海津市
海津市(かいづし)は、岐阜県南西部にある市。西濃地域に含まれる。旧南濃町区域に山地があるが、旧海津町と旧平田町域はほぼ全域が海抜ゼロメートル地帯であり、輪中が数多く見られる。
かいづし 海津市 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 中部地方、東海地方 | ||||
都道府県 | 岐阜県 | ||||
市町村コード | 21221-1 | ||||
法人番号 | 9000020212211 | ||||
面積 |
112.03km2 | ||||
総人口 |
30,600人 [編集] (推計人口、2024年10月1日) | ||||
人口密度 | 273人/km2 | ||||
隣接自治体 |
羽島市、養老郡養老町、安八郡輪之内町 愛知県:愛西市、稲沢市 三重県:桑名市、いなべ市 | ||||
市の木 | 松 | ||||
市の花 | みかんの花 | ||||
海津市役所 | |||||
市長 | 横川真澄 | ||||
所在地 |
〒503-0695 岐阜県海津市海津町高須515 北緯35度13分14秒 東経136度38分11秒 / 北緯35.22056度 東経136.63647度座標: 北緯35度13分14秒 東経136度38分11秒 / 北緯35.22056度 東経136.63647度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
地理
編集市の中央を流れる揖斐川から東側の地域では長良川との間に輪中が多くみられる[1]。一方、揖斐川から西側の地域では養老山地があり、その麓に扇状地や平地が広がる[1]。
山
編集河川
編集- 主な河川
人口
編集31,766人令和6年5月1日現在
海津市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 海津市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 海津市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
海津市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
地名・町名
編集海津市の���名を参照
歴史
編集縄文時代
編集南濃町羽沢に貝塚(羽沢貝塚)があり、土器・石器・人骨・甕棺が出土していることから、遅くとも縄文晩期後半(約2500年前)には海津一帯に縄文人が定住していたと考えられる。なお、この時代の海津は海に面しており、貝塚からはヤマトシジミなどが見つかっている。
中世
編集1606年(慶長11年)ごろ[2][3] - 標高が低いために高潮などによる水害に苦しんだ農民たちが、それまで下流側に堤防がない「尻無堤」に堤防を追加し、集落全体を囲う最初の輪中である高須輪中が完成した。その後周辺の集落もこれに習い、周辺地域には数十の輪中が形成された。木曽川や長良川の強力な水流が作りかけの堤防を流してしまうことも多く、川に人柱が捧げられることもあった。
近世
編集1700年(元禄13年) - 尾張藩主徳川光友の二男松平義行が高須に封じられた時、行基創建の寺院跡といわれていた場所に、松平家の菩提寺として1705年(宝永2年)に再建されて行基寺と命名された。地元産の河戸石を用いた城郭造りで、濃尾平野を一望できる山腹にある。
木曽三川の全てが集中するという地理上の理由と、「堤を作るときは尾張藩の御囲堤(おかこいづつみ)より3尺(約91cm)低く堤防を作らなければならない」という幕府の命令により、江戸時代の海津市周辺は洪水が多発していた。これを改修するために薩摩藩士が動員され、そのうち33名が病死、平田靱負をはじめとする51名が引責、または、幕府への抗議のため自害した(宝暦治水)。治水神社は彼らを祭神とする。
宝暦治水は絶大な効果を挙げるように思われていたものの、完成した堤が川底への土砂の堆積を促したため実際には輪中地帯の洪水の回数はむしろ増加した。したがって明治期のお雇い外国人であるヨハネス・デ・レーケによる木曽三川分流工事が行われるまで、輪中地域はたびたびの洪水被害に苦しんだ。
近代・現代
編集高須藩から、徳川慶勝や松平容保をはじめ高須四兄弟を輩出した。彼らは後に、全員が主要な藩の跡目を継ぎ、旧幕府と新政府の両政府で中心的な役割を果たした。彼らは、それぞれ新政府側、旧幕府側に分かれたとはいえ兄弟間の関係は良く、1878年(明治11年)には4人揃って撮影された記念写真が現存している。
1883年(明治16年)11月1日、三重県桑名郡の金廻村・油島新田・江内村を岐阜県下石津郡が編入。
自治体域の変遷
編集- 1889年(明治22年)7月1日 - 町村制施行(1町34村)
- 高須町、高須村、萱野村、札野村、内記村、馬目村、福岡村、日下丸村、西小島村、東小島村 (高須町 → 海津町 → 海津市)
- 稲山村、安田村、安田新田、本阿弥新田、沼新田、帆引新田、深浜村 (西江村 → 海津町 → 海津市)
- 万寿新田 (西江村及び大江村 → 海津町 → 海津市)
- 福江村、金廻村、油島村、古中島村 (大江村 → 海津町 → 海津市)
- 西駒野村、徳田村、徳田新田、庭田村、奥条村、羽沢村、山崎村、上野河戸村 (城山町 → 南濃町 → 海津市)
- 太田村、吉田村、田鶴村、松山村、境村 (石津村 → 南濃町 → 海津市)
- 1897年(明治30年)4月1日 - 海西郡、安八郡の一部(今尾町、高田村、三郷村、仏師川村、平原村、土倉村、脇野村、西島村)と合併して海津郡となった[4]。
- 1954年(昭和29年)
