芝公園
東京都の公園
座標: 北緯35度39分23秒 東経139度44分54秒 / 北緯35.65639度 東経139.74833度
芝公園(しばこうえん)は、東京都港区にある都市公園(総合公園)[6]である。都立芝公園、港区立芝公園、都市計画法に基づく特許事業により認可された[7]プリンス芝公園の総称。また、「芝公園」は港区の町名でもあり、芝公園一丁目から芝公園四丁目まで存在する。この記事では、公園と町名の双方について述べる。
芝公園 | |
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増上寺を中心とする芝公園 | |
分類 | 都市公園(総合公園) |
所在地 | |
開園 | 1873年10月19日 |
運営者 |
東京都(指定管理者:東京都公園協会) 港区(指定管理者:アメニス・ケイミックス・日比谷花壇グループ) 西武鉄道株式会社 |
事務所 | 芝公園サービスセンター |
事務所所在地 |
〒105-0011 東京都港区芝公園4-10-17 |
芝公園 | |
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北緯35度39分26.73秒 東経139度44分53.55秒 / 北緯35.6574250度 東経139.7482083度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 東京都 |
特別区 | 港区 |
地区 | 芝地区 |
面積 | |
• 合計 | 0.65 km2 |
人口 | |
• 合計 | 1,278人 |
• 密度 | 2,000人/km2 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 | |
市外局番 | 03[4] |
ナンバープレート | 品川 |
※座標は増上寺付近[5] |
概要
編集芝公園は増上寺を中心とした緑地帯(都立公園)であり、1873年(明治6年)の開園と、東京都内でも上野恩賜公園などと並ぶ古い公園である。元々は増上寺境内の敷地を公園としていた。しかし戦後の政教分離の考えにより、増上寺の敷地とは独立して宗教色のない都立公園として新たに遊具や運動施設などが設けられ、整備された。そのため、現在の公園の敷地は増上寺を取り囲むような形状になっている。
公園内にホテル、学校、図書館などの施設が点在するほか、グラウンドや散策路などがあり広大な公園施設となっている。また、園内には前方後円墳の芝丸山古墳、丸山貝塚もある。
東端には港区役所、西端には東京タワーが建ち、特に東京タワーを正面に望む東側の散策路はデートスポットとして、ロケ撮影地として親しまれる。
また、芝公園の名称は周辺一帯の町名(芝公園一丁目から芝公園四丁目)としても使われている他、地下鉄の駅名(都営地下鉄三田線芝公園駅)や高速道路の出入口の名称(首都高速都心環状線芝公園出入口)にもなっている。
歴史
編集- 古くはこの地は飯倉御厨と呼ばれる伊勢神宮の荘園であった。
- 江戸期の増上寺の総構えのわずかに東に位置する芝大神宮がかつては増上寺や東京タワーの場所にあった。芝大神宮は天照皇大御神 - 伊勢神宮内宮の主祭神、豊受大御神 - 伊勢神宮外宮の主祭神を奉る。
沿革
編集- 1598年(慶長3年) - 増上寺が徳川家康によって麹町から現在の芝の地に移される。
- 1873年(明治6年)10月19日 - 芝公園が開園する。また、公園敷地が芝公園地1-25号地の計25区画に振り分けられる。
- 1878年(明治11年) - 芝区成立に伴い芝公園は芝区に編入され、東京府芝区芝公園地となる。
- 1889年(明治22年)5月1日 - 東京市の成立に伴い東京市に所属し、東京市芝区芝公園地となる。
- 1890年(明治23年)、増上寺五重塔を増上寺から芝公園に移管する。
- 1899年(明治32年) - 初代陸地測量部長小菅智淵工兵大佐の銅像が公園内に建立される(後に戦時中の金属供出で撤去)。
- 明治末期、次第に住所である芝公園地の「地」が省略されるようになり、東京市芝区芝公園となる。
- 1929年(昭和4年) - 芝区役所(現在の港区役所および芝地区総合支所)が芝公園6号地に移転。
