浜頓別町
浜頓別町(はまとんべつちょう)は、北海道宗谷総合振興局中部に位置する町。町内にあるクッチャロ湖は、ラムサール条約の保護区に指定されており、日本最大のコハクチョウの飛来地である[1]。
はまとんべつちょう 浜頓別町 | |||||
---|---|---|---|---|---|
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 北海道地方 | ||||
都道府県 | 北海道(宗谷総合振興局) | ||||
郡 | 枝幸郡 | ||||
市町村コード | 01512-1 | ||||
法人番号 | 6000020015121 | ||||
面積 |
401.59km2 (境界未定部分あり) | ||||
総人口 |
3,230人 [編集] (住民基本台帳人口、2024年11月30日) | ||||
人口密度 | 8.04人/km2 | ||||
隣接自治体 |
宗谷総合振興局 枝幸郡:枝幸町、中頓別町 宗谷郡:猿払村 天塩郡:幌延町 | ||||
町の木 | アカエゾマツ | ||||
町の花 | エゾノリュウキンカ | ||||
町の鳥 | コハクチョウ | ||||
浜頓別町役場 | |||||
町長 | 南尚敏 | ||||
所在地 |
〒098-5792 北海道枝幸郡浜頓別町中央南1番 北緯45度07分26秒 東経142度21分35秒 / 北緯45.12378度 東経142.35978度座標: 北緯45度07分26秒 東経142度21分35秒 / 北緯45.12378度 東経142.35978度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
町名の由来
編集もともと頓別川の河口付近が河川名から「頓別」と呼ばれていたが、その後内陸側にも人が入るようになり「頓別」は頓別川流域を表す大地名となっていた。1916年(大正5年)に枝幸村(→枝幸町)から「大字頓別村(現在の浜頓別町域・中頓別町域)」を分村するにあたって、大字名をそのまま使い、頓別村と命名された[2][3]。
その後、1918年(大正7年)に現市街に設置された鉄道駅が、「頓別川がオホーツク海にそそぐ附近にある」ためとして浜頓別駅と命名されたが[4]、現市街付近にだんだんと市街が移り、1951年(昭和26年)の町制施行[5]に当たって「浜頓別町」と命名された[2][3]。
地理
編集宗谷総合振興局の東部に位置する。 東岸はオホーツク海に面し、湿原が広がる。町西部・南部は山岳が広がる。
隣接している自治体
編集気候
編集浜頓別町の気候は、毎年冬になると流氷が接岸するが、海洋性気候のため気温が-20℃を下回ることは珍しい。夏は概して涼しく、最高気温が25℃を超えることは少ない。風は年間を通じて東北東の風が多く、早春と秋には南西の風が多くなり、沿岸特有の季節風が他の地域と比べると強い。積雪は毎年11月下旬から始まり、市街地で最深1~1.5mの積雪となり、風が強く吹雪がしばしば発生する。融雪期は3月下旬である[6]。
浜頓別のアメダスは1976年4月から統計を開始した。最高気温の極値は33.6℃(1989年7月27日)。最低気温の極値は-27.4℃(1984年1月30日)。平年値で冬日の年間日数は155.4日、真冬日82.9日、夏日23.6日、真夏日1.5日、熱帯夜0.1日。熱帯夜は過去に最低気温25.3℃を2回記録したことがある(2010年8月6日、1994年8月7日)。猛暑日を観測したことはない。
降水量は7月から11月にかけて多い。10月から2月にかけては雪または雨の降る日が多く、日照時間が11月から2月にかけて少ない。最大風速の極値は17.0m/s(風向:西南西、1979年4月19日)、最大瞬間風速の極値は30.7m/s(風向:南南西、2015年10月2日、2008年10月統計開始)。
浜頓別(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 8.2 (46.8) |
11.9 (53.4) |
16.1 (61) |
23.6 (74.5) |
29.7 (85.5) |
30.6 (87.1) |
33.6 (92.5) |
33.4 (92.1) |
30.9 (87.6) |
24.7 (76.5) |
19.0 (66.2) |
11.8 (53.2) |
33.6 (92.5) |
平均最高気温 °C (°F) | −3.3 (26.1) |
−2.6 (27.3) |
1.4 (34.5) |
8.0 (46.4) |
13.7 (56.7) |
16.9 (62.4) |
20.7 (69.3) |
22.8 (73) |
20.3 (68.5) |
14.1 (57.4) |
5.6 (42.1) |
−1.0 (30.2) |
9.8 (49.6) |
日平均気温 °C (°F) | −6.3 (20.7) |
−6.3 (20.7) |
−2.0 (28.4) |
4.0 (39.2) |
9.2 (48.6) |
12.8 (55) |
16.9 (62.4) |
19.0 (66.2) |
15.8 (60.4) |
9.6 (49.3) |
2.4 (36.3) |
−3.8 (25.2) |
6.0 (42.8) |