- 11月3日 - 城山町が池辺村のうち大字駒野新田、釜段字徳島を編入
- 11月5日 - 城山町、石津村、下多度村が合併、南濃町を設置
- 1955年(昭和30年)
- 1月15日 - 高須町、吉里村、東江村、大江村、西江村が合併、海津町を設置
- 2月1日 - 海津町が今尾町字平原を編入
- 2月1日 海西村、今尾町(字平原を除く)が合併、平田町を設置
- 1966年(昭和41年)12月2日 - 海津町と平田町大字脇野の境界変更
- 2005年(平成17年)3月28日 - 海津郡の3町、海津町、平田町、南濃町が合併、海津市を設置
行政
編集市長
編集- 横川真澄(2021年5月8日就任、1期目)
姉妹都市・提携都市
編集日本国外
編集- 姉妹都市
日本国内
編集- 姉妹都市
- 提携都市
- その他
- 全国門前町サミット
- 全国の神社仏閣を中心に発展してきた門前町を有する自治体・観光協会・商業関係者などが集まり地域活性、街作り推進のため開催する会議。
議会
編集市議会
編集- 定数:15人
- 任期:2021年9月28日 - 2025年9月27日
※ 2024年3月22日、「市長選挙と市議会議員選挙を同時選挙とするための議会解散についての意思確認投票」を実施(賛成12人、反対3人)[5] [6]。
- 議長:橋本武夫(無会派)
- 副議長:二ノ宮一貴(for かいづ)
会派名 | 議席数 | 議員名 |
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政和会・清流くらぶ | 4 | 伊藤誠、里雄淳意、水谷武博、服部寿 |
海津市議会公明党 | 1 | 浅井まゆみ |
幸福実現党 | 1 | 伊藤久恵 |
日本共産党 | 1 | 松岡唯史 |
for かいづ | 1 | 二ノ宮一貴 |
無会派 | 7 | 藤田敏彦、川瀬厚美、橋本武夫、片野治樹、北村富男、小粥努、古川理沙 |
計 | 15 |
衆議院
編集施設
編集市役所・支所
編集- 海津市役所
- 城山支所
- 平田支所
- 石津支所
- 下多度支所
警察
編集消防
編集- 海津市消防本部海津市消防署
- 南濃分署
- 平田分署
医療
編集- 海津市医師会病院
- 養南病院
郵便局
編集図書館
編集- 海津市図書館(組織名)
- 海津市海津図書館
- 海津市平田図書館
公園
編集その他施設
編集- 海津市歴史民俗資料館
- 海津市文化センター
- 海津市文化会館
- 長良川サービスセンター 長良川国際レガッタコース
- アクアワールド水郷パークセンター
- 岐阜県さぼう遊学館
- 木曽川滑空場
経済
編集自動車部品製造
菓子製造
- 湖池屋中部工場《駒野工業団地建設予定》
電力
教育
編集高等学校
編集特別支援学校
編集中学校
編集小学校
編集指定自動車教習所
編集交通
編集鉄道
編集- 中心となる駅:駒野駅
南濃地区を通っている。市役所のある海津地区及びお千代保稲荷のある平田地区に鉄道は通っていない。海津地区および平田地区の最寄駅は東海道新幹線の岐阜羽島駅及び名鉄羽島線の新羽島駅。
バス
編集- 名阪近鉄バス
- 海津市コミュニティバス(一部土日祝のみ運行)
- 海津市デマンド交通
道路
編集高速道路
編集東海環状自動車道に属する海津スマートインターチェンジ[8]が設置される予定である。名神高速道路の岐阜羽島インターチェンジまたは大垣インターチェンジを利用する。南部地区は東名阪自動車道の桑名東インターチェンジまたは弥富インターチェンジを利用する。
一般国道
編集県道(主要地方道)
編集道の駅
編集放送通信
編集名所・旧跡・観光スポット
編集名所・旧跡
編集- 城郭
- 主な寺院
- 主な神社
- 主な史跡
- 早川家住宅(国指定重要文化財)
- 街道
観光スポット
編集- 温泉施設
- その他
祭事・催事
編集著名な出身者
編集- 高須四兄弟 - 美濃国高須藩藩主松平義建の子。幕末に幕府側、朝廷側の主要人物として活躍した。
- 早川周造 - 実業家でもあり、県議会議員、貴族院議員。明治時代の三度にわたる木曾三川水害の復旧工事に、尽力。
- 安田伊左衛門 - JRA初代理事長。「日本競馬の父」。
- 大島寅夫 - 中日新聞社副会長、元社長。旧・東江村出身。
- 後藤安太郎 - 後藤商事社長、名古屋米穀取引所理事長。
- 嶋聡 - 衆議院議員、ソフトバンク社長室長。
- 若ノ國豪夫 - 大相撲力士。旧・南濃町出身。
- 嶋基宏 - プロ野球選手。
- 櫻井由香 - バレーボール選手。
- 森和代 - バレーボール選手。
- 宇野悦加 - フリーアナウンサー、NHK岐阜放送局契約キャスター。
- 安藤友香 -陸上競技(マラソン)選手。
- 足立佳奈 -歌手、シンガーソングライター、タレント。
脚注
編集- ^ a b “海津市地域公共交通計画”. 海津市. 2024年10月19日閲覧。
- ^ 安藤萬寿男: “輪中に関する二,三の考察(1)” (PDF). 2022年7月5日閲覧。
- ^ 青木哲哉: “輪中の地形学的再検討” (PDF). 2022年7月5日閲覧。
- ^ 『揖斐郡志』、揖斐郡教育会、1924年12月、292-295頁
- ^ “議会解散についての意思確認投票を行いました”. 海津市議会 (2024年5月1日). 2024年9月14日閲覧。
- ^ “海津市議会自主解散検討 市長選同日に”. 読売新聞 (2024年5月31日). 2024年9月14日閲覧。
- ^ “"停電情報 大垣営業所"”. 中部電力. 2019年12月11日閲覧。
- ^ パーキングエリアを併設する。
- ^ 長良川国際トライアスロン大会公式サイト 2020年3月8日閲覧