- 1945年(昭和20年) - 戦災により、増上寺境内の五重塔と徳川家霊廟などほとんどが焼失する。
- 1947年(昭和22年) - 芝区が赤坂区・麻布区と合併し、新たに港区が成立。それに伴い、東京都港区芝公園となる。政教分離の趣旨のため、増上寺、東照宮境内地の敷地を公園から分離。
- 1957年(昭和32年)12月21日 - 都市計画決定
- 1958年(昭和33年)10月14日 - 東京タワーが芝公園20号地に完成する。
- 1965年(昭和40年)7月1日 - 芝公園の一部が西新橋三丁目に編入される。
- 1970年(昭和45年)11月22日 - 沖縄返還に向けた日米共同声明に抗議するデモ隊の一部が4号地付近で機動隊と衝突。機動隊側が催涙ガスを使用する一方、デモ隊側も御成門交番を焼き討ちし、ひかり幼稚園の窓ガラスを割るなど騒乱状態となった[8]。
- 1972年(昭和47年)1月1日 - 住居表示の実施に伴い、芝公園の一部が芝大門一丁目に編入され、残りの芝公園1-25号地に周辺地区を合わせ、現在の芝公園一丁目-四丁目が成立する。
- 1979年(昭和54年)7月23日 - 芝公園二丁目のマンションの一室でガス自殺未遂。爆風により周辺30数戸に被害[9]。
- 1977年(昭和52年)9月1日 - 芝栄町の一部を芝公園三丁目・芝公園四丁目に編入する。
- 1999年(平成11年)4月9日 - プリンス芝公園(約3.78ha)が事業認可
- 2002年(平成14年)10月 - 港区立芝公園が開園。国際興業の所有地を港区が取得したもの
- 2006年(平成18年)4月1日 - 指定管理者制度により、芝公園が財団法人東京都公園協会の管理となる(-2011年(平成23年)3月31日まで)。
町名の変遷
編集実施後 | 実施年月日 | 実施前(各町名ともその一部) |
---|---|---|
芝公園一丁目 | 1972年1月1日 (芝栄町のみ1977年9月1日) |
芝公園5-9号地 |
芝公園二丁目 | 芝公園10-15号地、芝片門前一丁目、芝片門前二丁目 | |
芝公園三丁目 | 芝公園3号地・4号地・21-25号地、芝栄町 | |
芝公園四丁目 | 芝公園1号地・2号地・16-20号地、芝栄町、麻布飯倉町五丁目 |
芝公園号地
編集- 1873年(明治6年) 芝公園1-25号地に分割、現在の住所表記と現況を示す。
芝公園号地 | 現在の住所表記 | 現況 |
---|---|---|
芝公園1号地 | 港区芝公園四丁目8番 | 芝公園駅、港区立芝公園、ザ・プリンス パークタワー東京 |
芝公園2号地 | 港区芝公園二丁目1番、四丁目7番 | 増上寺、三康図書館 |
芝公園3号地 | 港区芝公園一丁目4番、三丁目3番 | 東京プリンスホテル |
芝公園4号地 | 港区芝公園三丁目2番[注 1] | 御成門駅、港区立みなと図書館。御成門小学校、都立芝公園 |
芝公園5号地 | 港区芝公園一丁目1-3番[注 2] | 東京パナソニックビル |
芝公園6号地 | 港区芝公園一丁目5番 | 港区役所、慶應義塾大学大学院薬学研究科・薬学部 |
芝公園7号地 | 港区芝公園一丁目6番[注 3] | 芝パークホテル |
芝公園8号地 | 港区芝公園一丁目8番 | 港区議会棟 |
芝公園9号地 | 港区芝公園一丁目7番 | 大門、退職金機構ビル |
芝公園10号地 | 港区芝公園二丁目2番 | 東京電力のビル |
芝公園11号地 | 港区芝公園二丁目3番 | 大門、芝大門ホテル |
芝公園12号地 | 港区芝公園二丁目6番 | 日本女子会館ビル |
芝公園13号地 | 港区芝公園二丁目5番 | メルパルク東京 |
芝公園14号地 | 港区芝公園二丁目11番 | 住友不動産芝公園タワー |
芝公園15号地 | 港区芝公園二丁目7番 | 芝公園保育園 |
芝公園16号地 | 港区芝公園四丁目10番 | 野球場 |
芝公園17号地 | 港区芝公園四丁目9番 | テニスコート、妙定院 |
芝公園18号地 | 港区芝公園四丁目6番 | エネオスガソリンスタンド、一部公園 |
芝公園19号地 | 港区芝公園四丁目8番 | 公園、宝珠院 |
芝公園20号地 | 港区芝公園四丁目2番 | 東京タワー |
