戦っている」と。

さらに五郎の前に少年同盟の盟主・キャプテンサラーが現れる。彼は「五郎も超能力を持っている」と言い、それを覚醒させる。五郎の超能力とは2つのスタイルを持つ超人への変身能力、すなわちサナギマン、そしてイナズマンに2段変身するというものだった。五郎は少年同盟と共に新人類帝国のミュータンロボットと戦うことを決意する。

第24話・第25話（最終話）はファントム軍団との最終決戦であると同時に新たな敵・デスパー軍団の登場編でもあり、物語はそのまま（第25話の最後に「つづく」とある）『[[イナズマンF]]』へと続く。

== 登場人物 ==
=== 少年同盟とその協力者 ===
少年同盟とは、キャプテン・サラーが悪の超能力者を倒すために作り上げた秘密組織である。メンバーは全員超能力を持った少年少女であり、卵形の飾り{{efn|石ノ森作品（[[サイボーグ009]]など）に見られる[[ボタン]]のデフォルメをそのまま造形したもの。}}が特徴のオレンジ色の制服とヘルメットを着用しており、「スパーッ！」の叫びとともに空高くジャンプして一回転することにより、私服姿から少年同盟の制服姿に瞬時に変わる。その基地は都内の地下深くに作られており、電話ボックスが入口。同盟員はエレクトロボーイ号{{efn|[[パナソニック サイクルテック|ナショナル自転車]]の「エレクトロボーイZ ブラックマスク」。1970年代前半に流行した[[少年用スポーツサイクル|フラッシャー付き自転車]]の代表格。番組中[[コマーシャルフィルム|CF]]も流れた。}}という自転車でパトロールを行い、ピットと呼ばれる[[鳩]]型のバッジを通信機や投擲武器として使用する{{efn|本放送当時には[[徳間書店]]の『[[テレビランド]]』読者を対象に、誌上にて少年同盟員を募集する[[タイアップ]]も行われていた{{Full|date=2015年5月}}。}}。第11話以降、少年同盟のコスチュームは着用されなくなり、組織自体も有名無実化した{{R|daizensyu}}。

* 少年同盟の名称や設定は、石森の漫画作品『[[少年同盟]]』が基になっており、『仮面ライダー』での「少年仮面ライダー隊」設定の成功を意識して作られた{{R|daizensyu}}{{Sfn|変身ヒーロー画集|2004|p=191}}。

; [[イナズマン (架空の人物)|渡五郎 / イナズマン / サナギマン]]
: 東南大学の三年生。大学ではサッカー部に所属している。新人類帝国のイツツバンバラに襲われていた大木サトコとカツミを助けたことから自分が超能力者である事実を知り、少年同盟に加盟。人類の自由のために新人類帝国と戦うことを決意する。
; 丸目豪作
: 五郎と同じ緑が丘寮に住む東南大学の学友で、頭を丸め、ヒゲを生やしている。ドジな三枚目だが正義感の強い九州男児。超能力は持っていないが多少は武術の心得を得ており、その怪力で五郎や少年同盟とともに戦う。「質実剛健」をモットーにしているが、あまり金銭には縁がないらしく、生活費を稼ぐため、引越しの手伝いや港での肉体労働などのアルバイトをしている。少年同盟のメンバーが登場しないエピソード（第15、16、18、20、22話）では五郎とのコンビによる活躍が強調された。
: 第12話には未登場。
; 大木サトコ
: 少年同盟の一員。ファントム兵士にも臆することなく立ち向かう勇敢な女性。
: 第12、15、16、17、18、20、22話には未登場。第15話では出演していないにもかかわらずオープニングに名前がクレジットされていた。大木カツミ、富川カオルも同様。
:* 企画書では水沢玲子という名称で、[[志穂美悦子]]が配役されていた{{R|daizensyu}}。
; 大木カツミ
: サトコの弟で少年同盟の一員。五郎を兄のように慕っているが、無茶な行動をすることも多い。
: 第12、15、16、18、20、22話には未登場。
; 富川カオル
: 少年同盟の一員。地下基地の通信係で、出番は少ない。
: 第12、15、16、18、20、22、24、25話には未登場。
; キャプテン・サラー
: 少年同盟の指導者。五郎の資質を見抜き、五郎の超能力を目覚めさせた。第1話に登場したのみで、以降は姿を見せなかった{{R|daizensyu}}。
:* 企画書では帝王バンバの兄と設定されていた{{R|daizensyu}}。

=== 新人類帝国ファントム軍団 ===
帝王バンバが結成した悪の超能力者集団。超能力者（ミュータント）を新たな人類であると考え、食糧危機や人口増加によって危機的状況を迎える50年後の地球を見据え、超能力を持たない不要な旧人類を奴隷化あるいは抹殺し、悪の心を持ったミュータントのみの世界を作り上げようとしている。秘密基地を全国各地に持つ。帝王バンバと彼に盲目的に従うミュータンロボット、ファントム兵士によって構成された冷酷非情の独裁組織だったが、新組織デスパー軍団の策謀によって組織は内部分裂を起こし、孤立無援となったバンバはイナズマンに倒されファントム軍団は壊滅した。