平均最低気温 °C (°F) | −10.3 (13.5) |
−11.1 (12) |
−6.1 (21) |
0.1 (32.2) |
4.9 (40.8) |
9.0 (48.2) |
13.7 (56.7) |
15.7 (60.3) |
11.7 (53.1) |
5.3 (41.5) |
−1.0 (30.2) |
−7.2 (19) |
2.1 (35.8) |
最低気温記録 °C (°F) | −27.4 (−17.3) |
−27.4 (−17.3) |
−24.6 (−12.3) |
−10.2 (13.6) |
−4.2 (24.4) |
−2.0 (28.4) |
1.0 (33.8) |
4.0 (39.2) |
1.9 (35.4) |
−4.1 (24.6) |
−16.8 (1.8) |
−19.5 (−3.1) |
−27.4 (−17.3) |
降水量 mm (inch) | 62.1 (2.445) |
46.7 (1.839) |
50.2 (1.976) |
47.6 (1.874) |
61.0 (2.402) |
65.0 (2.559) |
116.9 (4.602) |
118.9 (4.681) |
121.4 (4.78) |
106.4 (4.189) |
101.9 (4.012) |
83.3 (3.28) |
997.0 (39.252) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 17.5 | 15.1 | 13.5 | 10.6 | 10.8 | 10.2 | 11.3 | 11.7 | 13.1 | 14.5 | 17.7 | 19.2 | 166.2 |
平��月間日照時間 | 59.7 | 82.3 | 132.2 | 166.3 | 174.0 | 148.2 | 132.9 | 143.1 | 165.3 | 135.7 | 71.9 | 56.6 | 1,470.1 |
出典1:理科年表 | |||||||||||||
出典2:気象庁(平均値:1991年 - 2020年、極値:1977年 - 現在)[7][8] |
歴史
編集行政
編集行政機関
編集- 北海道立総合研究機構農業研究本部上川農業試験場天北支場
- 北海道開発局稚内開発建設部浜頓別道路事務所
財政
編集平成29年度決算による財政状況
編集- 住基人口 3,727人(平成30年初時点)
- 標準財政規模 29億5,990万7千円
- 財政力指数 0.18 (類似団体平均0.24)- 類似団体を下回っている
- 経常収支比率 81.9% (類似団体平均83.4%)- 類似団体平均とほぼ同じ状況となっている。
- 実質収支比率 8.7%(類似団体平均9.8%[平成28年度][11])
- 実質単年度収支 -1,604万4千円 - 標準財政規模の-0.54%の赤字額
- 地方債現在高 49億2,234万1千円 (人口1人当たり132万725円)
- 普通会計歳入合計 49億6,428万4千円
- 地方税 4億74,01万6千円(構成比 9.5%)
- 地方交付税 24億4,259万7千円(構成比 49.2%)- 歳入の50%近くを交付税に依存
- 地方債 4億86,50万円(構成比 9.8%)
- 普通会計歳出合計 46億7,662万2千円
- 人件費 7億66万4千円(構成比 15.0%)
- うち職員給 4億6,020万1千円(構成比 9.8%)
- 扶助費 1億8,663万1千円(構成比 4.0%)
- 公債費 5億6,919万9千円 (構成比 12.2%)
- 人件費 7億66万4千円(構成比 15.0%)
基金の状況
- 1財政調整基金 12億4,849万5千円
- 2減債基金 3億1,104万5千円
- 3その他特定目的基金 12億5,636万円
- 合計 28億1,590万円(人口1人当たり75万5,541円)
定員管理の適正度(平成29年度)
- 人口1,000人当たり職員数 24.15人(類似団体平均18.74人)- 平均以上の職員数の定員である。:類似団体平均を約1.29倍上回っている。
- 一般職員90人 (うち技能系労務職0人)、教育公務員4人、消防職員0人、臨時職員3人 一般職員等合計 83人
- ラスパイレス指数 96.6 (類似団体平均94.6)- 類似団体平均及び全国町村平均を上回っています。
- 参考
- 一般職員等(83人)一人当たり平均給料月額 27万5,600円(職員手当を含まない)
- 職員給(給料+手当)÷一般職員等(83人)=554万5千円 - 給料月額の20.1か月分
健全化判断比率・資金不足比率(平成29年度決算 - 確報値)
編集健全化判断比率
- (全公営企業会計で資金不足額がなく、比率が算定されず)
経済
編集産業
編集金融機関
編集立地企業
編集農協・漁協
編集- 東宗谷農業協同組合(JAひがし宗谷)
- 頓別漁業協同組合
- 北海道農業共済組合(NOSAI北海道)
- 宗谷中部家畜診療所
商業
編集- JAひがし宗谷 - Aコープはまとんべつラ・ラック
- スーパーなかむら
- DCMニコット - 浜頓別店
- サッポロドラッグストアー - サツドラ浜頓別店
- セイコーマート - 浜頓別店、浜頓別緑ヶ丘店
-
Aコープはまとんべつラ・ラック