芝公園21号地 | 港区芝公園三丁目5番 | 金地院、機械振興会館 |
芝公園22号地 | 港区芝公園三丁目5番 | 芝中学校・高等学校 |
芝公園23号地 | 港区芝公園三丁目5番 | 芝公園23号地 |
芝公園24号地 | 港区芝公園三丁目1番 | 正則高等学校 |
芝公園25号地 | 港区芝公園三丁目1番 | 松蓮社 |
世帯数と人口
編集2019年(令和元年)8月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
芝公園一丁目 | 165世帯 | 238人 |
芝公園二丁目 | 453世帯 | 666人 |
芝公園三丁目 | 161世帯 | 312人 |
芝公園四丁目 | 49世帯 | 62人 |
計 | 828世帯 | 1,278人 |
小・中学校の学区
編集区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[10]。
丁目 | 番地 | 小学校 | 中学校 |
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芝公園一丁目 | 全域 | 港区立御成門小学校 | 港区立御成門中学校 |
芝公園二丁目 | 全域 | ||
芝公園三丁目 | 全域 | ||
芝公園四丁目 | 7〜10番 | ||
その他 | 港区立麻布小学校 | 港区立六本木中学校 |
施設・史跡
編集芝公園一丁目
編集芝公園二丁目
編集- 芝パークビル(旧:秀和芝パークビル、ダヴィンチ芝パーク)
- 芝公園多目的運動場(アクアフィールド芝公園)
- リッチモンドホテル東京芝(旧:ホテルコンソレイユ芝・東京)
- 住友不動産芝公園タワー
芝公園三丁目
編集- 芝中学校・高等学校
- 正則高等学校
- 港区立御成門小学校
- 開拓使仮学校跡
- 港区立みなと図書館
- 御成門駅
- 東京プリンスホテル
- 芝給水所公園運動場 多目的運動広場
- 東京都水道局芝給水所
- オランダ大使館
- オランダ大使官邸 - 昭和3年建造の洋館
- 機械振興会館
- 芝公園
- 金地院
- 永井坂
芝公園四丁目
編集交通
編集鉄道
編集道路
編集- 首都高速都心環状線:芝公園地内では環状三号線と並走する。
- 国道1号(桜田通り):芝3・5丁目の西を通過する。
- 東京都道301号白山祝田田町線(桜田通り):芝公園4丁目の西を通過する。
- 東京都道319号環状三号線:芝公園4丁目の北を通過する。芝公園2丁目方面に当たる芝公園グランド前交差点から東の区間は未整備。
- 東京都道409号日比谷芝浦線(日比谷通り):芝公園1・2丁目と3・4丁目の間を南北に通過する路線。北は日比谷方面、南は芝五丁目方面へ向かっている。
- 日赤前通り
路線バス
編集関連項目
編集脚注
編集- ^ “平成27年国勢調査による各総合支所管内別の町丁目別面積・昼夜人口等”. 港区 (2015年2月19日). 2019年9月4日閲覧。
- ^ a b “各月1日現在の各総合支所管内別の町丁目別人口・世帯数(平成14年~平成31年・令和元年)”. 港区 (2017年12月6日). 2019年9月4日閲覧。
- ^ “郵便番号”. 日本郵便. 2019年9月4日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2018年1月7日閲覧。
- ^ Google Earthより
- ^ 都市計画公園一覧(港区都市計画情報提供サービス)
- ^ 芝公園整備(東京都)
- ^ 新左翼が集会、デモ 都内で20人がつかまる『朝日新聞』1970年(昭和45年)11月23日朝刊 12版 22面
- ^ 未明のロジに爆風 はた迷惑 ガス自殺未遂『朝日新聞』1979年(昭和54年)7月23日夕刊 3版 7面
- ^ “港区立小・中学校通学区域一覧表”. 港区 (2015年4月1日). 2019年9月4日閲覧。
- ^ “原敬”. 港区ゆかりの人物データベース. 東京都港区役所. 2019年9月4日閲覧。
外部リンク
編集- 芝公園(しばこうえん)
- 財団法人東京都公園協会 公園へ行こう! 日本で最も古い公園の一つ 芝公園
- 都立芝公園 (@ParksSiba) - X(旧Twitter)