; 帝王バンバ
: ファントム軍団の頂点に立つ帝王。イナズマンをも上回る力を持つ大超能力者。三本の指を持つ右腕を振るい、「バーラバラバラバラバンバー」という独特の唸り声をあげ、配下に命令を下す。目から破壊光線を放つ。旧人類の抹殺を第一目的としており、ミュータンロボットの超能力や戦闘機を使った大規模なテロを行なう。新組織デスパー軍団によって組織が崩壊寸前となったために仇敵である五郎と手を組もうとするが、五郎に拒絶され、帝国も完全に崩壊。最後の大計画として地殻変動装置によって日本列島の沈没を企み、火炎ファイターに変身してイナズマンに決戦を挑むがゼーバーの力に敗北。海上で巨大化した末に大爆発して滅び去った。
: ウデスパーの発言から元はデスパー軍団の部隊長だったことが示唆された（25話）。
:* 火炎ファイターのデザインは、石森によるバンバのラフデザインが基になっている{{Sfn|変身ヒーロー画集|2004|p=192}}。第2回スチール撮影会でのスーツは腕がファントム兵士から流用されていた{{Sfn|宇宙船SPECIAL|1998|p=52}}。
; 渡 シノブ
: 第11話に登場。15年前に生き別れになった渡五郎の母親にして、帝王バンバ直属のミュータンロボット・バラバンバラの正体。バンバに洗脳されており、息子の五郎を新人類帝国の仲間にしようとする。イナズマンとの戦いによって人の心を取り戻すが、五郎を狙ったバンバの光線を代わりに浴びて息絶えた。
; ミュータンロボット（ミュータンロボ）
: 新人類帝国が送り込む怪人たち。悪の心を持ったミュータントを新人類手術によって改造して生み出される、一種の[[サイボーグ]]。各回のオープニングの冒頭（[[アバンタイトル]]）にも登場する。
:* デザインは従来の特撮ヒーロー作品での怪人のような動植物をモチーフとしたものよりも、風や霧など自然現象や化学物質、抽象的なものをモチーフにした怪人が多い{{Sfn|変身ヒーロー画集|2004|p=193}}。
; ファントム兵士
: ミュータンロボットの活動を支援する兵士。ヘルメット（色は序盤は白、途中から茶に変更）を被り、[[ガスマスク]]のような仮面を着けている。仮面の下には緑色のゼリー状の物質が隠されており、血の色も緑色である。武器は右腕の巨大な3本の手鉤（カギ爪）とライフル銃。第5話からは爪が小さくなり、ヘルメットや服も変更された。また「イヤー」との声を発していたが、中盤以降は「グエッ」、第24話以降はデスパー兵士と同じ声に変更されている。第25話でウデスパーによって、江戸時代の[[絵踏]]に似た方法で「服従か死か」の選択を迫られた際、大半の兵士がデスパー軍団に寝返った。
:* デザインモチーフは[[ドイツ国防軍]]の兵士{{Sfn|変身ヒーロー画集|2004|p=192}}。
; ブラックブラザー{{R|大全集108}}（ブラックブラザース{{Sfn|イナズマン大全|2003|p=85}}）
: 第25話に登場したバンバの護衛隊。3人組で行動し、黒いライダースーツをまとっている。
:* 脚本では「黒仮面怪人」と呼称されていた{{Sfn|イナズマン大全|2003|p=85}}。

=== デスパー軍団 ===
第24話からイナズマンらの前に姿を現した組織。ファントム軍団にクーデターを仕掛け壊滅寸前に追いやった。帝王バンバがイナズマンに敗れファントム軍団が壊滅した直後、本格的に活動を開始した。
{{Main|イナズマンF}}

; ウデスパー{{efn|書籍によっては、名称を'''ロボット戦士'''と記述している{{R|東映×石ノ森}}。}}
: 第24話・第25話に登場したデスパー軍団の幹部。ミサイル輸送部隊をロケット砲やハンドマシンガン、鉤爪や機関銃を武器{{efn|劇中では未使用だが、左手に赤い爪も装備している{{R|東映×石ノ森}}。}}に単身で壊滅させ、ファントム軍団の牙城を内部から切り崩した。
; ガイゼル総統
: 第25話に登場。バンバの死後、姿を現したデスパー軍団の首領。
; デスパー兵士{{efn|書籍『変身ヒーロー大全集』では、名称を'''反乱ファントム兵士'''と記述している{{R|大全集108}}。}}
: 第24話・第25話に登場したウデスパーの活動を支援する兵士。バンバのマスクを踏み絵に寝返ったファントム兵士が、ヘルメット・肩・胸・ベルトにつけられたファントム軍団の紋章を捨て去り、代わりにデスパー軍団の紋章を身に着けたもの。『イナズマンF』に登場するデスパー兵士はさらに改造されているため、本作品に登場するものとは容姿が異なる。

== キャスト ==
=== レギュラー ===
* 渡五郎 / サナギマン / イナズマン - [[伴大介|伴直弥]]
* 丸目豪作 - [[北村晃一]]
* 大木サトコ - [[桜井マリ]]
* 大木カツミ - [[山田芳一]]
* 富川カオル - [[小川露里|府川房代]]
* バンバの声 - [[飯塚昭三]]
* サナギマン / イナズマン（スーツアクター）{{R|Ohno}} - [[中村文弥]]
* イナズマン（スーツアクター〈一部〉）{{R|Ohno}} - [[中村祐]]
* 帝王バンバ（スーツアクター）{{Sfn|イナズマン大全|2003|p=212}} - [[池田力也]]
* ナレーター - [[村越伊知郎]]