-
DCMニコット浜頓別店
-
サツドラ浜頓別店
郵便局
編集- 浜頓別郵便局(集配局)
- 頓別郵便局
- 下頓別郵便局
宅配便
編集公共機関
編集警察
編集- 枝幸警察署浜頓別駐在所
地域
編集人口
編集浜頓別町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 浜頓別町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 浜頓別町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
浜頓別町(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
教育
編集- 高等学校
- 道立高等学校
- 中学校
- 浜頓別町立浜頓別中学校
- 小学校
- 浜頓別町立頓別小学校
- 浜頓別町立浜頓別小学校
- かつて存在した学校
- 中学校
- 浜頓別町立下頓別中学校(2011年浜頓別町立浜頓別中学校へ統合)
- 小学校
- 浜頓別町立下頓別小学校上茂宇津内分校(1961年廃校)
- 浜頓別町立山軽小学校(1966年廃校)
- 浜頓別町立仁達内小学校(1971年廃校)
- 浜頓別町立清和小学校(清和小から改称、1972年廃校)
- 浜頓別町立宇津内小学校(1973年廃校)
- 浜頓別町立開明小学校(1980年廃校)
- 浜頓別町立富丘小学校(1980年廃校)
- 浜頓別町立豊寒別小学校(2010年浜頓別町立浜頓別小学校へ統合)
- 浜頓別町立斜内小学校(同上)
- 浜頓別町立宇曽丹小学校(2011年浜頓別町立浜頓別小学校へ統合)
- 浜頓別町立下頓別小学校(2014年浜頓別町立浜頓別小学校へ統合)
- 中学校
交通
編集空港
編集鉄道
編集町内を鉄道路線は通っていない。鉄道を利用する場合の最寄り駅は、JR北海道宗谷本線の南稚内駅あるいは音威子府駅。
廃止された鉄道路線
編集バス
編集-
浜頓別バスターミナル
-
旧浜頓別バスターミナル(~2019年3月31日)
道路
編集- なし
-
道路の除雪作業
-
町の中心部を通る国道275号
-
道の駅北オホーツクはまとんべつ
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集文化財
編集- ピㇼカノカ
- 浜頓別クッチャロ湖畔竪穴群 - 道指定史跡
- 山軽台地遺跡出土の遺物「細石刃核と細石刃」 - 町の文化財
- ポン仁達内遺跡の石刃核 - 町の文化財
- ウソタンナイ砂金遺跡 - 町の文化財
- コモチカナヘビ - 町の文化財、ベニヤ原生花園およびクッチャロ湖一帯
観光
編集出身有名人
編集ゆかりの有名人
編集- 和田哲(街歩き研究家。父親が浜頓別町出身で、祖父が大正期に高知県から移住)
脚注
編集- ^ 北海道浜頓別町. “浜頓別町バイオマス産業都市構想”. 一般社団法人日本有機資源協会. 2024年12月16日閲覧。
- ^ a b 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、168-169頁。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ a b 新岡 武彦『枝幸郡アイヌ語地名考』北海道出版企画センター、1986年7月、20頁。ISBN 4-8328-8608-8。OCLC 673448570 。
- ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、187頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ 中頓別村(→中頓別町)は1921年(大正10年)に分村。
- ^ 浜頓別町の概況 浜頓別町地域防災計画 浜頓別町
- ^ “平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2024年3月26日閲覧。
- ^ “観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2024年3月26日閲覧。
- ^ 1951年(昭和26年)12月28日総理府告示第447号「村を町とする処分」
- ^ a b 北海道総合政策部地域振興局市町村課 (28 March 2019). HP > 総合政策部 > 地域振興局市町村課 > 北海道内の市町村の財政状況 >各市町村別データのページ1 >宗谷総合振興局、オホーツク総合振興局、十勝総合振興局、釧路総合振興局、根室振興局>宗谷総合振興局管内>浜頓別町>平成29年度財政状況資料集 (Excel) (Report). 北海道. 2019年4月1日閲覧。
- ^ 総務省 (2016). HP > 政策 > 統計情報 > 地方財政状況調査関係資料 > 財政指数表 > 平成28年度類似団体別市町村財政指数表> 第5 指数表(平均値)〔概況〕 >2.産業構造、財政事項 (Excel) (Report). 2019年4月1日閲覧。
- ^ 浜頓別町総務課財政係 (18 September 2018). HP > 組織 > 財政>健全化判断比率等 (PDF) (Report). 浜頓別町. 2019年4月1日閲覧。