=== 主なゲスト ===
出典：『イナズマン大全』{{Sfn|イナズマン大全|2003|pp=36-82}}
* キャプテンサラー - [[室田日出男]]（第1話）
* 江川ミドリ - 高橋ゆかり（第2話）
* ミドリの両親 - 川野耕司、小沢かおる（第2話）
* 医師 - [[岸野一彦]]（第2話）
* 藤波博士 - [[加藤和夫]]（第3話）
* 藤波ルミ - [[斉藤浩子]]（第3話）
* 富島博士 - [[宮田光]]（第4話）
* 伸一 - 藤沢陽二郎（第5話）
* 伸次 - [[梅地徳彦]]（第5話）
* 皆川ナオキ - 斉藤健夫（第7話）
* 雷太 - [[山下雄大]]（第8話）
* 雷太の養父（おじ）・徳助 - [[肥土尚弘|肥土尚之]]（第8話）
* 雷太の養母（おば）・銀子 - [[森桃江]]（第8話）
* 管制官の声 - [[塚田正煕]]（第8話）
* 村山絵理 - 前村麻由美（第9話）
* アベック - [[山下則夫]]、木梚輝香（第9話）
* 勝木シンゴ - 石原雅之（第10話）
* 勝木勇博士 - [[北川陽一郎]]（第10話）
* 石川博士 - [[細川俊夫 (俳優)|細川俊夫]]（第11話）
* 渡シノブ-[[浜田ゆう子]]（第11話）
* 石川ノリコ - 松本うたか（第11話）
* 山本 - [[石ノ森章太郎|石森章太郎]]（第11話）
* 渡五郎（少年時代） - [[石森プロ|小野寺章]]（第11話）
* シスター - [[相原ふさ子]]（第12話）
* リカ - 遠藤薫（第13話）
* リカの両親 - 岸野一彦、滝川早苗（第13話）
* 亜理沙 - 右京千晶（第14話）
* 松本タカシ - 梶正昭（第15話）
* 松本ノブコ - [[北川めぐみ]]（第15話）
* 間宮 - 大神信（第16話）
* 間宮しの - 直木晶子（第16話）
* 間宮麗子 - [[吉野比弓]]（第16話）
* キヨシ - 大塚崇（第17話）
* マサユキ - 川上尊志（第17話）
* キヨシの父 - [[平松慎吾]]（第17話）
* 大原署刑事 - [[多田幸男]]（第17話）
* 譲治 - 梅地徳彦（第18話）
* 映画監督 - [[坂本長利]]（第18話）
* 御影さおり - 名倉美里（第18話）
* マンション管理人 - [[河合絃司]]（第18話）
* 坂井竜 - [[所雅樹]]（第19話）
* 坂井勝 - 鈴木恒（第19話）
* マネージャー - [[大田黒武生]]（第19話）
* 小田 - [[松尾文人]]（第19話）
* 悠子 - [[丘野かおり]]（第20話）
* 太郎 - 佐藤康宏（第20話）
* 野地大造（ファントム兵士） - [[中山昭二]]（第21話）
* 野地とし（ファントム兵士） - 上野綾子（第21話）
* 大空和夫 - [[黒田英彦]]（第22話）
* 三木夫人 - 青山恵美（第22話）
* 野中博士 - 三上剛（第22話）
* 院長 - 武田雅之（第22話）
* サングラスのインターン（ファントム兵士） - [[打田康比古]]（第22話）
* 佐伯まさる - [[神谷信弘]]（第23話）
* 佐伯京子 - [[安藤純子]]（第23話）
* 書斎の紳士 - [[相馬剛三]]（第23話）
* 弁天のマサ（労務者A） - [[岡田勝]]（第24話）

== スタッフ ==
* 原作 - [[石ノ森章太郎|石森章太郎]]
* プロデューサー - 荻野隆史（NET） 、[[平山亨]]、井上雅央、[[加藤貢]]（東映テレビ部）
* 脚本 - [[伊上勝]]、[[高久進]]、[[島田真之]]、石森章太郎、[[上原正三]]、[[曽田博久]]、平山公夫
* 撮影 - 川崎龍治、原秀夫（プロダクション・ショット）
* 助監督 - 平山公夫、前川洋之、[[長石多可男]]、梅田味伸、高橋正治
* 音楽 - [[渡辺宙明]]
* 演奏 - あんだんて
* 仕上制作 - [[映広]]音響
* 録音 - 太田克己
* 編集 - [[菅野順吉]]
* 特撮 - [[村上克司]]、星野行彦ほか
* 擬斗 - [[高橋一俊]]、[[岡田勝]]（[[大野剣友会]]）
* トランポリン - 佐藤巧（大野剣友会）
* 監督 - [[田口勝彦 (監督)|田口勝彦]]、[[山田稔 (テレビドラマ監督)|山田稔]]、[[塚田正煕]]、石森章太郎
* 制作 - NET、東映、[[東映エージエンシー]]

== 音楽 ==
本作品のBGMおよび主題歌・挿入歌は全て渡辺宙明が作・編曲した。一部、『[[人造人間キカイダー]]』から流用されたBGMもある。

=== 主題歌 ===
; オープニングテーマ「[[戦えイナズマン]]」
: 作詞 - 石森章太郎 / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - [[子門真人]]、[[音羽ゆりかご会|コロムビアゆりかご会]]
:* カラオケおよび歌手は同一だが、歌詞の一部が異なり、雄叫びが入っていないNG版が存在し、『[[#劇場版|飛び出す立体映画 イナズマン]]』の予告編で使用された。このNG版は、後年発売されたCDに収録されている。
:
; エンディングテーマ「チェスト！チェスト！イナズマン{{efn|番組でのクレジット表記は「チェスト！チェスト！イナ'''ヅ'''マン」。}}」
: 作詞 - [[八手三郎]] / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - [[水木一郎]]
: 第1、3話では挿入歌として使用された。

=== 挿入歌 ===
; 「怒れライジンゴー」（第20、24話）
: 作詞 - [[平山亨|田中守]] / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - 水木一郎
: 次作『[[イナズマンF]]』の主題歌・挿入歌LPに収録

== 制作 ==
本作品は、[[東映アニメーション|東映動画]]で『[[サイボーグ009]]』などを担当したプロデューサーの[[旗野義文]]が[[1972年]]{{R|大全}}に立案したアニメーション企画『'''ミュータントZ'''』が源流である{{R|daizensyu}}。企画書では『[[仮面ライダー]]』のヒットによって巻き起こっていた当時の「[[第二次怪獣ブーム|変身ヒーローブーム]]」に対抗するため{{R|大全}}、アニメーションならではの自由な発想による超能力者の活躍が強調されていたが、実現には至らなかった{{R|daizensyu}}。しかし、企画書が東映本社のプロデューサーだった[[平山亨]]の目に留まり、実写ヒーロー番組として製作されることとなった{{R|daizensyu}}。実写ヒーロー番組『電光イナヅマン』として練り直された企画は当初、TBSの[[タケダアワー]]での放送を想定していたが、[[東映エージエンシー]]の参加によりNETでの放映が決定する{{R|daizensyu}}。原作漫画とキャラクターデザインを担当した石森章太郎は、第11話で脚本と監督も担当している{{R|daizensyu}}。

主役のイナズマンこと渡五郎役には、前年に『[[人造人間キカイダー]]』で主演した[[伴大介]]が起用された{{efn|伴はこの作品を機に、芸名を「伴直弥」と改名している。}}。また、少年同盟のメンバーである超能力少女のヒロイン・大木サトコ役に野球根性ドラマ『[[ガッツジュン]]』のマドンナ・村丘美代子役で出演した桜井マリ、サトコの弟である少年同盟メンバーの大木カツミ役に『仮面ライダー』の少年ライダー隊隊員・ミツル役で出演していた[[山田芳一]]、五郎の盟友・丸目豪作役に東映映画『[[網走番外地 (東映)|新網走番外地 大森林の決斗]]』（[[降旗康男]]監督、1970年）で準主役デビューした[[北村晃一]]がそれぞれ起用された。

脚本陣では、東映で『仮面ライダー』、『[[仮面ライダーV3]]』のメインライターを務めた[[伊上勝]]が初期の番組フォーマットを担当し、『[[仮面ライダーX]]』の製作準備に移る第9話まで脚本を担当した{{R|甦る}}。同じく仮面ライダーシリーズを担当した[[島田真之]]に加えて『[[マジンガーZ]]』の[[高久進]]らベテラン陣が起用され、「超能力」を主題とした怪奇アクション路線が採られた。演出面では『仮面ライダーV3』から監督の[[田口勝彦 (監督)|田口勝彦]]、[[山田稔 (テレビドラマ監督)|山田稔]]、[[塚田正煕]]をスライド起用するなど強力な布陣が揃えられ、音楽は『人造人間キカイダー』、『マジンガーZ』、『[[キカイダー01]]』など、これも東映作品で実績のある[[渡辺宙明]]が起用された。

番組制作スタジオの[[東映生田スタジオ]]では、ミニチュア特撮面が強化された{{R|KROFM1}}。美術担当の[[エキスプロダクション]]の[[八木功]]をチーフとする特撮班により、ライジンゴーの空中戦や大規模な崩壊特撮が盛り込まれ、従来の生田作品からのさらなるスケールアップが図られている{{R|大全集186|KROFM1}}{{efn|八木は、生田スタジオ所長の内田有作から特撮シーンについて「美術が悪い」と言われたことに反論したことにより特撮を担当することになったといい{{Sfn|イナズマン大全|2003|p=178}}{{R|20th90}} 、後年のインタビューでは「うまくのせられた」と述懐している{{R|大全集186}}。}}。

劇中アクションは、『仮面ライダー』などを担当した[[大野剣友会]]。イナズマン、サナギマンを演じたのは剣友会のベテラン、[[中村文弥]]。「肩のプロテクターが邪魔で動きにくかったが、色合いも明るく、スマートに演じるよう心がけた」と語っている。番組アトラクションショーも日本各地で行われたが、これは大野剣友会は担当していないという。

イナズマンをはじめとするキャラクター造形は、エキスプロによる。イナズマンの肩のプロテクターは[[ラテックス]]製で、当初は石森のデザイン画に合わせて胸と一体型だったが腕がうまく上がらず、アクションには不向きだった。このため、肩の部分で分離したものに修正されたものとなったが、それでも中村が言うようにかなり動きづらいものだった。また、手袋とブーツには原デザインと同じく蝶の羽根のような黄色い模様があったが、放映版では省かれている。イナズマンの触角は、アップ用のFRP製のものが第1話の撮影で早くも折れてしまい{{efn|テープで補修したものが劇中に写っている。}}、アクションシーンではラテックス製になっている。サナギマンの衣装は、放映開始前の雑誌撮影会の際にエキスプロで誤って背中の着脱用のファスナーを着け忘れたまま納品してしまい、現場で着脱部を針金で縛ってしのいだという<ref>『怪獣とヒーローを創った男たち』 タツミムック （[[辰巳出版]]・2002年） 171 - 172頁。</ref>。サナギマンのスーツは第5話以降、より動きやすいものに変更されている。

メインライターを務めた伊上は第9話を最後に『仮面ライダーX』の企画参加のため、降板した{{Sfn|OFM仮面ライダー5|2004|pp=27-29|loc=[[赤星政尚]]「特集 果てしなき闘いのドラマ 『仮面ライダー』脚本家列伝」}}。それ以後、高久や島田に加えて第17話からは[[円谷プロダクション|円谷プロ]]の[[ウルトラシリーズ]]や『[[ロボット刑事]]』を執筆していた[[上原正三]]が参入し、それまでの怪奇キャラクター路線から五郎と相棒の丸目豪作の2人を中心に据えた、人間ドラマを中心とするエピソードが増えた。中盤以降はさらに人物関係が整理され、少年同盟もサトコとカツミの姉弟、カオル以外のメンバーはほとんど登場しなくなっている{{R|daizensyu}}。

== 放送リスト ==
{| class="wikitable" style="text-align: center; font-size:smaller;"
|-
!放送日!!話数!!サブタイトル!!登場怪人!!脚本!!監督
|-align="center"
|1973年<br />10月2日||1||恐怖の新人類 バンバの挑戦!!
|align="left"|
* イツツバンバラ（人間態（植田博士） - [[三島耕]]、声 - [[清川元夢]]）
|align="left" rowspan="2"|伊上勝
|align="left"|田口勝彦
|-align="center"
|10月9日||2||危うし少年同盟！呪いの水!!
|align="left"|
* ミズバンバラ（声 - [[丸山詠二]]）
|align="left"|山田稔
|-align="center"
|10月16日||3||黒い死を呼ぶファントム地獄！
|align="left"|
* コブバンバラ（声 - [[依田英助]]）
|align="left"|高久進
|align="left"|田口勝彦
|-align="center"
|10月23日||4||日本列島大爆発!!
|align="left"|
* ホネバンバラ（声 - [[和田周]]）
|align="left"|島田真之
|align="left" rowspan="3"|山田稔
|-align="center"
|10月30日||5||大空中戦！かみつくライジンゴー!!
|align="left"|
* カゼバンバラ（人間態（紳士） - [[守屋俊志]]、声 - [[増岡弘]]）
|align="left"|高久進
|-align="center"
|11月6日||6||怪奇ユキバンバラ！新人類手術!!
|align="left"|
* ユキバンバラ（人間態（氷山雪絵）・声 - 槙麻耶）
|align="left" rowspan="2"|伊上勝
|-align="center"
|11月13日||7||奇怪！空飛ぶ一ツ目!?
|align="left"|
* ヒャクメバンバラ（人間態（手塚正夫） - [[手塚しげお|手塚茂夫]]、声 - [[今西正男]]）
|align="left" rowspan="2"|塚田正煕
|-align="center"
|11月20日||8||恐怖砂あらし！大空港沈没!!
|align="left"|
* スナバンバラ（声 - [[渡部猛]]）
|align="left"|高久進
|-align="center"
|11月27日||9||光るカビは夜歩く!!
|align="left"|
* カビバンバラ（声 - [[和久井節緒]]）
|align="left"|伊上勝
|align="left" rowspan="2"|田口勝彦
|-align="center"
|12月4日||10||人喰いガスの恐怖!!
|align="left"|
* ガスバンバラ（声 - 依田英助）
|align="left"|島田真之
|-align="center"
|12月11日||11||バラバンバラはイナズマンの母
|align="left"|
* バラバンバラ（人間態（渡シノブ） - [[浜田ゆう子]]、声 - 林洋子）
|align="left"|石森章太郎<br />島田真之
|align="left"|石森章太郎{{efn|監督補 - 長石多可男（ノンクレジット）<ref>『イナズマンF』DVD2巻の加藤貢プロデューサーのインタビューより</ref>。}}
|-align="center"
|12月18日||12||母の仇バンバ対イナズマン
|align="left"|
* アクマバンバラ（人間態（片目の男） - [[灰地順]]、声 - 増岡弘）
|align="left"|島田真之
|align="left"|山田稔
|-align="center"
|12月25日||13||傷ついたイナズマン
|align="left"|
* アブラバンバラ（声 - 渡部猛）
|align="left" rowspan="2"|高久進
|align="left"|塚田正煕
|-align="center"
|1974年<br />1月1日||14||怒りのライジンゴー 大空中戦!!
|align="left"|
* キリバンバラ（声 - [[大山豊 (俳優)|大山豊]]）
|align="left"|山田稔
|-align="center"
|1月8日||15||影をくわれたお母さん
|align="left"|
* カゲバンバラ（人間態（菊村） - [[東隆明|東龍明]]、声 - [[岩名雅記]]）
|align="left"|島田真之
|align="left" rowspan="3"|塚田正煕
|-align="center"
|1月15日||16||約束に向って走れ！
|align="left"|
* トゲバンバラ（声 - [[里見たかし]]）
|align="left"|高久進
|-align="center"
|1月22日||17||謎の対決！ふたりの渡五郎!!
|align="left"|
* シャシンバンバラ（声 - 細井雅男）
|align="left"|上原正三
|-align="center"
|1月29日||18||友情のイナズマ落し!!
|align="left"|
* ドクバンバラ（声 - 町田幸夫）
|align="left"|高久進
|align="left" rowspan="2"|山田稔
|-align="center"
|2月5日||19||謎の殺人ボクサー ミラーX?
|align="left"|
* カガミバンバラ（声 - 和久井節緒）
|align="left"|上原正三
|-align="center"
|2月19日||20||星円盤を追え！ライジンゴー!!
|align="left"|
* ホシバンバラ（声 - 増岡弘）
|align="left"|曽田博久
|align="left" rowspan="2"|塚田正煕
|-align="center"
|2月26日||21||渡五郎 イナズマン死す!?
|align="left"|
* タケバンバラ（人間態（野地ユカ） - 大原福美、声 - 岩名雅記）
|align="left"|上原正三
|-align="center"
|3月5日||22||歩く土人形 恐怖の大地割れ!!
|align="left"|
* ツチバンバラ（声 - 依田英助）
|align="left"|島田真之
|align="left" rowspan="2"|山田稔
|-align="center"
|3月12日||23||呪いのえのぐが人を溶かす
|align="left"|
* エノグバンバラ{{Sfn|変身ヒーロー大全集|1995|p=107}}{{efn|オープニングのクレジット表記は「えのぐバンバラ」。『イナズマン大全』では、この表記を採用{{Sfn|イナズマン大全|2003|pp=80、81、159}} 。}}（声 - 丸山詠二）
|align="left"|平山公夫
|-align="center"
|3月19日||24||謎のロボット戦士？
|align="left"|
* イシバンバラ（声 - [[青森伸]]）
* ウデスパー（声 - [[岩名雅記]]）
|align="left" rowspan="2"|上原正三
|align="left" rowspan="2"|塚田正煕
|-align="center"
|3月26日||25||壮烈！帝王バンバの最期!!
|align="left"|
* 帝王バンバ / 火炎ファイター
* ウデスパー
* ガイゼル総統（演 - [[安藤三男]]）
|}

== 放送局 ==
{{出典の明記|date=2019年4月|section=1}}
* NET（制作局）：火曜 19:30 - 20:00
* [[北海道テレビ放送|北海道テレビ]]
* [[青森テレビ]]
* [[山形放送]]：木曜 17:30 - 18:00（1974年10月3日まで）→ 金曜 17:30 - 18:00（1974年10月4日から）<ref>『河北新報』1974年4月18日 - 10月12日付朝刊、テレビ欄。</ref>
* [[テレビ岩手]]：火曜 18:00 - 18:30<ref>『河北新報』1973年10月16日 - 1974年4月16日付朝刊、テレビ欄。</ref>
* [[宮城テレビ放送|宮城テレビ]]：金曜 18:00 - 18:30<ref>『河北新報』1973年10月5日 - 1974年4月5日付朝刊、テレビ欄。</ref>
* [[福島中央テレビ]]：火曜 19:30 - 20:00<ref>『福島民報』1973年10月2日 - 1974年3月26日付朝刊、テレビ欄。</ref>
* [[新潟放送]]：水曜 17:30 - 18:00<ref>『福島民報』1974年2月20日 - 5月8日付朝刊、テレビ欄。</ref>
* [[長野放送]]<ref> 1973年10月16日、1974年4月9日 信濃毎日新聞 テレビ欄</ref>
* [[名古屋テレビ放送|名古屋テレビ]]
* [[毎日放送]]：火曜 19:30 - 20:00
* [[山陰放送]]
* [[広島ホームテレビ]]：金曜 19:00 - 19:30 <ref>1974年1月16日、読売新聞・岡山版、16ページ、テレビ・ラジオ欄。</ref>
* [[テレビ山口]]
* [[瀬戸内海放送]]
* [[テレビ高知]]
* [[九州朝日放送]]
* [[テレビ熊本]]
* [[宮崎放送]]

== 評価 ==
こうしてさまざまな新機軸が盛り込まれたが、[[第二次怪獣ブーム|変身ブーム]]は沈静化しつつあり、同時期に制作されていた『仮面ライダーV3』と肩を並べるほどの人気には至らず視聴率は低迷した{{R|甦る}}。この情勢のなか、[[1974年]]（昭和49年）初頭に[[オイルショック#第1次|石油ショック]]が発生して諸物価を高騰させ、日本の産業界は大きな打撃を受けた。東映生田スタジオもその例外ではなく、同年1月以降の特撮資材費の高騰は番組1本当たり毎回50万円（当時）の赤字を出し続けることとなり、同スタジオに深刻な営業不振を及ぼした{{R|KROFM1}}。このことは、後に同スタジオ所長の内田有作が辞職する一因となった{{R|KROFM1}}。

これを受け、制作陣は第3クール（第26話）から番組のリニューアルを決定し、キャストや敵組織など設定一切を一新するうえ、タイトルを『[[イナズマンF]]』と改めることとなった。第24話からは、これに先駆けて新しい敵組織が登場し、渡五郎の服装、変転した際の[[バンクシステム|バンク]]、イナズマンのマフラーの色なども変更されている。

番組人気はいま一つだったが、作中に登場するライジンゴーは、スポンサーである[[ポピー (玩具メーカー)|ポピー]]から「[[ポピニカ|ポピニカシリーズ]]」として合金玩具が発売され、大ヒットとなった{{R|列伝}}{{Sfn|イナズマン大全|2003|pp=20、88}} 。これを受け、ライジンゴーは『イナズマンF』にも引き続き登場した。

石森は、石ノ森と改名した後年のインタビューで本作について「早すぎた」と述べており、放送当時の特撮技術では超能力を表現するのに不十分であったとする旨を語っている{{Sfn|変身ヒーロー大全集|1995|p=152|loc=「原作者インタビュー 石ノ森章太郎」}}。

== 他媒体展開 ==
イナズマンの登場作品・客演作品については、[[イナズマン (架空の人物)]]も参照。

=== 映像ソフト化 ===
すべて[[東映ビデオ]]より発売
* ビデオ（[[VHS]]、セル・レンタル共通）は傑作選として、2巻・6話分を収録したものがリリースされている。
* [[1995年]][[5月21日]]から[[11月21日]]にかけて[[レーザーディスク|LD]]が発売された。全４巻の各２枚組で各巻８話（Vol.４のみ１枚・第25話と劇場版の２話分）収録。
* [[2003年]][[10月21日]]から[[2004年]][[1月21日]]にかけて[[DVD]]が発売された。全2巻の各2枚組でVol.1は13話、Vol.2は12話収録。
* [[2008年]][[7月21日]]発売の『石ノ森章太郎 生誕70周年 DVD-BOX』に第1話が収録されている。

=== ネット配信 ===
* 東映特撮[[YouTube|YouTube Official]]…[[2011年]][[10月31日]] - [[2012年]][[1月22日]]、2012年[[12月10日]] - [[2013年]][[3月3日]]、[[2023年]][[1月24日]] - [[4月25日]]

=== 劇場版 ===
{{Infobox Film
|作品名=飛び出す立体映画 イナズマン
|原作=[[石ノ森章太郎|石森章太郎]]
|脚本=[[高久進]]
|監督=[[山田稔 (テレビドラマ監督)|山田稔]]
|出演者={{Plainlist|
* [[伴大介|伴直弥]]
* [[安藤三男]]
* [[斉藤浩子]]
* [[飯塚昭三]]
}}
|音楽=[[渡辺宙明]]
|主題歌=「[[戦えイナズマン]]」（[[子門真人]]、[[音羽ゆりかご会|コロムビアゆりかご会]]）
|製作会社=[[東映]]
|公開={{Flagicon|JPN}}[[1974年]][[3月16日]]
|製作国={{JPN}}
|言語=[[日本語]]
|上映時間=33分
}}
; 飛び出す立体映画 イナズマン（1974年3月16日公開）
: 監督 - 山田稔
: 脚本 - 高久進
: 出演 - 伴直弥（渡五郎 / イナズマン）、[[斉藤浩子]]（ミチル）、[[長沢大]]（ミチルの父）、永谷悟一（医師）、安藤三男（ガイゼル総統）ほか
: 登場怪人 - ミサイルデスパー（声 - 岩名雅記）、火炎ファイター（声 - 飯塚昭三）、再生イシバンバラ（声 - 依田英助）、再生ミュータンロボ軍団（声 - 大山豊、里見たかし、[[島田彰]]、名塚新也）
: カラー、スコープ、上映時間は33分。
: [[東映まんがまつり]]の一編として上映。同時上映は『[[きかんしゃやえもん D51の大冒険]]』・『[[マジンガーZ|マジンガーZ対ドクターヘル]]』・『[[仮面ライダーX]]』・『[[ミラクル少女リミットちゃん]]』・『[[キューティーハニー]]』の計5本。
: アナグリフ方式の立体画面がインサートされている[[立体映画]]{{R|大全集124}}。ファントム軍団の崩壊からデスパー軍団の台頭までをテレビ版とは違うストーリーで映像化している。劇場版の公開は第24・25話の放送日より数日早いため、イシバンバラと火炎ファイターは劇場版が初登場となる{{R|大全集124}}。また、主役の五郎以外のレギュラーは一切登場しない。さらにテレビ版におけるウデスパー（未登場）と同ポジションのキャラクターとしてミサイルデスパーが登場する{{R|大全集124}}{{efn|書籍『全怪獣怪人 下巻』では、『[[イナズマンF]]』のキャラクターとして記載している<ref>{{Cite book|和書 |date = 1990-11-30 |title = [[全怪獣怪人]] |publisher = [[勁文社]] |volume = 下巻 |page=163|id=C0676 |isbn = 4-7669-1209-8 }}</ref>。}}。
: 東映製作のヒーロー立体映画は、[[1969年]][[7月]]上映の『[[仮面の忍者 赤影#映画|飛び出す冒険映画 赤影]]』、[[1973年]][[3月]]上映の『[[人造人間キカイダー#劇場版|飛び出す人造人間キカイダー]]』に次いで3作目だが、[[オイルショック]]による物価騰貴によって機材が高価になってしまい、本作品をもって中断。[[1989年]]の『[[仮面ライダー世界に駆ける]]』まで制作されなかった。
: 公開当時の映画宣伝ポスターや、映画館のロビーカードは撮影会やテレビ本編のスチールのみで、映画の本編スチールは使用されていない{{Sfn|イナズマン大全|2003|p=163}}。
: [[2007年]][[12月7日]]に発売された『東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOX』に収録されている。
: [[東映チャンネル]]で放送した際には、立体画面はモノクロ処理された。
以下、客演作品。

=== その他の映画作品 ===
; 『[[オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー]]』
: イナズマンが登場。詳しくは[[イナズマン (架空の人物)]]を参照。
; 『[[仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム]]』
: 漫画版のリファインとしてイナズマンを始めとするキャラクターが登場。詳しくは[[イナズマン (架空の人物)]]を参照。
; 『[[仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z]]』
: 『ウィザード&フォーゼ』のイナズマン・サナギマンが登場。詳しくは[[イナズマン (架空の人物)]]を参照。

=== 漫画版 ===
石ノ森章太郎執筆の作品については[[イナズマン (漫画)]]を参照。
* [[よいこ (雑誌)|よいこ]]（作画 - [[土山よしき|土山芳樹]]、[[山田ゴロ]]〈5月号のみ〉）1973年11月号 - 1974年5月号{{R|大全集157}}
* [[幼稚園 (雑誌)|幼稚園]]（作画 - 小牧敏秀）1973年10月号 - 1974年5月号{{R|大全集157}}
* [[小学一年生]]（作画 - [[石川森彦|石川巨人]]）1973年10月号 - 1974年5月号{{R|大全集157}}
* [[小学二年生]]（作画 - [[シュガー佐藤 (漫画家)|佐藤利夫]]）1973年10月号 - 1974年5月号{{R|大全集157}}
* [[小学館の学年別学習雑誌|小学三年生]]（作画 - 小谷弘幸）1973年10・11月号、（作画 - 土山よしき）1973年12月号 - 1974年5月号{{R|大全集157}}
* [[小学館の学年別学習雑誌|小学四年生]]（作画 - [[一峰大二]]）1973年10月号 - 1974年5月号{{R|大全集157}}
* 小学館BOOK（作画 - 石川巨人）1973年8月号 - 1974年3月号{{R|大全集157}}{{efn|イナズマンが登場時に「電光イナズマン」と名乗っている{{R|大全集157}}。}}
* [[テレビランド]]（作画 - 山田ゴロ）1973年9月号 - 1974年4月号{{R|大全集157}}{{efn|イナズマンのデザインはNGスーツの形状となっている{{R|大全集157}}。}}

== 関連作品 ==
客演情報については、[[#客演情報]]と[[#他媒体展開]]を参照。
* 『[[フィンガー5の大冒険]]』（映画） - 1974年の夏の東映まんがまつりの一編。監督・石森章太郎の一家4人子供の一人と、[[仮面ライダーV3]]が特別出演している。その際、子供が少年同盟のコスチュームを着ている。
* 『[[仮面ライダーストロンガー]]』 - 第5話では小学校でフットボールをしているシーンがあり、子供たちは金色に塗り替えられた少年同盟のヘルメットをかぶっている。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{notelist}}
=== 出典 ===
{{reflist
|refs=
<ref name="大全集108">{{Harvnb|変身ヒーロー大全集|1995|pp=108-109|loc=「帝王バンバ死す！そして…」}}</ref>
<ref name="大全集124">{{Harvnb|変身ヒーロー大全集|1995|pp=124-128|loc=「東映まんがまつり画報」}}</ref>
<ref name="大全集157">{{Harvnb|変身ヒーロー大全集|1995|p=157|loc=「変身ヒーローコミック書誌」}}</ref>
<ref name="daizensyu">{{Harvnb|変身ヒーロー大全集|1995|p=184|loc=「作品解説 イナズマン」}}</ref>
<ref name="大全集186">{{Harvnb|変身ヒーロー大全集|1995|p=186|loc=「INTERVIEW [[八木功]]」}}</ref>
<ref name="Ohno">{{Cite book|和書|date=1999-07-15|title=『大野剣友会伝 ヒーローアクションを生んだ達人たち』|publisher=[[風塵社]]|isbn=4-938733-69-2}}</ref>
<ref name="大全">{{Harvnb|イナズマン大全|2003|pp=12-13|loc=「ミュータントZ企画書」}}</ref>
<ref name="KROFM1">{{Harvnb|OFM仮面ライダー1|2004|pp=27-29|loc=「特集：生田スタジオ “夢”が紡がれた『仮面ライダー』の故郷」}}</ref>
<ref name="東映×石ノ森">{{Harvnb|東映×石ノ森|2010|pp=46-47|loc=「イナズマン」}}</ref>
<ref name="甦る">{{Cite book|和書|date=2013-09-10|title=甦る！石ノ森ヒーローファイル|series=Gakken Mook|publisher=[[学研ホールディングス|Gakken]]|pages=50-51|chapter=ヒーローファイル イナズマン&イ��ズマンF|isbn=978-4-05-610166-9}}</ref>
<ref name="列伝">{{Cite book|和書|date=2013-10-15|title=昭和石ノ森ヒーロー列伝|series=HYPER MOOK|publisher=[[徳間書店]]|pages=32-39|isbn=978-4-19-730131-7}}</ref>
<ref name="20th90">{{Cite book|和書|date=2019-04-25|title=スーパー戦隊 Official Mook 20世紀|volume-title=1990 [[地球戦隊ファイブマン]]|publisher=[[講談社]]|series=講談社シリーズMOOK|page=32|chapter=スーパー戦隊制作の裏舞台 [[八木功]]|isbn=978-4-06-513711-6}}</ref>
}}

== 参考文献 ==
* 『メーキング・オブ・東映ヒーロー(1) アクションヒーローの世界』（[[講談社]][[講談社X文庫|X文庫]]）
* 『EVER GREEN SERIES イナズマン / イナズマンF』解説書（[[日本コロムビア]] COCC-10543 1992年12月21日発売）
* {{Cite book |和書|date=1995年11月30日|title=[[テレビマガジン]]特別編集 変身ヒーロー大全集|series=大全集シリーズ|publisher=講談社 |isbn=4-06-178419-6 |ref={{SfnRef|変身ヒーロー大全集|1995}}}}
* 『ヒーローと怪獣を創った男たち』（[[辰巳出版]]）
* 『大野剣友会列伝』（[[風塵社]]）
* {{Cite book|和書 |others = 監修 金田益実|date = 1998-05-30|title = [[宇宙船 (雑誌)|宇宙船]]SPECIAL ’70年代特撮ヒーロー全集 |publisher = [[朝日ソノラマ]] |isbn = 4-257-03533-1 |ref = {{SfnRef|宇宙船SPECIAL|1998}}}}
* {{Cite book |和書|author = 岩佐陽一|date=2003-10-15|title=イナズマン大全|series=『大全』シリーズ|publisher=[[双葉社]]|isbn=4-575-29613-9|ref={{SfnRef|イナズマン大全|2003}}}}
* {{Cite book|和書|author = 石ノ森章太郎|date = 2004-3-24|title = 石ノ森章太郎 変身ヒーロー画集 -Before 1975-|publisher = [[NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン|ジェネオン エンタテインメント]]|isbn = 4-89452-797-9|ref = {{SfnRef|変身ヒーロー画集|2004}}}}
* 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー』（[[講談社]]）
** {{Cite book|和書|volume=Vol.1|volume-title=仮面ライダー1号|date=2004-07-09|isbn=4-06-367086-4|ref={{SfnRef|OFM仮面ライダー1|2004}} }}
** {{Cite book|和書|volume=Vol.5|volume-title=仮面ライダーX|date=2004-11-10|isbn=4-06-367094-5|ref={{SfnRef|OFM仮面ライダー5|2004}}}}
* {{Cite book|和書|date = 2010-10-29|title =なつかしの東映×石ノ森 ヒーロー大図鑑|publisher = 講談社|isbn = 978-4-06-364833-1|ref = {{SfnRef|東映×石ノ森|2010}}}}

{{前後番組
| 放送局 = NETテレビ（現：[[テレビ朝日]]）
| 放送枠 = 火曜日19：30枠（1973.10 - 1974.3）
| 番組名 = イナズマン
| 前番組 = [[火曜映画劇場#NETテレビの『火曜映画劇場』|火曜映画劇場]]<br />※19:30 - 20:55
| 次番組 = [[イナズマンF]]
}}

{{イナズマン}}
{{石ノ森章太郎}}
{{仮面ライダーシリーズ}}

{{デフォルトソート:いなすまん}}
[[Category:イナズマン|*]]
[[Category:石ノ森章太郎の実写作品]]
[[Category:1970年代の特撮作品]]
[[Category:1973年のテレビドラマ]]
[[Category:東映特撮作品]]
[[Category:テレビ朝日の特撮番組]]
[[Category:漫画を原作とするテレビドラマ]]
[[Category:伊上勝脚本のテレビドラマ]]
[[Category:高久進脚本のテレビドラマ]]
[[Category:上原正三脚本のテレビドラマ]]
[[Category:曽田博久脚本のテレビドラマ]]
[[Category:変身ヒーロー]]
[[Category:超能力を題材としたテレビドラマ]]
[[Category:めばえ]]
[[Category:幼稚園 (雑誌)]]

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